こんにちは!岡田りさです。
本日は、あるセレクトショップの試着室を通して、さまざまな女性の恋と自分についての葛藤を垣間見られる、尾形真理子さんの短編集「試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。」を紹介します。

各話の簡単なあらすじとシチュエーションをご紹介した後、私の感想やどんな人におすすめかを書いてみたいと思います。もちろんネタバレはしませんので、安心して読んでください。どのお話も前向きになれるので、寒くなってきて気持ちも沈みやすいこの季節、思わず手に取ってしまう短編集です。
CONTENTS
渋谷区神南の奥まった場所にあるセレクトショップ「Closet」。ゆったりとした試着室を備えたこのお店には、女性の店員がひとり。今日も女の子たちを迎える準備をしている。
憧れの初恋|10年付き合った27歳の私と彼
主人公のメイコと、同級生で彼氏である良太郎のお話。18歳から27歳まで付き合っている二人は、いつしか地元でばかり食事をして、デートに行くこともなく、マンネリした関係が続いていた。あまりに変わらない良太郎と、仕事の面で悩み、成長しようとするメイコ。モヤモヤした気持ちを抱えながら、「Closet」に立ち寄る。
9年続く不倫|変化していく心と体
保険会社で働くクミは、就職活動の時に出会った永瀬と9年もの間不倫をしている。妻との関係は冷め切っているなどと不倫する男の常套句を言う永瀬に辟易しつつも、なぜか離れることのできないクミ。肌も体型も管理を怠らない完璧主義であるが、少しずつ年齢による変化を感じていて、試着室を通して変化していく自分の心と体と向き合うことになる。
隣のデスクの年下男子|恋して綺麗になる35歳
チヒロは、田舎出身で保守的な母親の元に生まれ、自分のことをブスでもないけど、美人でもない、老け顔で地味な女だと思っている。おじさんに囲まれた地味な職場にある日、海外赴任から帰国した9歳年下の美濃田くん異動してきた。美濃田くんの実直で爽やかな人柄に惹かれる日々の中で、チヒロはたんまりと新しい服を買い込んだり、ランニングを始めたり…。
封印した過去の恋心と傷|自立した大人の女性
32歳、モテないわけではないが、結婚してもしなくてもいい。自分で自由に暮らせるほどの稼ぎはあるし、(母からは結婚の邪魔になると反対されたが)1LDKのマンションも購入した。責任ある役職についている主人公アユミは、いわゆるコネ入社だと思われる由佳里に手を焼いていた。凡ミスを繰り返す彼女に根気強く向き合いながら、二人はすっかり仲良しの先輩後輩になっていった。そんな由佳里の結婚披露宴のスピーチを頼まれるが、気乗りしない。重い腰を上げて、予約していたドレスを「Closet」に取りに行く。
平凡な私|特別な才能を持った彼
正子は、読んで字のごとくまっすぐ平凡に育ってきた。友人の紹介で出会った写真家である芸(たくみ)と付き合っている。着々と若手写真家として名を上げていく芸を、誇らしく思っていたが、あるきっかけで焦燥感や劣等感を覚えてしまう。自分の個性はなんだろう?平凡であることをコンプレックスに思っていた正子は、個性的な服を探すために「Closet」を訪れるが…。
こんな人におすすめ💐
・恋に踏み出す勇気が欲しい
・仕事も恋も大事にしたい
・自分に自信を持ちたい
・最近ちょっと心が疲れている
・サクッと読めて前向きになれる本を探している
作品情報


出版社名:幻冬舎文庫
著者名:尾形真理子
価格:580円+税
最後に…
なるべくネタバレのないようにあらすじを書いてみましたが、いかがでしたか?気になる、共感できそうなシチュエーションはありましたか?どれもBAILA世代に共感を呼びそうな、キャリアや恋愛にまつわるお話が多いので、みなさんどこかには共感できるのではないでしょうか。
冬は、なんとなく気持ちが縮こまりがちな季節。でも新しいニットを手に入れた日、少しだけ胸が高鳴るように、恋や自分に服に、もう一度ワクワクしたくなる本です。
最近はECサイトで洋服を買うことも増えましたが、セレクトショップも巡って、試着して、自分にぴったり合う服を探してみたいと思います😌
気になった方はぜひ、手に取ってみてください📚
























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