韓国ドラマ大好き! なライターが、ぜひおすすめしたい作品を紹介する連載コラムです。
笑顔を失った王世子と、記憶を失った行商人の魂が入れ替わってしまうロマンスファンタジー史劇『この川には月が流れる』のあらすじと見どころをご紹介します。
1.『この川には月が流れる』作品概要

『この川には月が流れる』(2025)
全14話
出演:カン・テオ、キム・セジョン、イ・シニョン、ホン・スジュほか
©2025 MBC
U-NEXTにて独占配信中
第1話無料、第2話~各440円(税込)
【あらすじ】
王妃と嬪宮を殺害され悲しみと復讐に捕らわれた王世子、イ・ガン(カン・テオ)は、亡くなったはずの嬪宮と瓜二つ顔を持つ行商人、パク・ダリ(キム・セジョン)と出会う。陰謀渦巻く王宮に住まうガンはダリと関わるべきではないと自分に言い聞かせるも、二人の体が入れ替わり…。
2.最多7冠獲得! 主演2人の演技力に引き込まれる

©2025 MBC/U-NEXTにて独占配信中
本作は韓国で2025年11月から12月にかけて放送され、その年のMBC演技大賞にて、主演を務めたカン・テオとキム・セジョンが揃ってミニシリーズ部門の最優秀演技賞を受賞。また、ベストカップル賞にも輝き、同授賞式にて最多7冠を達成しました。
当時は残念ながら日本での同時配信がなく、2026年7月よりU-NEXTにてついに独占配信がスタート。韓国ではSNS上でも頻繁に“バズ”を記録するなど大きな話題を呼んでいましたが、日本ではこれから知られていく作品ということで「隠れた良作」と呼ばせてくださいませ。

©2025 MBC/U-NEXTにて独占配信中
王世子イ・ガン役を演じるのは、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のイ・ジュノ役で多くの視聴者を沼らせたカン・テオ。時代劇に出演するのは、2019年放送の『ノクドゥ伝~花に降る月明り~』以来6年ぶり。ガンは国政にも婚姻にも関心を示さない放蕩者のように振る舞いながら、愛する母(王妃)と妻(嬪宮)を死に追いやった左議政への復讐を誓っていました。
「この赤色はブルべ夏には似合わない」とパーソナルカラーにうるさかったり、意見が衝突してヒートアップする大臣たちのケンカをお菓子を食べながら見物したり(高みの見物を意味する新造語『팝콘각(ポップコーンを食べながら観賞する)』が元ネタ)、お妃選びについても、大ヒットドラマ『恋のスケッチ〜応答せよ1988〜』から生まれた流行語「어남류(オ・ナム・リュ=どうせ夫はリュ・ジュンヨル)」をもじって「オ・セ・チャ=どうせ世子嬪は左議政の娘だろ?」と言ったり、コメディー要素がそこかしこに(笑)。ガンの言動にクスッと笑わせられたかと思いきや、回想シーンでは絶望と怒りから目を真っ赤にして涙を流す姿が描かれ、カン・テオの緩急自在な演技が光りまくり! 第1話だけでも「これは当たりだな」と感じるはず!

©2025 MBC/U-NEXTにて独占配信中
嬪宮の死と対面する悪夢に苦しむガンでしたが、ある日、街で嬪宮と瓜二つの人物を見かけます。それが、キム・セジョン演じる天真爛漫な行商人パク・ダリ。権力の座を虎視眈々と狙う王宮の者たちにダリの存在を知られてはいけないとわかりつつも、ガンはダリのピンチを放っておけず……。
明るくキュートなラブコメヒロインから、アクションもこなすクールなヒロインまで、幅広い役柄を演じてきたキム・セジョン。本作のダリは、まさにその両方の姿を見られるキャラクターだと思います! まず、コテコテの方言が超キュート。王世子であるガンに対しても臆することなく「民を愛さぬ王室を愛する民はいません」と言ってのける一本筋の通った性格で、ガンはその凛とした強さにまた亡き嬪宮が重なるわけなのです。キム・セジョンのメリハリある演技も素晴らしく、主演2人の確かな演技力に引き込まれました。この二人、相性が最高!

©2025 MBC/U-NEXTにて独占配信中
お待たせしました(?)、入れ替わりです。性別はもちろん、生い立ちや境遇も真逆の2人の魂が入れ替わることから生じるドタバタ劇は安定のおもしろさ。入れ替わり系って、いかに相手役の元のキャラクターとシンクロできるかが重要なポイントだと思うのですが、カン・テオは“キム・セジョンの方言”を完璧にコピーしているし、キム・セジョンは笑顔を失った王世子そのものでイケメンに見えてくるし、双方のギャップに魅了されまくり。特にダリの魂が憑依したカン・テオ、かなり振り切ってます(笑)。
そして、入れ替わりが物語を盛り上げるただのギミックではなく、お互いの立場になって相手の考えや気持ちを知るきっかけになっているところも本作の魅力。また、入れ替わり中に「ここのやりとりは元の姿で見たい!」という場面では、ちゃんとカン・テオのガン、キム・セジョンのダリとして描いてくれるんですよ……! そのスイッチ加減がまた絶妙で、魂が入れ替わる瞬間のCG効果を加えた映像も美しく、すっと心に入ってくるロマンスファンタジーに仕上がっております。

©2025 MBC/U-NEXTにて独占配信中
ちなみに、ガンは韓国語で「川」を意味する単語と同じ発音。漢江のガンですね。ダリも、韓国語で「月が」という助詞を加えた形と同じ発音になるんです。つまり『この川には月が流れる』というタイトルには、主人公2人の名前が入っているんですね。こうした手法は韓ドラでよく見られますが(『素晴らしき新世界』とか)、おしゃれだな~といつもワクワクします。
3.切ないサブカップルの恋からも目が離せない!

©2025 MBC/U-NEXTにて独占配信中
“いいロマンスドラマはサブカップルもいい”という法則がありますが、本作のサブカップルがまさにそうでして。イ・シニョンが演じるイ・ウンは、ガンの従弟。先王の長男=王世子でしたが、左議政の策略によって両親を失い、自身も廃位に。しかし、現王やガンを恨むことなく、ガンを実の兄のように慕って支えています。思慮深くて包容力のあるウン、めちゃめちゃかっこいい!
「つまり、ダリを巡ってガンとウンがライバルになるわけね~」なんて思っていたのですが、ウンには心に決めた人がいたのです。それが、なんと左議政の娘・ウヒ。2人は幼い頃から強い絆で結ばれているのですが、ウヒはガンと結婚しなければならない身。開始早々、切なさ100%で、こちらのカップルにもくぎ付けになってしまいました。

©2025 MBC/U-NEXTにて独占配信中
でも、ウヒがめちゃくちゃ強いんです。というか、しょっぱなから闇落ちしているんですよ! 父親の駒にはならない、望むのはウンとの将来。自身が国母となり、ウンを王にするという強烈な野心を持つウヒを、『予期せぬ相続者』のホン・スジュが演じています。
ガンとダリに入れ替わりが生じた理由とは? そして、5年前の事故で失われたダリの記憶には何が隠されているのか。メインカップル&サブカップルのロマンスから、宮中の陰謀や復讐といったシリアスな要素まで。どれもがバランスよく織り込まれていて、見応え十分。だからこそ、サクサク見られちゃうんですね、これが。イッキ見しても疲れない、充実感と満足感で胸がいっぱいになるドラマです。































































