海外ドラマに詳しいライター・今 祥枝と編集・ぴらが、働く女性におすすめのドラマをピックアップ! 今回は、クセツヨ上司と一風変わった部下たちのカオスな職場を描いた脱力系コメディ「ジ・オフィス」をレビュー。
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クセツヨ上司と一風変わった部下たちのカオスな職場を描いた脱力系コメディ!
今 本社からフルリモートに切り替えるよう言われた上司のハンナが、自分が出社したいがために、あの手この手でオフィスの閉鎖を阻止するという脱力系コメディ。
編集ぴら(以下ぴ) いい大人たちが、職場でこんな無茶苦茶をしているなんて(笑)。オリジナルはイギリス版「ジ・オフィス」ですよね?
今 そうそう、リッキー・ジャーヴェイスを一躍世界的なスターにしたオリジナル版に続き、こちらも人気者のスティーヴ・カレル主演のアメリカ版も大ヒット! 今回のオーストラリア版で、なんと13作目という超人気IPなのに、これほどゆるくてくだらないとは(笑)。
ぴ どれも、こんなカオスなんですか?
今 イギリス版とアメリカ版の痛すぎるシニカルさや、無表情でわかりにくい笑いをとるクセツヨ上司像に比べると、女性版上司のハンナはわりと受け入れやすい気が(笑)。
ぴ そうなんですか! ハンナって全然仕事できないし、性格もちゃんと悪いですよね(笑)。それなのに、あのみなぎる自信と自己肯定感の高さ! 私なんて毎日自分のダメさに落ち込んでいるのに……。
今 そういう社会人にこそ、おすすめのドラマなんですよ!
ぴ 確かに! 大人になると特に「ちゃんとしないと」と気負いがちだし凹むことも多いけど、このドラマを見るとすさまじい量の“ダメダメ”を浴びることになるので、自然と肩の力が抜けていきますね。このゆるくてドライなオフィスの空気がどんどんクセになる。
今 上司が上司なら部下も部下という、みんながそれぞれにやりたい放題な感じもいい。
ぴ 誰も上司のこと気にしてないし、ガンガン文句も言うし、ハンナに振り回されているようでいて逆に最も伸びやかな職場かも。仕事したくなくて暴れだしそうな夜に、ぜひ!
© BBCS & Bunya Entertainment
「ジ・オフィス」
2001年に放送されたイギリスの大ヒット作「ジ・オフィス」を、主人公を女性に変更してオーストラリアでリメイクしたモキュメンタリー風コメディ。パッケージング会社のシドニー支社のトップ、ハンナ・ハワード。本社からリモートワークにして支社を閉鎖すると命じられ、ハンナは突拍子もない方法で立ち向かおうとする。主演はオーストラリアの人気コメディエンヌで俳優のフェリシティ・ウォード。
Prime Videoで独占配信中
イラスト/chii yasui ※BAILA2025年1月号掲載 ※配信情報は記事掲載時点のもので、変更になっている場合や、配信が終了している場合があります。