肌トラブルやシミ、くすみ、たるみなどのエイジングの元凶、炎症。その炎症の現れこそが「赤み」。その静かなSOSを見逃さないで! 肌の赤みが慢性化する原因は日常生活にあるかも。食事やスキンケアの間違った習慣を見直そう。
![慶田朋子先生](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/d1/d1179d7a-90c9-48f1-81ba-06af0df15135.jpg)
銀座ケイスキンクリニック
慶田朋子先生
医学博士。皮膚科専門医。美容皮膚科クリニック、銀座ケイスキンクリニックの院長を務めながら、スキンケアの正しい知識を啓発。
![水井真理子さん](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/0a/0a489264-8d68-4de8-9325-1d833931555b.jpg)
トータルビューティアドバイザー
水井真理子さん
エステティシャンとして多くの女性の肌をお手入れしてきた経験を生かし、肌悩みに合った正しいお手入れ法をアドバイス。
![慶田朋子先生、水井真理子さん](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/5c/5c6772de-2f1a-4401-864c-0563976bfaf8.jpg)
1.ついつい脂の多い食事ばかりとっている
![ついつい脂の多い食事 ばかりとっている](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/b5/b5d972f4-3094-419b-b978-92381a994e24.jpg)
「辛い食べ物やバターたっぷりのメニュー、揚げ物などを好んで食べる人はニキビになりやすい」(水井さん)、「糖質が多い食事はニキビをこじらせやすいんです。ファストフードや手軽に食べられて空腹を満たすスナック菓子などは要注意」(慶田先生)
2.寝不足・タバコ・お酒で乱れた生活習慣
![寝不足・タバコ・お酒で 乱れた生活習慣](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/03/031b2517-ea69-4e32-832a-a0c774ebd319.jpg)
「睡眠不足は赤みだけでなく肌荒れ、エイジング全般に影響します」(水井さん)、「喫煙やアルコールの飲みすぎは、活性酸素を発生させ、酸化による炎症で赤みを引き起こします。アルコールも常習化させず、ゴハン会のときだけなどにしましょう」(慶田先生)
3.日傘差すからいいか…はNG。UVケアが足りていない
![日傘差すからいいか…はNG UVケアが足りていない](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/94/94372288-1e77-4a03-ab00-1d0a87d237f8.jpg)
「太陽光は、ことのほか赤みに影響します。日傘を差す、マスクをするなどの理由でUVケアが不充分になると、太陽光に含まれる紫外線や近赤外線が肌の奥へ。炎症が肌内部で発生し、シミができるだけでなく血管拡張も起こってしまうのです」(慶田先生)
4.洗いすぎ・触りすぎなどの間違ったスキンケア
![洗いすぎ・触りすぎなどの 間違ったスキンケア](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/6b/6bc1a78a-c917-4b57-a794-46cc23b8bebe.jpg)
「洗いすぎ、毛穴のいじりすぎはニキビを長引かせ、赤みが定着する原因に。ブラシなど刺激を与える道具は使わないように」(慶田先生)、「しみる化粧水を使い続けるのはもってのほか。さっぱりコスメで保湿不足になるのも赤みを長引かせます」(水井さん)
5.つけ外しで刺激が増! マスクによるこすれ
![つけ外しで刺激が増! マスクによるこすれ](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/d9/d92f1d6a-3ccd-49a9-b16d-bbcda1d0cdb3.jpg)
「コロナ禍のマスク着用で、確実に摩擦刺激は多くなっています。この2年半で、患者さんでも頰に赤みのある人は確実に増えました。肌に優しい素材のマスクを選ぶのはもちろん、クリームやバームでしっかり保湿をして摩擦を軽減させることが必須です」(慶田先生)
先生、この赤みはどうですか?
Q.緊張すると顔が真っ赤になってしまうのも肌が赤いから?
A.はい。色白の人は赤みが出やすい傾向に
「確かに、ベースに毛細血管拡張がある人のほうが、緊張して赤くなったときに目立ちやすい。また、もともと色白の人は赤くなりやすい傾向に。赤くなることを意識しすぎると、また赤くなるんじゃないかとますます緊張して赤みが出やすくなります。日頃の心がけでなるべく赤みはケアしておいて、緊張する場面でも『私は色白だから少し赤く見えやすいのよね』と気楽に考えましょう」(慶田先生)
Q.女性ホルモンでも赤くなるって本当ですか?
A.本当です。だから女性は赤みが出やすい
「毛細血管は女性ホルモンの影響で拡張するので、生理周期や妊娠によって赤みが出やすくなります。女性は女性であるというだけで赤みに悩みやすいのです。また毛細血管はステロイドの長期使用でも拡張しやすくなります。アトピー性皮膚炎などで過去にステロイド軟膏を長期間塗っていた人は赤みが出やすいと心得て。日頃からより赤みの出ないスキンケアや生活習慣を心がけましょう」(慶田先生)
イラスト/中村千春 取材・原文/小田ユイコ ※BAILA2022年9月号掲載