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凪良ゆう『汝、星のごとく』映画化決定|心に突き刺さる愛の物語

こんにちは!スーパーバイラーズの岡田りさです。
一昨日読了したばかりだった凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』。
今朝、映画化決定のニュースを見て、驚きました。

これは、ぜひみなさんにも読んでいただきたいと思って今ブログを書いています(笑)

勝手ながら櫂役は横浜流星さんを思い浮かべて読んでいたので、さらにびっくり。本当にぴったりの配役…と思っていたら、横浜さんが原作に惚れ込んで藤井監督に直談判したとのこと。映画『国宝』での演技が高く評価されている横浜さんがどのような櫂を演じるのか、本当に楽しみです。

原作からチェックされる方もいらっしゃると思いますので、私の率直な感想をこちらに残しておきます。

汝、星のごとく表紙写真

「選べなかった人生」が二人を引き合わせる

舞台は、美しい離島。
作中では、前時代的な発想が色濃く残る閉鎖的な社会として描かれます。

そこで生まれ育った暁海(あきみ)は、恋愛を中心に人生を生きる母親を持つ青年・櫂(かい)と出会います。お互いの人生の修羅場を目撃する二人。それは、非力な高校生が直面するにはあまりにも酷な現実でした。

家族に縛られながら、それでも愛を求めずにはいられない二人の15年間を描いた本作は、ただの恋愛小説とは言い難い、心を突き刺す痛みのある物語です。

離島の海をイメージした画像

『汝、星のごとく』が、こんなにも心に残った理由

どうしようもない現実の中で、懸命に生きる二人

高校生という早すぎる段階で、彼らは「どうしようもない現実」と向き合いました。
その結果、大人にもなりきれず、子どもでもいられず、どこにも完全には属せない状態で
社会や家族の中で、ひとりきりで立つことを求められていきます。

愛し方も、生き方も、何ひとつ教えてもらえないまま、ふたりは手探りで、時に傷つけあいながら、それでも懸命に人生を生きようと足掻いています。

その姿はとても不器用で、だからこそ、読む人の心に深く残るのだと思います。

渇いた心が惹かれ合う。不器用さが切なくて美しい

自分を犠牲にしてでも周囲の期待に応えようとする優しさと強さを持つ暁海。
母親の歪んだ愛情に傷つきながらも、自分の居場所を求め続ける櫂。

「好き」だけでは守れないものがあり、「正しさ」だけでは生きていけない現実の中、
ふたりは時に離れ、すれ違いながら、どこかで確かに、お互いを思い続けています。

彼らは愚直にお互いを求め、愛と自由を求めていました。

許されたい、認められたい、逃げ出したい、向き合いたい。
そんな感情が、痛いほどまっすぐに描かれています。

自ら選び取る愛と人生、その強さが胸を打つ

わたしは愛する男のために人生を誤りたい。



暁海が自分の意志で選び取った愛と人生。強い覚悟が込められた象徴的な一文です。

自らの人生を歩むこと、逃れられない現実と向き合うこと、傷つきながらも愛を求め続けること。

15年にわたるふたりの物語には、多くの人生の難問が織り込まれています。
この作品は、きっとBAILA読者のみなさんの心にも深く刺さるはず。

記事が続きます

映画化決定!『汝、星のごとく』の最新情報まとめ

凪良ゆうさんの話題作『汝、星のごとく』が2026年に映画化されることが発表されました。監督は『余命10年』(2022)で繊細な恋愛描写が高く評価された藤井道人さんが務めます。櫂役に横浜流星さん、暁海役に広瀬すずさんというとても豪華なキャスティング。原作ファンからも大きな期待が寄せられています。

この映画化決定により、原作も改めて注目を集めており、物語の世界をより深く味わう絶好のチャンスです。ぜひこの機会に、原作も手に取ってみてください。

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