一緒に過ごす人を気づかったり、忙しく働いたり。頑張り屋な人ほど、「自分が我慢すればいい」と思ってしまいがちな生理の症状。“話して、理解してもらうこと”でちょっと気持ちがラクになるかも。今回は、IMALUさんとマネージャー前原さんが対談。仕事のパートナーとして信頼しているからこそ生理の不調は隠さずに報告しているそう。
話すって誰とどう話すの?×仕事のパートナー《IMALUさん&マネージャー前原さんの場合》
IMALU
1989年9月19日生まれ、東京都出身。2009年に『Zipper』専属モデルとしてデビュー。語学を学ぶためにカナダの高校へと留学。現在はタレントとしてテレビやラジオで活躍中。今年、飲み友達二人とともにPodcast番組「ハダカベヤ」(毎週水曜・土曜、18時更新)をスタート。体や性の悩みを主なテーマに、赤裸々なトークを繰り広げる。月に一度、stand.fm限定で生配信も行っている。
仕事は一人じゃ成り立たないからこそ 信頼関係が大切。体調も気分も、言葉できちんと伝えます
Q.生理を伝える理由とその方法は?
IMALU 芸能の仕事は、共演者やスタッフの方などたくさんの人と接しますが、中でも大切なのがマネージャーとの関係。ビジネスパートナーのような存在なので、信頼関係がくずれぬよう、コミュニケーションは念入りにとっています。特に、仕事に支障をきたす可能性がある生理の不調は、必ず報告。同じ女性だからわかるでしょ、とたかをくくらずに、きちんと言葉で伝えることを心がけています。
前原 担当するタレントの体調を把握するのは、マネージャーの大事な仕事のひとつ。“今日生理だから、イライラしやすいわ!”と事前に伝えてくださるので、とても助かっています。
IMALU 私は公私ともに、どんな関係でも、サポートし合うことを大事にしていて。私が(前原)美奈都ちゃんのためにできることは、確認作業や不安材料を減らすこと。仕事がスムーズに進んで、現場の雰囲気もよくなるんです!
Q.男性とはどうやって共有してる?
IMALU 2年ほど前に美奈都ちゃんが担当になるまでは、男性のマネージャーさんだった時期も。20代は、自分史上最も生理のサイクルが荒れていて。ロケ先で急に生理が来てしまい、男性のマネージャーさんに頼んで生理用品を買ってきてもらうことが何度もありました。
前原 地方ロケだと特に、自分で買いに行けないですもんね。
IMALU 女子校ではナプキンを投げ合っていた私ですが(笑)、男性に頼むのは初めてのことで、かなり緊張したな。すぐに慣れたけど、美奈都ちゃんに代わって、生理がある女性ならではの配慮に感動。生理用品を常備し、収録スタジオ内のトイレの位置まで確認してくれるんですよ!
前原 私自身が生理不順ということも大きいですね。収録途中の休憩は10分ほどしかないのに、スタジオによっては、トイレがすごく遠くて。迷わぬよう、事前に調べて伝えています。
“話すことを学んだ世代がみんなで知識を広めれば、きっと社会を変えられる”
Q.生理に理解がない上司や職場を変えるためには?
IMALU 友達と開催しているPodcast番組「ハダカベヤ」に寄せられる声からも、職場で生理について話せずに悩むリスナーさんは少なくない。これは友達の話なんですけど、生理痛を理由に休みたいと連絡したら、上司に“うちの奥さんは昨日、生理が終わったから、お前は仮病だろ”と言われたそう。なんと彼は、全女性、同時期に生理が来ていると思っていたんです(笑)。そういった話を聞いて感じるのは、上司世代の圧倒的な知識の乏しさ。私も最初は男性に生理の話をするのは抵抗がありましたが、伝えないことには理解は生まれないので。ようやく話すことが普通になった今、私たち世代が団結して話すことで、職場も社会も変えられると信じています。
ドレス¥67100/ドール(FUMIE TANAKA) ハット¥39600/ステットソン ジャパン(STETSON)
撮影/NAE. ヘア&メイク/mayu スタイリスト/TAKA 取材・原文/中西彩乃 ※BAILA2022年10月号掲載