こんにちは、バイラーズの中嶋彩乃です!
今回はバイラーズのイベントにて気象予報士の片岡信和さんにインタビューしてきました!片岡さんは現在、「羽鳥慎一のモーニングショー」や「有働Times」でお天気キャスターとして活躍されています。元々は、スーパー戦隊シリーズを始めとするドラマやテレビ番組で俳優として活躍されていました。しかし、30代で俳優から気象予報士へ大きくキャリアチェンジ。なぜそのような大胆な決断に至ったのか?そして、その時に直面した困難やその乗り越え方についても詳しく聞いてきました。
最近では人生100年時代と言われていて、1つの仕事だけでなくリスキリングやキャリアチェンジといったワードが注目されています。私も、最近このままのキャリアでいいんだろうか...と考えることが多くなりました。片岡さんのお話は、そんな私たち30代のキャリア転換に役立つことばかりでした。

サービス精神旺盛にポージングを披露してくださる片岡さん
気象予報士資格を取るまで
まずみなさんが1番に気になるのは、なぜ片岡さんが俳優から気象予報士へキャリアチェンジしようとしたのか?ということだと思います。大学卒業後、ずっと俳優として活躍されてきた片岡さんですが、当時地震や台風などの自然災害で長期間撮影してきたテレビ番組が飛んでしまうといった事態に悩まされていました。その時に、こんなに自然災害に悩まされるなら、いっそ自然や環境に関わる資格を取得しようと思ったことがきっかけだそうです。最初は気象予報士試験の参考書を見た時に、あまりにも膨大な量があり、自分には無理かもしれないと目を背けたといいます。しかし、30代半ばになり、最終的には2年で資格を取ると決めて、受験を決意しました。
しかし、周りの人たちの反応は冷ややかで、「俳優なのになんで気象予報士の資格なんて取ろうとしてるんだ?」と言われることもあったそうです。そんな中で、唯一家族は気象予報士試験の受験を応援してくれて、特に普段は寡黙だったお父さんが「すごくいいな」と背中を押してくれました。
こうして、片岡さんは気象予報士という難関試験に挑み、宣言通り見事2年で合格を勝ち取ったのです!凄すぎます...!

試験勉強期間はつらい時間だった
いつも明るく前向きな片岡さんですが、気象予報士試験の試験勉強期間はとてもつらい時期だったと語ります。その期間、資格試験の勉強のために俳優の仕事をセーブしていたこと、そして何より一番応援してくれていたお父さんが体調を崩してしまったことが精神的に大きかったそうです。当時の片岡さんは、お父さんの体調が優れないことで、試験勉強にも身が入らない状態でした。しかし、試験勉強をしなくてはいけないので、俳優の仕事もお父さんの通院などの手伝いもできない。という状態で、社会の役に立っているかわからなくなってしまってしまいました。お父さんはそのまま体調が悪化し、亡くなってしまいます。
2年とリミットを決めた最後の気象予報士試験受験の日、試験問題を見るとお父さんの命日の天気図が出題されていました。お父さんの命日だった日の天気図はもちろん片岡さんの記憶に深く残っていて、試験の時にこれは運命だと感じたとおっしゃっていました。
現在、気象予報士として大切にしていること
こうして、過酷な試験を乗り越えた結果、片岡さんは無事気象予報士となり、トントン拍子でお天気キャスターとしてデビューすることが決まりました。片岡さんが、気象予報士の仕事をする上で大事にしていることは、「緊張感」と「目の前にいる人たちを楽しませる」ということ。
初めてお天気キャスターとして番組に登場した時、俳優の仕事でも味わったことのないようなとてつもない緊張感で足が震えたそうです。というのも、お天気キャスターの仕事は「嘘がつけない」「一言一言に重みのある」仕事のため。特に台風などの自然災害は、人々の命に関わることなので、伝える時には常に怖さが伴います。しかし、緊張は慢心せず仕事に立ち向かえている良いことだと捉えて、常に大事にしているとのこと。
また、「目の前の人を楽しませたい」というのは、片岡さんの俳優時代から根底にあったものです。例えば、報道の暗いニュースがあった後にお天気コーナーが始まる際、直前の暗い雰囲気を全く気にせずに明るくストレッチをしてコーナーをスタートさせるなどです。そんな常にテレビの前の人を明るい気持ちにさせようとする片岡さんだからこそ、お天気コーナーが大人気なんだと思わずにはいられません。
キャリアに悩める我々に向けて
片岡さんのお話からは、とにかく悩む前に挑戦してみるべきという意志を強く感じました。気象予報士試験の他にも宅建(宅地建物取引士)の資格を持っていて、参考書を一切買わずに独学で合格するなど、とにかくチャレンジ精神旺盛!物事がうまく行くようにお祈りするより前に、行動できることがたくさんあるのだから、まずは挑戦してみよう!という姿勢に私も刺激されました。
また、努力は裏切らないという言葉も印象的でした。これは、がむしゃらに頑張るということではなくて、勉強でもその他のことでも正しい手順で努力を積み重ねれば、絶対に自分に返ってくるということ。
新しいキャリアに踏み出すには大きな不安がつきものですが、まずは着実にできることから始めて、正しく努力を積み重ねていけば結果につながるということだと思っています。
「目の前で楽しんでいる人との時間を大切にしたい」というマインド
片岡さんの仕事・人生に対するマインドは「人は最終的に死んでしまう。死んでしまうことは悲しいことだけれど、楽しんでいる時間はその悲しいことを忘れられる。だから、目の前で楽しんでいる人の時間を大切にしたい。」というもの。
今回のバイラーズでのイベントでも、それを体現するかのように、常に私たちを楽しませるようなトークや気遣いを随所で見せてくださった片岡さん。学びあり、笑いありでとても楽しく充実した時間を過ごすことができました。片岡さん、ありがとうございました!
