パンデミックの影響が薄まり初めて迎える秋冬、ファッションも華やかで遊び心のあるディテールが台頭。そんな時代のムードを映す最旬アイテムを桐谷美玲さんの着こなしとともにナビ!
今回ご紹介するのはモケモケ感がたまらない「シャギーニット」。
一足早く展示会で新作をチェックしたスタイリスト池田メグミ&ライター榎本洋子によるトレンドサミットもお見逃しなく。
スタイリスト
池田メグミ
会社員経験があるからこその地に足のついたトレンドコーデに、働く30代読者からの支持も厚い。服はベーシック、小物やジュエリーで自分らしさをプラスするのが得意。
ライター
榎本洋子
ファッションは“気分が上がる”が最優先で、シーズンごとのトレンドリサーチに余念なし。毎日のスタイルに、いかに大人っぽくミーハー心を取り入れるかがテーマ。
2023秋冬トレンド:モケモケ感がたまらない「シャギーニット」
池田:今年のニットは、なんと言っても毛足の長さがポイントですよね。
榎本:モヘアの進化版って感じで、なんだかぬいぐるみみたいで愛らしさ満点。展示会でも、プルオーバー、カーディガン、ベストと、あらゆるデザインを見かけたもんね。スタイリスト目線で、まず1枚目に選ぶなら何が正解?
池田:〝普通の服に羽織るだけ〟で即今っぽくなれるビッグカーディガンがイチオシです! ふんわり体を包み込んで、リュクス感、華やぎ、可愛げ、優しさと、大人が欲しい要素がいっぺんに手に入りますよ。
榎本:今季主流のシャギーニットは、もはやファーに近いのかもね。だけどファーほど仰々しくなくて日常づかいしやすいなんて、メリットしかない。1枚は必ず持っておかなきゃ!
桐谷美玲さんが着る、シャギーニットが主役の最旬スタイル
「カデュネ」のシャギーニットをシンプル服に羽織るだけ。フェミニンさも旬度も一気に上がる!
榎本:小難しくないのに、ハッとする可愛さ!
池田:主役級のシャギーニットがあれば、Tシャツ×ホワイトデニムというミニマルなスタイルで十分素敵になれます。手持ち服の鮮度アップにぜひプラスしてほしいですね。
榎本:完全にロックオン状態♡ けど……、ボリューミーなだけに一般体型の私もうまく着こなせるかなぁ(ボソボソ)。
池田:体になじむしなやかな素材感とすっきり見える深めVを意識しながら選んでみてください。このカーデがまさに理想形。中をワントーンにしてIラインを強調すると、よりスラッと着映えますよ! そういう意味でも、バサっと羽織れるカーデは好都合なんです。あとは、靴をポインテッドシューズにするとか、長めのネックレスを合わせるのも縦長効果が増して、スタイルアップ見えに有効です。
榎本:なるほどー! このナバホパールのロングネックレスも計算だったのね。
池田:はい、実は(笑)。華奢なジュエリーを合わせるのもアリですけど、ニット自体がフェミニンなので、シャープで程よく存在感のあるシルバーの方が大人的な可愛さが引き立つと思います。要は、抜け感ってやつですね!
カーディガン¥23100/カデュネ プレスルーム(カデュネ)
Tシャツ¥13200/DMC(マルモア) デニム¥18700/ミースロエ ピアス¥13200/アマン(アンセム フォー ザ センセズ) ネックレス¥56200/ロンハーマン(インディアン ジュエリー) バッグ¥30800/オルサ(オルセット)
「RHC」の水色シャギーニットプルオーバー
「モケモケ×きれい色も、水色なら甘さ控えめで心地良い。イン、アウト自在な丈感、たっぷりした身頃に対して袖は細め、鎖骨がチラ見えする襟ぐりの深さ、すべてが計算し尽くされていて、体もきれいに見える神ニットです」(池田)
ニット¥45100(10月発売予定)/RHC ロンハーマン(RHC)
「スナイデル」のエクリュシャギーカーディガン
「〝白〟〝フワフワ〟〝ちょいルーズ〟は、着る人を可愛く、色っぽく見せる最強の布陣。しかもすごく毛足が長いから、もはやニットというよりコートくらいのリッチ感あり! ボタンレスでほっこりしないのもポイント高い!」(榎本)
カーディガン¥17490(9月上旬発売予定)/スナイデル ルミネ新宿2店(スナイデル)
「アクテ」のチャコールグレーVネックシャギーベスト
「初見でファーだと信じて疑わず、ニットと聞いてびっくり。さらに価格を見て衝撃。とんでもなく高見え! 今季はニットベストもトレンドなので、ぜひお試しを。手持ちのシャツやボウタイブラウス、シアーカットソーを重ねるだけで、シックで個性のあるスタイルが完成します」(池田)
ベスト¥13200/アクテ
撮影/宮下昌生〈hannah〉 ヘア&メイク/中山友恵 スタイリスト/池田メグミ モデル/桐谷美玲 取材・文/榎本洋子