セックスについて、人には話しにくいリアルな声に寄りそう「大人のセックスもやもや相談室」。今回は、BAILA読者から寄せられた「濡れにくくてとにかく痛い!」というお悩みに、産婦人科医 高橋怜奈先生とフェムテック企業 fermata COO 近藤佳奈さんが回答!
【読者のリアルなケース】濡れにくくてとにかく痛い。前戯まではいいのですが…
ハグやキス、前戯までは気持ちよいと思えるのですが、いざ挿入となるとヒリヒリ痛んだり、奥のほうが痛かったり、正直気持ちよくありません。昔より濡れにくくなったため、そういう雰囲気になったときも「濡れなかったらどうしよう」という不安があり、少しの痛みだったら相手に言わずに我慢してしまいます。婦人科検診では特に問題ないと言われています。(33歳・マスコミ)
挿入時の痛みには潤滑ジェルを。リラックスすることも効果的です
産婦人科医
高橋怜奈先生
診察の傍ら、YouTubeチャンネルを通して検診やワクチンの啓発、体のあれこれを伝える。
「いわゆる“濡れる”際に体内から出る潤滑液の量は人によって異なり、そのときのホルモンや精神の状態でも変化します。検査することもできますが、診察時は性的な興奮状態にないため、原因がわかりにくいんです。この方のように、挿入時に痛みを感じる場合は、潤滑ジェルを使ってみるのがおすすめ。摩擦による痛みがやわらぐことで体がリラックスすると、快感を得やすくなります。気持ちいいセックスを重ねるにつれて、自然と潤滑量が増えることも! また、体が冷えて交感神経が優位になっていると濡れにくいので、体を温めてリラックス効果を高めることも効果的です。そして痛みを感じた際は、必ずパートナーに伝えることが大切。動きや体位を変えれば痛みが軽減する可能性もあるので、決して我慢しないでくださいね」
性交痛軽減アイテムを使えば挿入の深さも調整できます
フェムテック企業 fermata COO
近藤佳奈さん
日本、アジアのフェムテック市場創出を支援するfermataにて事業戦略、マーケティングを統括。
「海外の調査によると、性交痛を感じたことがある女性は75%にも上るそうです。摩擦のほかに、挿入が深すぎることも性交痛が生ずる原因のひとつ。膣の奥に痛みを感じる人は、男性器の根元に装着する『オーナット』を使って、挿入の深さを調整してみてください」
ひとつずつ外せるリングを重ねて、好みの深さになるよう高さを調整。オーナット(性交痛軽減アイテム) - Ohnut ¥9900/fermata
イラスト/misaitoi 構成・原文/中西彩乃 ※BAILA2023年7月号掲載