「後ろから撮られた写真で、地肌の目立ちにギョッとした」など、ふと気になることはありませんか? 実は今、30代のバイラ世代で薄毛に悩んでいる人が多いと聞き、そのモヤモヤを解決すべく薄毛治療の専門医に取材を実施。今回は「洗髪のしすぎは薄毛につながる?」「髪をぬれたまま放置しがちだけど、薄毛になりやすくなる?」など、お風呂や夜のルーティンにまつわる疑問を伺いました!
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医学博士。発毛治療実績は15年で、発毛治療と頭髪に関する悩み(抜け毛・薄毛・白髪など)を精神と身体の両面からケア。ライフステージ変化が多い女性に寄り添う治療が評判で、多くの支持を得ている。
Q洗髪のしすぎは薄毛の原因になるのでは?
「産後の抜け毛がひどく、髪を洗ったあとの抜け毛を見ると自分でも驚きます。“このまま生えてこなかったらどうしよう”と洗髪をスキップしてしまう日も。実際、洗髪をしすぎると薄毛になる事実はあるのでしょうか?」(34歳・販売員)
A健康的な髪を目指したいなら、まずは頭皮を整えることが近道
「洗髪時の注意点は“頭皮”をしっかり洗って乾かすこと。髪は洗えているけれど頭皮は洗いきれていない、または髪は乾かせているけど頭皮は湿ったままといったケースがよく見受けられます。『髪が抜けるのが嫌で洗髪を控えている』という方がたまにいますが、生き生きした髪の毛を目指したいならしっかり地肌を洗うことが大切ですよ。
少数ではありますが、頭皮の汚れを一掃しようと躍起になり洗いすぎの状態になっている人も。皮脂汚れを落とすために高温のお湯で洗うのは逆効果です。頭皮本来の皮脂が洗い流されてしまい、不足した皮脂を補おうと皮脂がさらに分泌されてベタつき、また気になって洗う……という負の連鎖へ。目安は30℃後半から40℃程度です」(浜中先生)
Qスカルプブラシを使わないと頭皮の汚れは落とせない?
「スタイリング剤として毎日ヘアオイルを使うので、素手の洗髪では汚れが落としきれていない気がしてしまいスカルプブラシに頼りっぱなし。夫に“それ、やりすぎると禿げるんじゃない?”と言われて、使い続けていいのか不安になりました」(39歳・介護)
A汚れを落とすのが目的なら、指で十分です
「スカルプブラシでないと汚れが落ちないというのは勘違い。指の腹でしっかり洗えば、一回のシャンプーでその日の汚れは十分に落ちます。スカルプブラシなどのツールを否定するわけではありませんが、頭皮環境のことを考えると過度な力を入れて頭皮を擦ることはNG。頭皮を刺激したところで髪が生えてくるわけではないですし、あくまでも使って気持ちよいリラクゼーションと心得て、過度な使用は避けるのが無難」(浜中先生)
Q今すぐ始められる薄毛ケアってある?
「薄毛ケアのコスメなどがよく目につくようになってきて、美容の一環として薄毛ケアを始めたいと思っています。でも薄毛治療や育毛剤はハードルが高い印象で…。すぐにでもできそうなケアはありますか?」(32歳・書店員)
Aまずは、お風呂上りはすぐに髪を乾かすことを心がけて!
「すぐに実践できることといえばぬれた髪を放置しないこと! お風呂から出たら、まずはタオルドライを。繰り返しになってしまいますが、頭皮環境を整えることは薄毛対策に直結します。水気が残ったままの頭皮はダメージを受けやすくなってしまい、ムレやニオイの原因にも。タオルドライ後、できればすぐにドライヤーで乾かすことをおすすめします。
バイラ世代は子育てをしている方もいらっしゃるでしょうし、アウトバスの時間を自由に使えないことも多いと思います。そういった方は吸水性の高いタオルを使うなどアイテムで工夫をしてみて、無理のない範囲でできることから少しずつ実践していきましょう」(浜中先生)
お風呂を出たあとの時間の使い方を今すぐに変えることは難しくても、お湯の温度の見直しなどは今晩からでもできそうですよね。
先生の“無理のない範囲で”を胸に、できそうなことからトライしていきましょう!
取材・文/三上六花