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【正しい叱り方】アメとムチ、内面の否定…すべてNGだった!コーチングのプロが教える部下を叱るときの4つの正解

会社でも部下や後輩ができて、叱る立場にもなり始めるバイラ世代。でも叱ることが苦手という人も多い様子。コーチングを学び数々の企業の社員教育に携わってきた「叱り方のプロ」・齋藤直美さんが叱り方の4つの正解をお答えします。

前の記事:叱るのが苦手な人は必見!あるあるエピソード

コーチングのプロが教える、叱り方4つの正解

正解1 叱る=とがめるではない! 叱るとは行動改善の提案

叱ることのゴールは反省や謝罪にあらず!

「部下がミス・失敗したときに反省・謝罪をさせると叱る側の気持ちはスッキリするかもしれません。でもそれでは何も解決しないまま同じミスが起こり、また叱る側はイライラ、の繰り返しに。本来の目的は『その失敗をしない組織に成長させる』ことのはず。部下の考え方や行動に対して具体的なアドバイスを与えて成長の機会を与えることが『叱る』ことです。もう一度、目的に立ち返ってみて」

✖ 

「何やってるの!」

「そうじゃないでしょ!」

・反省・謝罪をさせたい
・イライラをぶつける
・自分に迷惑がかかりたくない

○ 

「○○したらどうかな」

「○○にしてみようよ」

・考え方や行動の是正
・部下の成長が目的

正解2 内面を叱るのは問題外! 叱るのはあくまで「行動」

性格や価値観は尊重すべきこと。改善してほしい行動の話をして

「『こんなこともできないの』『向いてないんじゃない』など、内面に響いてほしくて強い言葉でセンスや価値観・能力を叱る。これはただただ人を傷つけるハラスメント・人格否定で、絶対にNG。その人を形成したバックボーンは、むしろ認めてあげるべき部分です。『これはこうすべきだった』など、あくまで結果や行動にだけフォーカスして」

✖ やってはいけない内面の否定

「だからダメなんだよ」存在の否定】

「こんなこともできないの」能力の否定】

「向いてないよ」可能性の否定】

「何を教わってきたの」バックグラウンドの否定】

叱るのは行動

行動 
・結果 
・発言 

正解3 「アメとムチ」はその場しのぎ。「やりがい」を与える

✖ アメとムチ型

「今度やったらチーム外すよ」

「できなかったら残業だよ」

苦痛でコントロール

・長続きしない
・後ろ向きなモチベーション

「罰やご褒美で人を動かす=『恐怖がモチベーション』。即効性はあるものの、与え続けねばならず、また根本的な解決になっていないので問題も再発。達成見込みがないとわかった途端、努力をしなくなる人も」

やりがい型

「こうすればうまくいくよ 」
「次はこうしてみたら 」 

喜びでコントロール

・納得→成功の充実感

・積極的な変化

「正しいチーム作りに必要なのは、充実感・達成感などやりがいを味わえる環境をつくってあげること。未来志向の具体的なアドバイスは、相手が納得して行動できるので、積極的に改善しようとするよいサイクルに」

正解4 YOUメッセージではなくIメッセージで伝える

✖ YOUメッセージ

「○○さんは“いつも”遅刻するよね」

○○さんはたるんでるよ」

個人的主観で決めつけ

・相手の事情を考えない
・部下は失望

「『あなたは○○』と自分の主観で決めつけると、部下は『この人は理解してくれない』と心を閉ざします。『なんでできないの』も隠れた主語はYOU。責める気持ちになっていないか、叱る前に主語を確認して」

Iメッセージ

「私は○○さんが遅刻して残念に思うよ

客観的事実を伝える

・「そう見えていたのか」と省みる余裕がある

「主語を“I”にすれば同じことを伝えても責めている印象が和らぎ、相手に行動の改善を促すことができます。ただし責める気持ちが残っていると『私がカバーしなきゃ』など嫌みな“I”メッセージになるので注意して」

教えてくれたのは
齋藤直美さん

齋藤直美さん


株式会社ミュゼ代表取締役。企業や自治体のリーダー教育や組織活性化に携わる。著書は『部下がついてくる人、離れていく人の叱り方』(あさ出版)など多数。

イラスト/村澤綾香 取材・原文/櫻木えみ 構成/斉藤壮一郎〈BAILA〉 アンケート出典/株式会社ミュゼ 職場内コミュニケーションアンケート調査  ※BAILA2021年1月号掲載

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