自分の考えをよどみなく、的確に言葉にする姿勢が印象的な杉野遥亮さん。その背景には、不器用な性格を受け入れて真摯に内面と向き合う、たった一人の大切な時間があった。WEB限定のアザーカットもお見逃しなく!
一人が好きな自分を認めて受け入れられるようになった
話題の映画やドラマに出演が相次ぐ杉野遥亮さん。爽やかで明るいイメージがあるけれど、意外なことに「僕が友達だったら面倒くさいと思います」と、苦笑いを浮かべる。
「すごく細かいことを考えたり、感じちゃったりするタイプなんです。だから、現場でもできるだけ一人になって集中するほうがいいパフォーマンスができる気がしていて。もちろん一緒に作品を作る仲間とは壁なく話したいと思っていますし、以前は積極的にコミュニケーションをとろうと頑張ったこともあったんです。でも今は、そういうことが苦手な自分を認めて受け入れた感じ。誤解を生まないように、あえて一人でいる理由をお伝えするようにしています」
そうして演じる、現在放送中のドラマ「ユニコーンに乗って」の須崎功役。永野芽郁さん演じる佐奈のビジネスパートナーで、教育系アプリを手がけるIT企業のCTOだ。
「このドラマの中で須崎はとても成長する人だと思っているんです。西島秀俊さん演じる年上の部下・小鳥さんとの関わりが成長の軸になるのですが、僕も日頃から、長く第一線で戦ってきた先輩たちと若い世代が、価値観や考え方を共有していくべきだなと考えていて。ドラマの中の小鳥さんの言葉に、僕自身も納得させられることは多いです」
心が揺れ動くことがきっと、青春なんだと思う
杉野さん自身は、「決まった時間に決まったタスクをこなすサラリーマンは向いていないと思う」と自己分析。とはいえ、不規則な現在のお仕事もかなり大変なはず。このドラマのクランクインの日は、わずか30分の睡眠時間で臨んだという。
「あのときは役をつかむのに必死でした。そんな日々の中でも大切にしているのは、自分の内側を見つめるボーッとする時間。そのとき浮かんだ思いや考えを書き出すこともあります。そうすると、考えが整理できて、気持ちも発散できるんです。お風呂に入ることも好きです。普段はバスソルトを入れているけど、この前は泡が出る入浴剤を使ってみたんです。ちょっと楽しかったです」
“大人の青春物語”を描く今作にかけて杉野さんの青春の定義を聞くと「心が揺れ動くこと」との答えが。
「普段の生活の中でも感情を動かすことは大事だと思っています。この前、初めて箱根の温泉に一人旅をしたんです。とにかく自然に囲まれながらボーッとすることが目的でしたが、時間を気にせず何度もお風呂に入ったり、山菜が美味しいと感じる自分を発見したり、すごくワクワクしていることに気づいて。心が揺れたり、躍ったりすることが、きっと青春なんだろうなと思いました」
火曜ドラマ「ユニコーンに乗って」
出演/永野芽郁、西島秀俊、杉野遥亮 ほか
TBS系 毎週火曜よる10時〜
成川佐奈(永野芽郁)と須崎功(杉野遥亮)は、教育系アプリを手がけるスタートアップ企業「ドリームポニー」の共同創設者。彼らの会社に転職してきたのは、48歳のおじさんサラリーマン・小鳥智志(西島秀俊)だった。
杉野遥亮
すぎの ようすけ●1995年9月18日生まれ、千葉県出身。映画『キセキ─あの日のソビト─』で俳優デビュー。ドラマ「直ちゃんは小学三年生」、「東京怪奇酒」、「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」などに出演。映画『バイオレンスアクション』が8月19日公開。
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ブルゾン¥390000・シャツ¥360000・パンツ¥165000・リング¥55000・ソックス¥570000(参考価格)・シューズ¥135000/クリスチャン ディオール(ディオール)
撮影/nae. ヘア/KOTARO for SENSE OF HUMOUR スタイリスト/Lim Lean Lee 取材・原文/松山 梢 ※BAILA2022年9月号掲載