どう動けばうまくいくかを瞬時に分析、型にはまらず物事を俯瞰できる男。独自の発想の根底には、“生涯チャレンジし続ける”という彼の哲学が流れている。関ジャニ∞ 大倉忠義さんのインタビュー、今回は最終回の3回です。
関ジャニ∞・大倉忠義
大倉忠義
おおくら ただよし●1985年5月16日生まれ、大阪府出身、O型。関ジャニ∞として2004年にCDデビュー。現在、「関ジャニ∞クロニクルF」(フジテレビ系 月曜23時~)、「関ジャニ∞のジャニ勉」(関西テレビ 水曜24時25分~)、「関ジャム 完全燃SHOW」(テレビ朝日系 日曜23時~)に出演中。
高いハードルにひるむ気持ちはあるけれど、がむしゃらになるしかない!
映画『窮鼠はチーズの夢を見る』ではどうしようもないダメ男を、ドラマ「知ってるワイフ」では悪い人間ではないが、優柔不断でポンコツ、決してよい夫とはいえない既婚男性を熱演。アイドルらしからぬ影のある役で存在感を発揮している。そんな大倉さんが新たに挑む舞台『夜への長い旅路』では、父親のスネをかじりながら道楽を繰り返し、アルコールにおぼれる長男ジェイミーに扮する。
「4年ぶりの舞台は楽しみなんだけど、むちゃくちゃ恐ろしくもあります。重めな内容だし、ベテラン勢に囲まれるわけですからね。ただ、いい緊張感はどんな仕事でも必要だと思うし、がむしゃらに頑張る気持ちがなくなった瞬間に、急に老いが迫ってくると思っていて(笑)。常にレベルアップしていかなければという意識は20代のときからずっとあります。これは一生続くものだと思う。ただ、自分の場合は、“何のために頑張るか”が明確だから努力するしかないだけで、もし特にはっきりした目標がないなら頑張らなきゃと焦る必要はないんじゃないかな。やみくもな努力ならしなくていいと僕は思います。」
「仕事以外の自分磨きはというと、何もできていないのが正直なところ。エステに行って、全身ツルツルになりたい願望はあるんだけど(笑)、なかなか行動に移せません。最近レギュラー番組で女装をする機会が増えたんですが、メイク時間に1時間以上かかるから、ヒゲがなくなると楽だなと思ってはいるんだけど。あとは、あき時間にメイク動画をよく見るようになりました。最初の頃は、メイクグッズを紹介するときの手のひらをかざすポーズが謎で、“なんなん?”って思っていたけど、ほかのものにピントが合わないようにするためだと知り、“なるほどな!”と納得。そういう発見が何かにつながらないかなと、日々研究しています」
つらい現実をちょっとでも忘れて、心を揺さぶるような感動を与える人間になりたい
舞台『夜への長い旅路』
作/ユージン・オニール 出演/大竹しのぶ、大倉忠義、杉野遥亮、池田成志ほか
※ 6月7日~7月4日はBunkamuraシアターコクーン、7月9日から18日は京都劇場で公演予定。
息子を亡くし、麻薬の常習者になってしまった母メアリー(大竹)、アルコールにおぼれて放蕩する長男ジェイミー(大倉)。タイロン家の確執があらわになっていくさまが描かれる。
取材・原文/山中ゆうき 構成/菅井麻衣子〈BAILA〉 ※BAILA2021年7月号掲載