BAILA11月号の表紙を飾ってくれた榮倉奈々さんにインタビュー。「疲れていること、飽きていること、苦しいこと、自分の負担になっていることを、一度、とりあえずやめてみる」という榮倉さん。そこから自分の本当の思いに向き合うことができるという。
クラシックな柄を温かみのあるベージュで。チュニックトップ¥140800・パンツ¥140800/メゾン・ディセット(ロゼッタ ゲッティ) 靴¥150700/セルジオ ロッシ カスタマーサービス(セルジオ ロッシ) グローブ¥22000/ビオトープ(エクストリーム カシミア) リング¥31900(ボーニー)・ピアス¥42000(ルメール)/エドストローム オフィス
疲れていること、飽きていること、苦しいこと、自分の負担になっていることを、一度、とりあえずやめてみる
「今日は朝から台所の断捨離をしたんです。気を抜くとものであふれがちな冷蔵庫やパントリーは日頃から整理。以前の冷蔵庫は常にパンパン。必死になって料理した作り置きが詰まっていたのですが今はそれもやめて。その時々、必要なものだけが入るようになりました」
潔く手放すのは日常生活でも同じ。「今さらですが、こんまり(近藤麻理恵)さんの本を読み影響を受けて。今朝も台所に並ぶホームベーカリーやジューサーを眺めながら“一年に一回ほどしか使わないこれは本当に必要なのか?”ずっと考えていました」と笑う。
「“手放す”って簡単に聞こえるけど、いざ実践するとなると勇気が必要なんですよね。そこで私が心がけたのが、疲れていること、飽きていること、したくないことを“一度やめてみる”こと。疲れているなら運動をやめてみる、掃除だってやりたくないなら限界まで汚してみればいいんです(笑)。そこで、続けたいと感じるのか、必要ないと感じるのか、やめたときに答えが見えてくる気がして」
情報やものにあふれている世の中。ボンヤリしていると、自分は何を求め、何をしたいと思っているのか、見えなくなることがある。
「自分の意思に反したことをやっている。それって、気づかぬうちに自分を傷つけてもいるんですよね。だからこそ、何か選択するときは“それでいいの?”と自分自身に問いかける。本当の思いをちゃんと拾い上げる。それは私なりの“自分の愛し方”でもあるんです」
榮倉奈々
えいくら なな●1988年2月12日生まれ。俳優デビュー後、映画『余命1ヶ月の花嫁』や『図書館戦争』シリーズをはじめ、数々の話題作に出演。近年の主な出演作はドラマ「Nのために」「東京タラレバ娘」「テセウスの船」「オールドルーキー」などがある。
撮影/伊藤彰紀〈aosora〉 ヘア/SHOTARO〈SENSE OF HUMOUR〉 メイク/松井里加〈A.K.A.〉 スタイリスト/影山蓉子〈eight peace〉 取材・原文/石井美輪 ※BAILA2022年11月号掲載