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「iDeCo」で定年後の資産形成【アラサー女子の投資事情③】

60歳以降の資産を形成する個人年金「iDeCo」を運用しているスーパーバイラーズの海野尾美紀さん。掛け金の幅や運用方法の悩みにファイナンシャルプランナーの先生がアドバイス!

教えてくれたのは…

ファイナンシャルプランナー

大竹のり子さん
女性のためのお金の総合クリニックエフピーウーマン代表取締役。『これ一冊で安心!投資信託のはじめ方』(ナツメ社)ほか著書多数。



【iDeCo】自分で決めた掛け金を運用し、60歳以降の資産を形成する個人年金。

「iDeCo」とは、個人型確定拠出年金ともいう、私的年金制度のこと。個人が設定した金額を毎月積み立て、その資金を定期預金、保険商品、投資信託で運用。60歳以降に受け取ることができる。毎月の掛け金は税額軽減の対象に、運用益は非課税になる。

【Case-3】

海野尾美紀さん(外資系アパレル・29歳)
運用期間:約1年半

月の運用額:5000円

運用総額:100万

これまでの利益:税の軽減

「前職で企業型確定拠出年金に加入。iDeCoにして続けたいが掛け金などに悩み中です」
前の職場で、会社が給与から天引きして運用をしてくれる「企業型DC」に加入していた海野尾さん。「そのときは毎月5000円を掛け金と決めて、購入商品や運用方法は会社にまかせていました。しかし最近転職をし、今の会社だとすべてを個人でやらなくてはいけないことに。iDeCoは節税や老後の資産形成のために続けたいですが、掛け金の額や運用方法に悩んでいます」

1.掛け金についてよく検討すること

「私も検討中の身なので大きなことは言えないのですが(笑)。個人型に移行するにあたって、毎月の掛け金を5000円から1万円以上に上げたいなと思っています。ただ私ぐらいの年齢の場合、これからの人生、まだ長い!結婚も出産もしたいし、思わぬ休職もあるだろうし。長期間、無理なく払える金額を考えたほうがいいと思います」


2.「老後資金」「すぐ使えない」という自覚を持つ「iDeCoがほかの投資商品と違うのは、目的が"60歳以降に受け取るための積立投資"だということ。iDeCoをしていると所得税と住民税が節税になるので、それは運用中の大きなメリットだと思っていますが、一度運用を始めるとほかの投資のように必要なときに現金化できないのは覚えておいたほうがいいかもしれません」


3.手数料についても考えておく

「これも、今まさに私が悩んでいることなのですが……。iDeCoで金融商品を運用している間は、毎月手数料がかかります。この手数料が金融機関によってバラつきがあり、いざ個人で始めようとすると、どこを利用したらおトクなのかがわかりづらくて。これも始める前によく比較検討したほうがいいかもしれません」

【iDeCoのギモン】

Q 休職・転職など、ライフプランが変化した場合はどうなるの?
A 減額やお休みは可能だが基本は無理のない金額で

「その時々のライフプランに合わせて、掛け金の変更や減額をすることは可能です。また積み立てをいったんお休みして、今までの金額の中で運用を続けることもできます。ただしiDeCoの場合は"60歳まで引き出せない"という特徴がありますので、最初から自分が無理のない掛け金を設定することです」


Q 毎月の積立の適正金額はどのくらい?
A 手取り収入の2割を目的に合わせて分けて積み立てる

「“手取り収入の2割を積み立てに回す”のが理想です。その2割分が5万円だとすると、すべてを老後資金に回すのは危険。2万円は老後のためにiDeCoで、1万円はつみたてNISAで増やす、残りの2万円はいつでも使える定期預金にと、ある程度分けて積み立てておきましょう」

撮影/齊藤晴香 イラスト/藤井昌子 取材・文/石井絵里 構成/斉藤壮一郎〈BAILA〉 アンケート協力/アイブリッジ ※BAILA2019年11月号掲載

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