その代表がファーコート。まず、コートの存在感に顔が負ける。顔に華がないとバランスが取れず、視線はファーに引き付けられ印象に残らない人に。かと思えば、背の高さで変な迫力が出る。毛足の長い総ファーコートなんて着た日には、デデーン!という効果音がピッタリなラスボス感が。それぞれがあわさると、なんだか不思議で怖い人に……
という苦手意識があるので、可愛いなと思うものがあっても今まで避けてきました。
ただ、今年は出会ってしまったんです。これならイケるかも……! という一着に。
それがこちら。バウム ウンド ヘルガーデンのファーコートです。
①毛足が短い……先ほど書いたように、毛足が長くカーリーなものは鬼門。薄い顔とのミスマッチが、こなれてない印象を生んでしまいます。短い、もしくは長くてもストレート&ボリューム少なめ、コートからふわっふわに浮かないものを。
②縦に長いロング丈……背高ゆえ、ロング丈は得意な要素。苦手要素を取り入れる時、得意要素で中和するのはやっぱり良いみたいです。すねまである長さで縦ラインを強調して。
③総ファーではない……このコート、両腕の部分は同色トーンのコーデュロイ素材。総ファーじゃないことで、迫力を抑えてくれています。これが両袖すべてファーでデザインされていたら、手にとっていなかったかも。袖のボリュームがないことで、シルエットの横広がりを抑え、より縦ラインが際立ちます。