セックスについて、人には話しにくいリアルな声に寄りそう「大人のセックスもやもや相談室」。今回は、BAILA読者から寄せられた「セックスの目的が“子づくり”のみになっている」というお悩みに、産婦人科医 高橋怜奈先生とお笑い芸人 バービーさんが回答。
【読者のリアルなケース】第1子出産後、ますますセックスの目的が“子づくり”のみに
産後に性欲がなくなり、濡れません。夫のことは好きだし、軽いスキンシップは心地よいので、以前のようにセックスを楽しめないのがつらいです。いずれは第2子も希望しているのですが、体の反応だけでなく、お互いに「家族」という雰囲気になっていることもあって「セックス=子づくり」という義務的なものになっているのではないかととても心配。そしてそのまま、セックスレスに突入してしまうのではないかと……。今から怖いです。(35歳・金融)
子づくりは素晴らしい行為! 後ろめたく思わないでください
産婦人科医
高橋怜奈先生
診察の傍ら、YouTubeチャンネルを通して検診やワクチンの啓発、体のあれこれを伝える。
「産後は女性ホルモンが激減するため、性欲衰退はごく自然な現象です。それに慣れない育児や睡眠不足によるストレスが重なれば、濡れにくくなるのも仕方のないこと。また、出産時の傷で性交痛を感じやすくなったり、胸への愛撫が母乳をあげる行為と重なって嫌悪感を抱いてしまったりと、産後は心身ともに大きく変化します。それらを前提として、まず、“子づくりのためのセックス”を後ろめたく思わないでください。セックスは必ずしも、楽しまなければいけないものでもありませんし、子づくりは素晴らしい行為ですから。そして、出産によって変化した体は、時間をかけて徐々にもとに戻ります。旦那さんとのコミュニケーションを欠かさずに、たっぷりの睡眠とバランスのいい食事による健やかな生活を心がけながら、気長に待ってみてください」
心地よいスキンシップを続けていればいけるかも!という日が訪れるはず
お笑い芸人
バービーさん
生理やセックス、恋愛、体、美容など、多岐の分野に精通し、ラジオやYouTubeなどで語る。
「旦那さんを好きで、スキンシップを心地いいと思える関係は、とても明るいですね! 濡れないことだけが問題ならば、潤滑ジェルを使ってみるのがいいと思います。最初はピンとこなくても、続けていたら気持ちよくなってきた! という経験、私にもあるので。素敵な関係を築けている旦那さんならば、産後に性欲が減退することを理解してくれるはず。焦らずに挿入のないスキンシップを重ねながら、今日ならいけるかも! というタイミングを待ってみては」
イラスト/misaitoi 構成・原文/中西彩乃 ※BAILA2023年7月号掲載