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BAILAオリジナル漫画『ランジェリーの女神さま』の制作秘話に迫る!著者・ユニ先生にインタビュー!

@BAILAの大人気オリジナル漫画連載『ランジェリーの女神さま』。主人公であるカリスマフィッター、恵比寿天音(えびすあまね)がさまざまなお客様の体や心の悩みをランジェリーを通して解決! リアリティとエンタメ力でみせるこの作品がどうやって生まれたのか…!? 著者であるユニ先生を直撃!

『ランジェリーの女神さま』

BAILA読者がどんな方なのかを一番に考えました

ー『ランジェリーの女神さま』が生まれたキッカケを教えてください。

最初のキッカケはBAILA編集部から「ランジェリーをテーマにした漫画を描きませんか」とご提案いただいたことでした。そこから物語の方向性をどうするのかを考えていったんです。ランジェリーをテーマにした、お仕事ものにするのか、ヒューマンドラマにするのか、恋愛ドラマにするのか…いろんな選択肢がありました。

ーその中で、カリスマ店員でフィッターである主人公・恵比寿天音さんのもとにさまざまな悩みを持ったお客様が来店するという方向性にした理由は何でしょうか?

“BAILA読者さんにはどんな方がいるのか”を考えていった結果、今の方向性がかたまっていきました。そもそもBAILAで漫画を連載するお話をいただいたときに「BAILA読者の方って漫画を読むのかな?」という疑問が浮かんだんです。


私自身、漫画は余暇に楽しむものだと思っているので、その時間に漫画を選んでくださる方が読者の方にどれぐらいいらっしゃるのかなという不安要素がありました。なので編集長さんにBAILAの読者がどういう方なのかということを教えていただきながら考えていった感じです。


お話しをしていく中でBAILAの読者の方は、お仕事に一生懸命なのはもちろん、プライベートも充実させたりとか、仕事もプライベートも前向きに取り組んでいる方が多いということが分かって。そこから、“じゃあ漫画でも、その生き方に近い女性を描くほうがいいかも”と膨らませた結果“ランジェリーを軸にして、仕事や恋愛に悩むゲストを毎回出していく形にしようかな”とたどりつきました。

『ランジェリーの女神さま』 1話

ーゲストの悩みを解決する存在として、主人公・天音さんがいますが、天音さんはどんな風に考えていきましたか?

天音さんはBAILA読者の方々にとっての憧れの先輩であり良き友人のようなイメージで描いています。信頼できて、プライベートな悩みも話せて、広い視野を持ってアドバイスしてくれる存在。それが天音さんを考える上での大きなキャラクター像のひとつです。


もうひとつ、天音さんを描く上で見た目も大事にしています。ランジェリーがテーマとなると、胸が大きくてスレンダーでというスタイルがイメージされることが多いと思うんです。“その逆の人をあえて持ってくるのはどうかな?”というのがキャラクターデザインで最初に考えたことでした。


すぐに私の中で“いいかも!”となって、今の天音さんのキャラクターデザインが思い浮かびました。“この店員さん、何かあるぞ!”と思わせるビジュアルにしたかったんです。でもそれって漫画の中だと表現するのが難しくて。現実世界だったらメイクや服装でパッと目をひく方っていらっしゃると思うんですけど、漫画だとどうしてもデフォルメされて、みなさん美しい顔になりがち。


漫画という表現の中で違いを出すにはシルエットが一番わかりやすくて。なおかつ、自分のありのままの体型を愛する、という”ボディポジティブ”なメッセージも伝えられるのかなと思って、今の天音さんのビジュアルにたどりつきました。

ー天音さんの言葉には嫌味がまったくなく、ハッとさせられるものが多いのですが、天音さんを動かす上で大事にしていることはありますか?

私自身が店員さんと接していて“この人素敵だな”と思った方たちの振る舞いをイメージしながら描くようにしています。実際、店員さんと接していてイヤな思いをしたことはないんですけど、それでも“普通の接客と素晴らしい接客の差ってなんだろう”ってことを私はよく考えているんです。素敵な店員さんと出会うとついついいろいろおしゃべりしちゃいます(笑)。


その中で気づいたのは、素敵な店員さんに共通しているのは、仕事をすごく楽しんでやられていたり、自分のお店の商品が好きなんだということがよく分かる人だということ。自社製品やアパレルへの知識が豊富なんです。その方たちの話し方や立ち振る舞いが、天音さんには反映されています。

『ランジェリーの女神さま』主人公であるカリスマフィッター、恵比寿天音

実際に百貨店の婦人肌着売り場を取材!

ー天音さんが働いているのは百貨店の婦人肌着売り場ですが、実際に百貨店の取材もされたとうかがいました。取材されたことでお話作りに役立ったことはありますか?
とある百貨店を取材させていただいたんですが、売り場はもちろんバックヤードや社員食堂など、たくさん見させていただきました。漫画を描く上で本当にたくさん役立っているんですが、婦人肌着売り場について言うと、売り場で接客をする人数が多いということは発見でした。


アパレルって1店舗に対して、店員さんはだいたい多くても3〜4人かなというイメージがあるんですけど、婦人肌着売り場はだいたい10人近くいらっしゃったんです。それはやっぱり1対1で接客をすることを大事にされているからこそ。1人のお客様に対して、フィッティングなど接客の時間がかかるからということではあるんですが、その人数の多さにいかに丁寧に接客をされているのかが分かりました。

ー『ランジェリーの女神さま』を作っていく上で、一番時間がかかる作業は何ですか?

ストーリーを考えるのに一番時間がかかります。その中でも、ゲストであるお客さんが抱えている問題を考えるのにはかなり時間をさいています。ただ悩みを考えるだけじゃなくて、その悩みを下着を絡めて解決できないといけないので……。

ーその悩みはいつもどんな風に考えているんですか?

まず最初は体の悩みから考えることが多いです。BAILA編集部のかたに、“ランジェリーに関することの悩み”について読者さんにアンケートをとってもらったんです。その結果をもとに悩みを考えて、そこからその悩みに対して、プライベートの悩みをどう絡めるのかを考えています。

ー考える上で悩んだとき、ユニ先生はどうされていますか?

担当編集さんに相談します。アドバイスをもらった上で、それでも悩んでしまったときは、単純に私の中でアイデアが不足しているんだと思うんです。なので、映画やドラマをみたり、小説を読んだりします。そうすることで“なるほど。こういう風に問題を作って、解決する流れに持っていくのか”ってひらめきに繋がることが多いので。あとはそのインプットしたものを整理するために1時間散歩をしたり家事をしたりします。

『ランジェリーの女神さま』 3話

ーユニ先生は漫画家になる前、会社員をされていたんですよね。

はい。営業と人事をやっていました。

ーその社会人経験が漫画に生きていることはありますか?

人事部での経験は役立っているのかなと思います。人事部って、本当にいろんな人間関係の悩みが耳に入ってくるんです。いろんな職場の人間模様みたいなものが自分の所属している部署以外にも耳に入ってきていたことは、毎話のゲストの悩みを考える上でも大きなヒントになっていると思います。

ーユニ先生はこれまでもお仕事漫画を描かれていますが、ご自身もお仕事作品を読むのがお好きですか?

好きです。でもお仕事ものはどちらかというとノンフィクションのほうが好きだったりします。『カンブリア宮殿』とか『セブンルール』とかドキュメンタリー系が好きです。リアルな問題に対して、プロフェッショナルな方たちがどんな心持ちで乗り越えているかをみるのが楽しい。それはノンフィクションだからこその面白さだなと思います。

でもフィクションに触れて、現実からちょっと離れて楽しみたいという方もたくさんいると思うんです。リアリティのある問題を描きながらも、楽しんで解決する様子を漫画で読むことで、“自分の職場でも近いことはあるけど、前向きにやっていれば大丈夫かも!”という希望をあたえられるのは、フィクションの力なのかなと思っています。

ーユニ先生にとって、お仕事ものを描く楽しさは何ですか?

『ランジェリーの女神さま』だと、ランジェリーのことをあらためて勉強できることが楽しいです。下着を描く上で国内外、さまざまなメーカーさんのランジェリーを資料として見ているんですが、国内と海外での違いを発見したり。私が知って面白かったことを、読者の方にも伝えるにはどうしたらいいかを考えるのが一番面白いです。

『ランジェリーの女神さま』 4話

自分の価値観を考え直せた欠かせない漫画

ーユニ先生にとって、漫画を読む時間はどんな気持ちになれる時間ですか?

先ほど言ったことと繋がるんですが、現実からちょっと離れてリラックスできる時間。今向き合うべき問題とは違う感情を楽しめるのが、私自身、漫画に求めていることかなと思います。楽しいのはもちろん、悲しい感情でもよくて。楽しんだり、悲しんだり、驚いたり、怒ったり。現実で抱えているものとは違う感情を味わえるのが漫画の好きなところです。

ー先生にとって欠かせない1冊を選ぶとしたら何ですか?

めちゃくちゃ難しい……! でもルーツでもあるのは、志村貴子先生の『青い花』です。大学生時代に出会ったのですが、漫画を描くキッカケでもあり、自分の価値観を考え直すキッカケにもなった作品です。女性同士の恋愛が描かれています。作中で、生徒たちが女性教師について「女の人と付き合っているらしい」と噂話をしているのを聞いて、実際に女性が好きな主人公たちがドキっとする…というシーンがあるんです。


そのシーンを見て、“こんな漫画があるんだ”と衝撃を受けました。BLの存在は知っていたんですが、女性同士の恋愛を描いた漫画があることをそこで初めて知ったんです。当時、私自身“恋愛ってしないといけないものなのかなぁ”と悩んだりもしていて。でもこの作品を読んだことで、女が好き、男が好きとか決めなくてもいいし、別にどうでもいいわ!と思えて、自分の悩みから解放された気持ちになりました。

ー『ランジェリーの女神さま』もそうですが、ユニ先生が描かれる漫画に登場する女性同士の心の接し方がとても自然で素敵です。心を通じ合わせることで、心の壁がほぐれていくさまを描く上で、大事にしていることはありますか?

“この2人の中でよしとされるなら、それでいい”という考えは常に大事にしています。『ランジェリーの女神さま』の中で、天音さんが売り場で踊ったりするんですけど、売り場で踊ってる人って冷静に考えて変ですよね(笑)。


でも天音さんは“職場で踊っちゃダメ”ではなくて、”お客様と私がOKならそれでOK”みたいなことを言うんです。その精神は私自身も常に大事にしたいなと思っています。ほかの人は引くかもしれなけど、その2人が良ければいいじゃんって。それは恋愛でも仕事でも同じかなと思っています。

『ランジェリーの女神さま』 4話 突然のフラメンコ

ー天音さんとゲストであるお客さまとのやりとりを描く上で大事にしていることはありますか?

ゲストの性格が話によって変わってくるので、ある程度相手に合わせるということは考えています。でも、天音さんって空気を読む人ではなくて、空気を作る人。ゲスト的には気づいたら天音さんのペースに巻き込まれている……という感じで描きたいなと思っています。


洞察力は鋭い天音さんだけど、その洞察力の鋭さで空気を読んで振る舞うんじゃなくて、いかに新しいステージにつれていけるかを天音さんの言動を考える上では大事にしています。

ー『ランジェリーの女神さま』の今後の展開で注目してほしいところはどこでしょうか?

やっぱり一番はどんなランジェリーが出てくるのかというところです。あとは、あまり描かれていない天音さんについても。彼女がどんな人でどんな価値観をもって、この仕事をしているのか…を少しずつ描けたらいいなと思っています。

ユニ先生から直筆メッセージ!

ユニ先生から直筆メッセージ!

貴重なお話をありがとうございました!

取材・文/上村祐子

2022年秋、BAILAオリジナル漫画がスタート!

2022年秋、BAILAで初めて漫画カテゴリがオープン! 働く大人の女性を主人公にしたBAILA初のオリジナル漫画2作品の配信が開始されました。


『ランジェリーの女神さま』は体型や下着の悩みの解決をモチーフにしながら、働く女性の自己肯定を応援する物語。

『おいしい二拠点』はコロナ禍でリモートワークが定着し、東京と長野の二拠点生活をはじめる夫婦が主人公。この3年で変化した読者のライフスタイルを映し出します。


どちらも、『BAILA』が30代~40代女性のファッション・美容・ライフスタイルを常にキャッチアップし、発信しているメディアであるからこその「働く女性」の描写・ストーリー展開が魅力。“大人の女性がリアルに共感できる漫画が読みたい“という声に応えます!

また、同カテゴリでは集英社の少女・女性向け漫画タイトルが集結した漫画アプリマンガMeeの人気作品も配信。毎週更新で、2作品・1〜5話分を期間限定で無料で読めます。


また、「マンガMee」の人気作家のインタビューも配信! 今すぐ読める第1回は『青春シンデレラ』著者の夕のぞむさんのインタビュー。第2回は『サレタガワのブルー』のセモトちかさんです!

カリスマフィッターが心と体のお悩みを解決! 『ランジェリーの女神さま』

帝王百貨店に勤務するカリスマ店員、ランジェリーフィッターの恵比寿天音。天音のもとには、下着選びや体型の悩みを抱えたお客様が毎日来店!

漫画ランジェリーの女神さま
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東京⇔長野の二拠点生活を決めた30代夫婦の物語『おいしい二拠点』

グルメライターとして都心で働く麻胡(32)は、同い年の夫・扇とふたり暮らし。

自然豊かな長野の町に魅せられた麻胡と扇は、ついに二拠点生活を決意する。まずは家探しから始めたが……。

漫画おいしい二拠点
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