肌トラブルやシミ、くすみ、たるみなどのエイジングの元凶、炎症。その炎症の現れこそが「赤み」。その静かなSOSを見逃さないで! 多くの肌と向き合う美プロ2人に「赤み」ケアの重要性を教えてもらいました。
1.自分のケアで変われる「赤み」はこの2つ
ニキビ・ニキビ痕の赤みや刺激による血管拡張の赤みは、使用するコスメを替えたり、肌への触れ方、生活習慣を変えることで改善できる!
ニキビ・ニキビ痕の赤み
マスク蒸れや、生理前、ストレスでできたニキビが居座り、毛穴や毛穴まわりが慢性的な赤みに
刺激による血管拡張の赤み
頰の高い位置、鼻の頭など、部分的に赤いのがデフォルトに。ほてりやヒリつきを伴うことも
2.この「赤み」は基本的には皮膚科で医師の診察を
原因によって塗布する薬など治療法が異なるので、自己判断せず皮膚科の医師に診断を仰いで
しゅさ・脂漏性皮膚炎などの赤み
ほてりや細い血管が透けて見える場合はしゅさ、湿疹が伴う赤みは脂漏性皮膚炎の可能性大
3.多くの肌と向き合う専門家に赤みについて聞いてみた
銀座ケイスキンクリニック
慶田朋子先生
医学博士。皮膚科専門医。美容皮膚科クリニック、銀座ケイスキンクリニックの院長を務めながら、スキンケアの正しい知識を啓発。
赤みが減ると「肌がきれいになった!という実感が増すんですよ!
自分の肌に赤みがあっても、気づいていない人が多いんです。特に「刺激による血管拡張」の場合は気づきにくいよう。肝斑に隠れていたり、健康的な血色と思っているものが、実は慢性炎症による赤みだったりするケースが多く見られます。ニキビ・ニキビ痕にしても、刺激による血管拡張にしても、赤みとは「炎症を起こして、バリア機能がダメージを受けていますよ」という肌からのお知らせ。健康な肌は本来均一なもの。部分的な赤みがないのが正常なんです。実際、適切なケアで赤みが減ると、「私の肌、こんなにきれいだったんだ!」と感動しますよ!(慶田朋子先生)
トータルビューティアドバイザー
水井真理子さん
エステティシャンとして多くの女性の肌をお手入れしてきた経験を生かし、肌悩みに合った正しいお手入れ法をアドバイス。
自分の手でどんどん赤くして、気づかぬうちにエイジングを招いています
肌は外界から身を守るとりで。環境の変化にさらされていますから、一時的に赤くなるのは仕方ないんです。でも赤みが引かず定着しているなら、肌が健康的ではない証拠。その原因の多くは、毎日の生活や、朝晩のお手入れの仕方にあります。いわば、慢性的な赤みは、自分の手でつくり出したもの。ほうっておけば乾燥や肌荒れはもちちろん、シミ、シワ、たるみなどのエイジングにつながってしまいます。たかが赤みと侮ることなかれ。コロナ禍でマスクによる赤みが増えた今、初期エイジング世代のバイラ読者は赤みケアが急務。自分の赤みに早く気づいて、正しいケアにチェンジを。(水井真理子さん)
イラスト/中村千春 取材・原文/小田ユイコ ※BAILA2022年9月号掲載