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歯科医が回答!大人の歯列矯正のリスクは?保険適用できる?【働く30代が知っておくべき歯のすべて】

自力のオーラルケアでは解決できない歯列矯正の悩み。クリニックに行く前に、まず知っておくべき対処法やメカニズムを解説します! マスク生活が定着したコロナ禍以降、矯正を始める人が急増。安い投資ではないから、正しい知識を身につけて、自分に合った方法を選ぼう。

教えてくれたのは
小川朗子先生

アンチエイジング デンタルクリニック恵比寿

小川朗子先生


一般歯科から矯正歯科、審美歯科に精通し、口腔内のエイジングケアを提唱。丁寧なカウンセリングと診察に定評があり、講演会やTV出演など、幅広く活躍している。

Q.一般的な矯正治療の種類はいくつありますか?

A.主には3種類。それぞれが進化しています。
「最もポピュラーなのはワイヤーを使った矯正。ワイヤーを表に設置する表側矯正と、裏側に設置する裏側矯正があります。見た目では矯正をしていることがわからないマウスピース矯正も人気です」

【表側矯正】
早く歯を動かしたい人におすすめ。最近ではエステティックブラケットという、目立ちにくい金具のものが主流に。金額(片あご):¥220000〜
こんな人におすすめ!
とにかく早く歯を動かしたい人、できるだけコストを抑えたい人など。

【裏側矯正】
表側矯正と比べ、最大のメリットは表から器具が見えないこと。ただ、コストが高く慣れるまでは不自由を感じる人も。金額(片あご):¥440000〜
こんな人におすすめ!
矯正器具を目立たせたくない人。

【マウスピース矯正】
マウスピースの形に合わせて少しずつ歯を動かすため、少し時間はかかるが、ワイヤーよりも痛みを感じにくく、見た目も◎。金額(片あご):¥385000〜
こんな人におすすめ!
通院回数を減らしたい人、歯に矯正器具をつけたくない人など。
※金額はアンチエイジングデンタルクリニック恵比寿の料金表より引用

Q.“でっ歯”をひっこめたい場合、どこまで下げられるもの?

A.抜歯の有無にもよりますが、Eラインをキレイに整える程度がベストです
「前歯が前突しているいわゆるでっ歯の人は、抜歯の有無によって下げられる限界が変わってきます。抜歯をすれば理想の位置まで下げることはできますが、大切なのは鼻先とあごをつなぐEラインがまっすぐかどうか。どこまで下げるかは、Eラインを基準に医師としっかり話し合うことが大切」

Q.大人になってから始めることにリスクはありますか?

A.歯茎が下がることは知っておいて
「成人の場合骨がすでに固まっているため、歯列を矯正したあとに歯茎が収縮して下がってしまうことがあります。そうするとそれまで歯茎の中にあったエナメル質のない歯根が出てきて、知覚過敏が起こりやすくなるんです。気になる人は、歯茎が収縮しないようにマッサージの習慣化を」

大人になってから始めることに リスクはありますか?

Q.矯正で健康的な歯を抜くのは悪いこと?

A.一度抜いた歯は戻らないのでできれば抜かないのがベター
「あごが小さく、歯が重なり合うように生えている人は抜いたほうがいいですが、そうでないなら将来のためにもできるだけ残しておくべき。必要以上に本数を減らしてしまうと、歯列が全体的に引っ込んで口もとの凹凸がなくなり、ほうれい線が目立ってしまうことも。最近は抜かない治療方針の先生も増えているので、矯正を考えるならいくつかのクリニックでカウンセリングを受けるのが◎」

矯正で健康的な歯を 抜くのは悪いこと?

Q.大人の矯正で後悔しないためのポイントは?

A.不安なことをすぐに相談できるクリニックを選びましょう
「矯正には時間も費用もかかるので、とにかく自分に合った先生やクリニックを選ぶことが重要です。治療計画に納得できることはもちろん、不安なことをすぐに質問できたり、満足のいくコミュニケーションがとれるかどうかが第一。1軒目で決めず、何件か回って比較することをおすすめします」

大人の矯正で後悔しない ためのポイントは?

Q.抜歯矯正で口もとが後ろに下がりすぎた場合、前に戻すこともできるのですか?

A.できません
「矯正は、基本的に歯を奥に動かしながら整えるもの。前突した歯を下げることはできますが、奥から手前へ歯列自体を動かすのは難しいです。ただし、前歯を引き出すような傾斜をつけ、広がったように見せることは可能です」

Q.大人の矯正は保険適用ですか?

A.大人も子どもも基本的には保険適用外です
「歯並びの悪さは病気ではないので、残念ながら自費診療です。ただし、年間の治療費が10万円を超えると医療費控除が受けられるので、ぜひこの制度を活用して。ごくまれですが、日常生活に支障をきたし、外科的な視点から治療が必要だと判断された場合は保険適用になる場合もあります」

イラスト/ツルモトマイ 取材・原文/野崎千衣子 ※BAILA2024年6月号掲載

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