【結婚相談に行った人に聞いてみた】マッチングアプリよりも成婚に近いって本当⁉ノンフィクションレポからプロのアドバイスまで

近年、会員数が伸び続けているという結婚相談所の仕組みや実態を探るべく、経験者にインタビュー。結婚できた人とできなかった人、それぞれの体験談と感動をALLノンフィクションでリポート！

結婚したい独身男女を対象に、結婚までの最短距離を目指してサービスを提供。サービスの形態は相談所ごとに異なり、3タイプに分類される。

◉データマッチング型
プロフィールや登録した希望条件をもとにソートし、その中から相手を選ぶタイプ。会員が主体的に行動する。

◉仲人型
会員に専任の仲人がついて、合いそうな人を提案。お見合いから成婚まで、徹底的にサポートしてくれる。

◉ハイブリット型
データマッチング型と仲人型をかけ合わせたサービスを行う。近年で最も人気が高く、IBJもこのタイプ。

会員のサポートを担う役割を指し、カウンセラーやアドバイザーとも呼ばれる。仲人のサポート内容は、相談所や選択したプランによる。

入会手続き
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ファーストカウンセリング
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プロフィール制作
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お見合い申し込み・申し受け
今は、マッチングアプリのような専用アプリがある！
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お見合い
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仮交際
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真剣交際
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プロポーズ
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婚約
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退会

相談所によっては初回のお見合いをセッティングしてくれるところも。仮交際に進むと連絡先を交換し、当人同士でのやりとりがスタート。仮交際は複数人と並行が可能だが、真剣交際に進める相手は1人だけ。真剣交際中は新規のお見合いも停止。仲人型・ハイブリット型の相談所では、基本的にすべての行程において仲人がサポートに入る。

入会金　10万～20万円
月額　5000円～1万円
お見合い料　約5000円
成婚料　10万～30万円

料金設定は相談所やプランによっても異なる。データマッチング型が最も安く、仲人のサポートが手厚いプランや、成婚率の高い相談所などは比較的に金額も高い傾向に。ちなみに入会するためには、本人確認書類、住民票、独身証明書、収入証明書、卒業証明書、資格の免許証（プロフィールに明記する場合のみ）の提出が必須。

登録者数
94275人
※2025年2月末時点

男女比
ほぼ1：1

いちばん多い年齢は?
男30〜45歳
女30〜39歳

成婚率
55%
※IBJ直営相談所 「IBJメンバーズ」の場合

成婚に至るまでのお見合い人数
約10人

入会〜退会までの期間
約9カ月

※2023年度版 IBJ成婚白書より引用 ※実績や数値はIBJのデータを参照

女性は年収の公開を選べるが、公開している女性の成婚率43.3%に対して、非公開の人は28.9％。金額にかかわらず年収を公開しているほうが好印象を持たれやすいそう。

婚前交渉禁止
セックスを目的とした会員の入会や、妊娠によるトラブルを防ぐためのルール。宿泊を伴う旅行もNGで、バレた場合は強制退会になる。

ドタキャン禁止
お見合い成立後のキャンセルや、休会・退会はルール違反。キャンセル料が課せられる。

3カ月ルール
仮交際に入ったら原則3カ月以内に相手と成婚するかどうか決めなければならない。成婚に向けて活動するため、むやみに交際が長引くことを防ぐ目的。6カ月まで延長可能な相談所も多い。

結婚に対する意識の相違から、昨年4歳下の彼とお別れ。マッチングアプリを試すも、相手の結婚願望がわからない上に職業や年齢を詐称する人もいると聞いて不安になり、結婚相談所を検討。成婚率の高い優良店を調べて話を聞きに行くと、今なら20代割引があると言われ、思い切って入会しました。

専用アプリで私のプロフィールが公開されると、お見合いの申し込みが続々と届き、想像以上にハイスペックな男性が多くてビックリ！　年収600万円以上で共通の趣味があることを条件にしぼって、5人とお見合いしました。最終的に結婚した夫は3歳上で、IT企業の営業。3週間の仮交際、1カ月の本交際を経て、結婚を前提に一緒に退会しました。

結婚相談所の最大のメリットは、気負わずに結婚の話ができること。家族構成や子どもが欲しいかどうか、宗教観といった聞きにくいこともプロフィールに明記されているので、確認作業が不要。決して安くはないけれど、私はタイパもコスパもいいと感じました！

恋愛に消極的であきらめがちな性格のため、仲人さんのサポートが手厚いプランを選んで入会しました。希望条件を満たす人はたくさんいたけれど、実際に会うとフィーリングが合わないことの連続で……毎週末お見合いを繰り返し、4年半で会った人数は100人以上。並行してマッチングアプリや婚活パーティにも挑戦しましたが、積極性のない私には向かず、最終的には結婚相談所一本で頑張りました。

その末に出会えた今の夫とは、会った瞬間“この人だ！”と直感し、2カ月後に結婚。妥協しなかったおかげで、理想的な結婚生活を送れています。結果には満足しているけれど、私のようにフィーリングを優先する人は、かなりの根気と運が必要。年収や職業を重視して割り切れる人のほうが、結婚相談所に向いていると思いました。

離婚後アプリなどでつきあったりもしたけれど結婚まではいたらず、悩んでいた33歳の夏。親にすすめられた結婚相談所に行ってみたら、仲人さんの人柄がよく入会を決心。

すぐに100人以上からお見合いを申し受けて、嬉しかったけど、実際に会ってみると外見も言動も正直“モテなさそう”な男性が多く……。唯一いいと思えた9歳年上の方と本交際までいきましたが、結局好きになれずにすぐお別れ。

希望年収を下げればいい人が増えると仲人さんにアドバイスされたけど、以前登録していたマッチングアプリには高収入で容姿がタイプな人も探せばいたし、妥協したくないな〜、と。

安くないお金を払ったからあきらめるのが癪で、気持ちをリセットするためにいったん休会。でも数カ月たっても再開する気が起きず、そのまま退会しました。

合コンやマッチングアプリでいい人が見つからないまま2年が過ぎて31歳になったとき、焦りを感じて入会。

仮交際まで進んでいた相手は好印象でしたが、結婚を見据えているせいか恋愛に不慣れなのか、慎重すぎてイライラ。さらに、ほかの男性会員のプロフィールを眺めながら消去法で選んでいる自分にハッとしました。

“私はただ結婚したいんじゃなくて、好きな人と結婚したいんだ！”と確信し、すぐさま退会。高い勉強代でしたが、この経験のおかげで自分らしい人生の選択ができるようになり、今は独身生活を楽しんでいます。

マッチングアプリの出会いで騙されたりドタキャンされたりするのにうんざりして、結婚相談所なら安心だろうと27歳のときに入会。

期待していなかったけど、思っていたよりも素敵な女性が多くて驚きました。中でも相性のよかった今の妻は3歳上。2カ月の仮交際、1カ月の本交際を経て結婚しました。

出会うまでにかかる労力と時間が圧倒的に少ないこと、仲人さんから相手選びのアドバイスやデートのフィードバックをもらえることを考慮すると、結婚相談所の費用は決して高くないと感じました！

入会時は32歳。まず、プロが撮影するプロフィール写真で、過剰にレタッチされたことに衝撃を受けて。男性会員の写真も修正してるのかな？と若干不安に。

私の希望条件は、自分と同じ関西出身で借金がないこと。高望みはしていないのに、申し込んだお見合いが一度も成立しなかった……。婚活市場での自分の価値の低さを突きつけられたように感じ、自己肯定感が下がりました。

さらには同時に4人と仮交際に進んだら休日が潰れて疲れ果て、結果退会。結婚に対して、少し萎えてしまいました。

結婚相談所に向いている人の特徴から、趣味の優先度が高い人に向けた結婚相談所、恋愛してから結婚したい人に向けた新感覚のサービスまで。婚活業界の第一線で活躍するプロたちが教えてくれました！

近年、相談にいらっしゃる30代は男女ともに「恋愛と仕事の両立がしんどい」「効率よく結婚相手を探したい」という人がとても多い。実は、そういう人こそ結婚相談所に向いています。しかし、「結婚相談所に入れば頑張らなくても結婚できる」という考えは、大きな間違い。結婚相談所は、あくまで出会いや交際のサポートを提供する場。実際にお相手と対峙する本人の努力が必要不可欠です。

結婚相談所でうまくいく人に共通する意識であり、最も重要なのが、本気で結婚したい気持ち。さらに、結婚観や結婚相手に求める条件、結婚後の生活などを具体的にイメージできていると、お相手を選ぶ上での判断材料になり、成婚までの道のりがスムーズです。逆に、「話が合う」「一緒にいて楽しい」などを挙げる人は、迷って時間がかかりがち。フィーリングも大事だけど、条件が合わなければ、結婚生活はうまくいきません。結婚相談所は恋人を探す場所ではないと、きちんと理解して挑むことが大事です。

女性は若いほど婚活市場で需要があると思われがちですが、実はそうでもありません。いわゆるハイスペックと呼ばれる高年収・高学歴の男性ほど、バイラ読者の皆さんのように、きちんと仕事と向き合っている女性に惹かれます。しかし一方で、バリバリ働いて稼いでいる女性はプライドが高く、男性に話を合わせられなかったり、異なる意見を受け入れられなかったりする人が多いんです。結婚は自分が選ぶだけじゃなく、選ばれる立場にもあることを受け入れて、自分の言動をあらためる素直さを持って挑めば、きっと素敵な出会いに恵まれますよ！

とら婚の運営会社は、同人誌を委託販売する「とらのあな」。クリエイターや漫画家、“オタク”と呼ばれる趣味を持つ人たちは、結婚願望はあるのに、未婚率が高い。そこに着目し、「オタクに寄り添う結婚相談所」を掲げて創業しました。

最大の強みはオタク度が高いプロフィール。趣味欄が充実しており、好きな作品やオタク活動についてたっぷり書くことが可能。それによって、同じ趣味を持つ人とつながりやすくなっています。

趣味でマッチングする利点は、好きなことを否定されず、一緒に楽しめること。共通の話題があるため、コミュニケーションが苦手な人も会話に困ることなく、趣味を楽しみながら自然と関係を深めることができた、というフィードバックが多く届きます。また、趣味の優先度が高い男性ほど女性の外見や収入にこだわらず、心のつながりを重視する傾向に。内面の相性を重視する女性はとくに、とら婚に向いていると思います。

とら婚の成婚者数は8年間で1700人を突破。コスプレイヤー同士や、クリエイターとアニメオタクなど、様々なご夫婦を見届けてきました。価値観が多様化する今は、結婚の条件も人それぞれ。自分に合った結婚相談所を探してほしいです。

マッチングアプリは自由度が高い代わりに、信用度は低い。結婚相談所はサポートが手厚い＆条件に合った人と出会える代わりに、制約が多い。それぞれのいいところを組み合わせて、結婚を考えられる相手と恋愛も楽しみたい人に向けた婚活サービス、ヒトオシをつくりました。

ヒトオシでこだわったのは、負担の軽減と自由度の高さ。まずマッチングプランナーが会員と面談し、理想のお相手をヒアリング。人柄や条件をもとに相性のよさそうな会員を探し、月に2人とのオンラインお見合いをセッティングします。フィーリングを重視してもらうために、お見合いするまで相手の写真は非公開。お互いに好印象を抱いたら連絡先を交換し、その後は自由です。引き続きマッチングプランナーに相談はできますが、結婚相談所のように進展を報告する義務や、婚前交渉禁止などのルールはありません。また、退会時の成婚料もないので、同期間を利用した場合にかかる費用は結婚相談所の10分の1程度。

結婚は人生が変わるイベント。第三者にアドバイスをもらえるマッチングサービスを使って損はないと思います！

イラスト／菜々子　取材・原文／中西彩乃　※BAILA2025年5月号掲載