そこにあるのは達成感か幸福感か。脳内にアドレナリンを分泌すると言われる辛い料理。5人の辛道“黒帯”たちの推し辛メニューと、並々ならぬ愛を語っていただく。
1. 私立恵比寿中学 星名美怜さんの推し辛!蒙古タンメン中本の「北極やさい」
アイドル&タレント。“狂辛”で有名な「舞妓はんひぃ〜ひぃ〜」やハバネロスパイスを持ち歩くほどの辛党。インスタグラムは、@hoshina_mirei_official
【蒙古タンメン中本】北極やさい

己の新境地を開拓できるもの。これからも旨辛料理を求め、修業を積んでいきます
辛い料理に開眼したのは、「蒙古タンメン中本」の激辛の「北極ラーメン」を一口もらった瞬間。以来、ライブ終わりや歌う仕事が少ない週などに通うようになりました。イチ押しは、激辛スープの北極ラーメンに味噌タンメンの煮込み野菜をのせた「北極やさい」¥1020〜で、“野菜大盛+脂少なめ+こんにゃく麺+辛さ5倍”にカスタマイズ。ストレス発散と同時に、「こんなに辛いのが食べられた!!」と達成感も味わえます(笑)。「赤から」「天香回味」の火鍋、「52」の麻婆豆腐……。辛いもの好きな仲間と、お店を巡るのも楽しいです。

DATA
(取材店舗:目黒店)東京都品川区上大崎2の13の45 1F
☎03(3446)1233
営業時間:10時~22時30分LO
無休
2.相席スタート 山﨑ケイさんの推し辛!バンタイの「グリーンカレー」

相席スタート
山﨑ケイさん
山添寛さんとコンビを組む漫才とコントの二刀流芸人。昨年第一子を出産、「ナイツ ザ・ラジオショー」(ニッポン放送)の火曜パートナーとして出演中。著書も多数。
【バンタイ】グリーンカレー

辛さは簡単に、一瞬で手に入れられる幸せ。つい、辛くできる料理を選びがち(笑)
物心ついたときから辛いもの好きで、生活に必要不可欠なもの。自宅では「唐がらし族」などを加えて一食につき一品は辛い料理を作りますし、お店選びも「激辛」で検索するほど。おすすめのひとつが「バンタイ」の「グリーンカレー」¥1320(夜・Sサイズ)。脂を省いた鶏肉やナス、フレッシュな青と赤のとうがらしがゴロゴロ。辛さが3段階(私は最上級の激辛♪)から選べて、グリーンカレー史上No.1の美味しさでした。卓上の香辛料などを限界まで加えてカスタマイズし、攻略する気持ちを味わえるのも、辛い料理の醍醐味ですね。

DATA
東京都新宿区歌舞伎町1の23の14 第1 3F
☎03(3207)0068
営業時間:11時30分~15時30分(15時LO)、17時~23時(22時LO)、土日祝のみ11時30分~23時(22時LO)
無休
3.ライター 海渡理恵さんの推し辛!済州島の伝統料理「チュムルロク」

ライター
海渡理恵さん
「バイラ」や「モア」「yoi」などで活躍。世界各地の音楽やアジアのエンタメに精通し、国内外のアーティストのインタビューも行う。
【テンチョ】チュムルロク

大好きな韓国を感じられるし、頑張りどきにパワーをくれる! 「にんにく注射」のようなもの
世界各国のエンタメに目覚めたタイミングで、郷土料理も食すように(辛さに深みがある韓国料理はいちばん好き!)。映画『ミナリ』が公開された頃、ミナリ(セリ)チヂミが食べられるお店として教えてもらったのですが、済州島発祥の伝統料理「チュムルロク」3〜4人前¥4158も名物で。3日間煮込んだ生姜に2種の唐辛子粉を加えた旨辛ダレで国産肉や多彩な野菜を煮込んだら、サンチュで包んでいただきます。Kカルチャー好きな仲間や韓国の友人たちと汗をかきながら鍋をつつくと、韓国に行った気分になれます。

DATA
東京都新宿区歌舞伎町2の31の3
☎03(3207)3394
営業時間:17時~翌2時
無休
4.料理家 長谷川あかりさんの推し辛!陳家私菜の「頂天石焼麻婆豆腐」

料理家
長谷川あかりさん
SNSの総フォロワー数40万人超の料理家・管理栄養士。新刊は『いたわりごはん2 今夜も食べたいおつかれさまレシピ帖』(KADOKAWA)。
【陳家私菜】頂天石焼麻婆豆腐

食べ切った達成感と爽快感、帰り道に味わう多幸感……!! 激辛料理で「ととのいます」
最上級のストレス発散が激辛料理を食べること! 絶叫マシーンに乗る感覚で「(辛さが)くるぞくるぞ……!!」とゾクゾクしながら、自分の限界まで攻めるイメージです。主要駅にある「陳家私菜」は行きたいときにぱっと一人で攻められる中華料理店。「頂天石焼麻婆豆腐」¥1080は、5段階の辛さから選べますが、私は“激辛”派。6年発酵させた自家製の豆板醤やラー油、山椒などの辛み要素と、ほわほわとした特注の豆腐が絡み合います。石鍋で提供されるから最後まで熱々、美味しい激辛感が続くのも魅力です。

DATA
(有楽町店)東京都千代田区丸の内3の1の1 国際ビル B1F
☎03(3214)5888
営業時間:11時30分~15時(14時30分LO)、17時30分~23時(22時30分LO)・土日祝~21時30分(21時LO)
無休
5.料理家 ワタナベマキさんの推し辛!ロス・タコス・アスーレスの「タコス」

ジャンルを越え、手ぎわよく、心身ともに大満足の料理を提案。インスタグラムは@maki_watanabe
https://maki-watanabe.com
【ロス・タコス・アスーレス】タコス

夏は酸味を効かせた爽やかな辛さが気分。タコスは2種のサルサで美味しく味変
国や地域によって種類や調理法が色々で、かなり奥が深い“辛み”。夏に向けて欲するのはベトナムやタイ、メキシコ料理で出会える酸味を効かせた“爽やかな辛さ”です。おすすめはメキシコ在来種の紫色のトウモロコシをゆでた生地を、注文ごとに鉄板で焼くトルティーヤで具材を包んだタコス。特に三重県で栽培したポブラーノ(メキシコの唐辛子)のヤギのチーズ詰め「チレ・レジェーノ(右)」¥750と、トマトサルサで豚肉を煮込んだ「カルニータスのサルサ煮(左)」¥600が好みで、ビールといただきます。

DATA
東京都世田谷区上馬1の17の9
☎03(5787)6990
営業時間:9時~15時(14時LO)、土日~16時(15時LO)
定休日:月火
撮影/山下みどり 取材・原文/広沢幸乃 構成/渡辺敦子 ※BAILA2024年6月号掲載