作品の中でパワフルに躍動する姿とは対照的に素顔はゆるっとしていてニュートラルな山﨑賢人さん。今回は大好きな漫画についてインタビュー。主役を演じた、大人気コミック『ゴールデンカムイ』の実写化では原作がいつも助けになっていたという。
Reading【読書の秋】
撮影中は原作がいつも助けになっていた
『ゴールデンカムイ』は累計部数2900万部を突破した大人気コミック。ファンが多い原作を実写化するにあたり、山﨑さんが背負ったプレッシャーは相当なものだった。
「スタッフやキャストの皆さんとお会いして、衣装も決まって、どんどん形になっていくにつれて『これは絶対に面白くなる!』と思っていたんです。ただ、つくったものが受け入れられるかどうかは、本当にお客さん次第だったりするので不安はありましたね。でも映画が公開されてからは、観た人たちからの評判がすごくよくて嬉しかったです」
続編となる「連続ドラマW ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―」でも、支えになったのは原作の存在。
「漫画はひとコマひとコマ全部に意味があるので、撮影前には必ず描かれているシーンを確認。演じる上で原作の表情からエッセンスを取り入れたいという気持ちがあったんです。特にコメディチックな場面では、台本に書かれている活字を追うだけだとどのくらいのテンションで演じればいいかわからなかったので、原作がいつも助けになっていました」
アイヌが隠した莫大な埋蔵金をめぐる苛烈なサバイバル・バトルは、個性的なキャラクターの登場でますますドラマチックに!
「一癖も二癖もある囚人たちに出会って旅をしていく『ゴールデンカムイ』は、連続ドラマの形にすごく合っていると思いました。作品の魅力である食事シーンやコメディシーンもだんだんと増えてくるので、ぜひ注目していただけたら。北海道での撮影中は、アシㇼパさん役の(山田)杏奈ちゃんや白石役の矢本(悠馬)くんはもちろん、玉木(宏)さんや(工藤)阿須加くん、栁(俊太郎)くん、(眞栄田)郷敦くん、勝矢さんなど、敵役・味方役関係なく食事をすることが多くて。みんな体を鍛えているから本当によく食べるし、よく飲む(笑)。そうやって食事を囲む時間は、仲間が徐々に増えていく、まさに『ゴールデンカムイ』らしいなと思いました」
漫画を読むと自分の心が豊かになっていく
最近は仕事で読むことが多くなったけれど、子どもの頃から漫画は大好き。
「好きな漫画は『ONE PIECE』『NARUTO-ナルト-』『HUNTER×HUNTER』『SLAM DUNK』……。『週刊少年ジャンプ』のバトル系が多いですね。オフのときも脳内でずっとバトルしてます(笑)。この仕事を始めてからは、どうしても『この役を演じてみたいな』というマインドで読むことが多くなりました。『自分だったらこの役をやりたいけど、実際はこっちの役に配役されそう』とか。そうやって妄想するのも楽しいです」
漫画を通して様々なキャラクターの心情を知り、追体験することは、演じることを生業にする山﨑さんにとって大切な行為。
「漫画を読むと自分の心が豊かになっていく感じがするんですよね。仕事でアウトプットすることが多いからこそ、漫画を読んだりするインプットの時間は、これからも大事にしていきたいなと思っています」
Sleep【睡眠の秋】
「仕事で結果を出すためには、ちゃんと休むことも大切。
最近は特に、いい睡眠のために早起きして日光を浴びることも大事だと感じています。
といいつつ、休みの日はなかなか起きられないんですけど(笑)」
©野田サトル/集英社 ©2024 WOWOW
「連続ドラマW ゴールデンカムイ─北海道刺青囚人争奪編─」
明治末期の北海道。元軍人の杉元佐一(山﨑賢人)は、アイヌの少女・アシㇼパ(山田杏奈)、脱獄囚の白石由竹(矢本悠馬)とともに、金塊のありかを示す暗号を彫られた24人の刺青囚人を探していた。クセ者たちが次々と立ちはだかる、波乱の旅の行方は……?
出演:山﨑賢人、 |
山田杏奈、眞栄田郷敦、工藤阿須加、栁俊太郎、塩野瑛久、矢本悠馬、 |
大谷亮平、高橋メアリージュン、桜井ユキ、勝矢、 |
中川大志、北村一輝、 |
池内博之、木場勝己、大方斐紗子、井浦新、 |
玉木宏、舘ひろし |
原作:野田サトル「ゴールデンカムイ」(集英社ヤングジャンプ コミックス刊) |
監督:久保茂昭、片桐健滋、落合賢、佐藤洋輔 |
脚本:黒岩勉 |
音楽:やまだ豊、出羽良彰 |
アイヌ語・文化監修:中川裕、秋辺デボ |
製作著作:WOWOW |
制作プロダクション:CREDEUS |
WOWOWにて毎週日曜午後10時に放送・配信中 |
山﨑賢人
やまざき けんと●1994年9月7日生まれ、東京都出身。近年の主な主演作はNetflixドラマ「今際の国のアリス」シリーズ、日曜劇場「アトムの童」、映画『キングダム』シリーズ、『ゴールデンカムイ』『陰陽師0』など。2025年1月に主演映画『アンダーニンジャ』が公開予定。
ニット(参考商品)・パンツ(参考商品)・靴¥198000・ベルト¥82500/サンローラン クライアントサービス(サンロー ラン バイ アンソニー・ヴァカレロ)
撮影/倉本侑磨〈Pygmy Company〉 ヘア&メイク/髙橋幸一〈Nestation〉 スタイリスト/伊藤省吾〈sitor〉 取材・原文/松山 梢 ※BAILA2024年12月号掲載