壁に飾って、空き瓶に生けて――気さくなアロマブーケで、自然の香りを空間に溶け込ませる
ハーブが醸し出す自然の香りに癒される
加藤 観賞用はもちろん料理用ですら買ったことは ないかも、未経験です(笑)。ただ人工的なものより自然の香りに惹かれがち。バラの香りが好きです。
平井 今回はハーブの種類を知ってほしくてラベンダーやゼラニウム、レモンマリーゴールド、カモミール、ルッコラの花、ミントなど〝食用〞と〝観賞用〞を織り交ぜ、いろいろご用意しました。ハーブは葉がベースなので、数種類選んでブーケにしても嫌みなく、うまくまとまるんですね。束ねるときは茎が太く葉が大きめのものから選び、小ぶりなものを選んで足していくと美しい仕上がりに。
加藤 では私は、観賞用のウエストリンギア、ローズマリー、カモミール、ローズゼラニウム、ラベンダーを。今回は花器ではなく、ジャムの空き瓶に?
平井 ハーブは元来、ヨーロッパでは野草の類い。仰々しさのない日常の延長にあるものを選びました。片側に寄せ、器の縁にのせるように生けるのがコツ ですね。
加藤 わかりました!(――黙々と作業は続く)。それにしても、植物が醸し出す自然の香りは癒されるし、心がスッとして気分がよくなりますね。
平井 そうです、女子力が上がるのです! また、花生けはその人の性格を映し出すのですが、今回も加藤さんの素直な性格が表れていますね。
加藤 あ、ありがとうございます(笑)。
ラッピングにハーブを添える【ちょこっとテク】
オリーブオイルなど瓶 ノを贈るときにおすすめの方法。ローズマリーなどの食用ハーブを数本用意し、根っこに近い葉っぱをそいで形を整える
薄葉紙で包んだボトルにハーブを置き、ラフィア素材のひもで結ぶだけ。ひと手間かけた愛情と、すがすがしいハーブの香りも一緒にプレゼント
ハーブをガラスに生ける【ちょこっとテク】
ハーブはスーパーで売っている食用でも花屋さんのものでも何でもOK。水を入れたジャムの空き瓶の片側に寄せ、寝かせるように生けるのがコツ
ハーブの葉をみずみずしく保つために葉っぱに霧吹きなどで水を吹きかけて。にごらないよう毎日水を替えるのも長もちさせるのに大切
●平井かずみ
フラワースタイリスト。明るく的確な指導ゆえ、自身が開く教室はいつも大人気。近著は写真家の大段まちこさんと料理家の渡辺有子さんとの共著『花と料理 おいしい、いとしい、365日』(リトルモア)。
http://ikanika.com/