AAAのメンバーとしてはもちろん、アメリカ・ロサンゼルスとの2拠点生活、ハッピーマインドや徹底した美容と健康へのこだわりでも話題の與真司郎さん。AAAが活動を休止してから約1年、今感じている思いやこれからの展望とは? BAILA読者と同世代だからこそ伝えたい、ハッピーになれるアドバイスもいただきました!
AAA活動休止から1年、今思うこととは?
僕にとってこの1年は、必要な時間だった
14歳で事務所に入り、今はもう34歳。初めて音楽活動を何もせずに1年を過ごしたので、何だか不思議な感覚もありましたが、僕にとって必要なことだったと思います。
約20年、全力で走り続けてきて、人生で初めて立ち止まってみて気づいたのが、走り続けることも大切だけど、ガソリンを入れる時間も必要なんだ、ということ。この1年で、自分がやりたいことというのが明確になりました。
LAでの2拠点生活は、学ぶことだらけ
実はLAに住んでもう約7年。アメリカのカルチャーと日本のカルチャーはやはり全然違うので、最初は驚くことばかりでした。最近はアメリカ人の方と働くことがありますが、考え方やマインドが180度違うので、毎日本当に学ぶことが多いです。
アメリカと日本の2つの拠点を行き来して生活する最大のメリットは、日本とアメリカ、両方のよいところが見えてきて、どちらも自分に取り入れられるということ。
アメリカで暮らしたからこそ日本ならではのよさを再確認できたり、日本にいるときでもアメリカのこういう考え方は取り入れてみようと工夫したり、いいところ取りができる感じ。しかも自分の性格上、1ヶ所に長く留まるよりも色々と行ったり来たりするほうが性に合っているみたいです。
LAを初めて訪れたときから、いつかここで暮らしたいと思った
21〜22歳くらいのとき、お金を貯めて一人で初海外旅行に行った先がLAだったんです。その時に「あ、ここに住みたいな」って思ったんですよね。それで色々準備して27歳のときから住み始めました。
14歳の頃から芸能界にいて、なんでもやってもらうのが当たり前みたいになっていたけれど、「それって本当に良くないな」という思いが自分の中にずっとあったんです。だから「自分で生きていく力を身につけないと」という思いで、海外で暮らすことを選んだというのも理由のひとつではあります。
すべて一から、自分で作り上げていった暮らし
LAではコネクションが全くなかったので、自分から積極的に色々な人に会いにいかなきゃならない。しかも言葉もカルチャーも違うので最初はなかなか大変でした。でもようやく今は本当に信頼できる友達ができたし、仕事仲間も増えていってすごくいい感じ。試行錯誤しながらですが、アメリカで暮らしてみて、本当によかったなと心からそう思います。
自分の生き方を一度考え直すタイミングが、ちょうど30代なのかもしれない
“自分らしく生きていくこと”をもっと大切にしてほしい
日本人のいいところでもありますが、つい他人を気にしてしまうところがあると思います。他人と比べて落ち込んだり、自分の気持ちを後回しにしてしまいがち。でもアメリカだとむしろ自分をいかに出していくのかということに焦点をあてている感じがします。
どちらが良い悪いではありませんが、「流行ってるから」、「みんながそうしてるから」ではなく「自分はこうしたいから、そうする」という考えを持てるようになると自然と自信を持てるようになるんですよね。
自分の生き方みたいなのを一度考え直すタイミングがちょうど30代なのかもしれないです。僕自身も10代、20代の頃はずっと同じグループのメンバーがいて、誰のほうが歌がうまい? 誰のほうが人気? とか、常に比べられてジャッジされる環境で生きてきましたが、アメリカに渡ってみて初めて、他人がどうかというより“自分が本当にやりたいことを見つけて、それをすること”が、人生を楽しむ秘訣なんだなと気付かされました。
常にポジティブ? もちろん落ち込むときもあります
コロナ禍に突入した頃、ちょうどソロでのアリーナツアーを終え、AAAのドームツアーを終えたタイミングだったので、そのギャップが本当につらかったですね。だからこそ、これをポジティブに変えていくしかないなと思ったんです。一回“ここまで落ちる“っていうことを経験したから、「あのときより今は全然マシだよな」とか、「ここまで下がったんだからもう上がるしかないよね」とか。そう考えるようにすると、気持ちがスッキリしたんです。
僕はメンタルヘルスの本を出すくらいにはポジティブなほうだと思いますけど、やっぱり人生、いろんな問題が起こるんですよね。特にアメリカに住んでいると日本で起こらないようなこともたくさん起こって、そんな中、アメリカ人たちと1人で戦っていかないといけない。だからやはり強くもなるけど、しんどいときだってあります。よく「常にハッピーなんですか?」って言われるんですけど、そんなこともないんですよ(笑)。
そんなときのために、本当に信頼できる友達を周りに作っておくとか、気分が落ちているときこそ気を紛らわせるというか。ジムに行くとか散歩するとか、今はしんどくても行ったあと絶対に気分がよくなる、そんな“自分頑張ったな”と思えるような何かを持っておくことで、自己肯定感を上げることができると思います。
自分で自分を大事にすること。それは人生のテーマでもある
自己肯定感を上げて自信を持つことは重要だけど、実はとても難しいこと。だからこそ、それが人生のテーマでもあると思うんですよね。結局、自分自身をいちばん大切にして守ってあげられるのは、自分だけなんです。だから人生の節目節目の大切なことは、自分で決めていかないと。人のせいにはできないことだから。
30代は自分を信じて自分を可愛がる。そして、本当に自分が欲しいものは、自分で動かないことには決して手に入らないから、アクションを起こしていかないと。動き出すことに伴うリスクを恐れがちな人も多いと思うのですが、リスクを取っても欲しいものに手を伸ばせる、そんな行動力のある人こそ成功を収めているよな、と周囲を見ていても感じます。
1年の休止で気づいたことを、みんなにも伝えたい
10年以上続けているのですが、今年の4月にはトークショーを開催します。自分の最近の生活についてや、メンタルヘルスのことなど、そして、この1年で気づけたことがたくさんあったので、いろいろとお話しできたらと思います。トークショーでみんなとワイワイ楽しめたらいいなと思います。
撮影/山本雄生 スタイリスト/後藤泰治 ヘア&メイクアップ/佐藤真希 取材・文/村花杏子 動画制作/吉川樹生 構成/渋谷香菜子