働くバイラ世代に最近増えつつあるのが、「別居婚」のスタイル。始めたきっかけは? メリット・デメリットは? 期限は設けている? など、気になる部分を経験者にルポ。令和の新しいパートナーシップのかたちが見えてきた!
【CASE 01】離れてるからこそ、一緒に過ごす時間の大切さに気づいた
東京⇔バンコク
東京 ゆりかさん(34歳・アパレル関係)
バンコク Aさん(42歳・メーカー)
【ゆりかさんSTORY】
2015年11月 〈出会い〉お互いの上司の紹介で出会う
2016年 1月 〈交際〉おつきあいスタート
2018年11月 〈同居〉
2022年 4月 〈プロポーズ〉1回目
2022年 6月 〈別居スタート〉Aさんのバンコク赴任が決定
2022年10月 〈プロポーズ〉2回目
2023年 1月 〈入籍〉
2023年 8月 バンコクにて同居予定
ゆりか 長い交際を続けていた私たちの転機になったのが、Aの海外赴任。バンコクへ行く前にプロポーズをしてくれたけれど、そのときの私は、すぐに今後を決められなくて。
A ゆりかが今の職場環境を大事にしていたのは知っていたから。一緒に来るか・来ないかは、自分で決めてほしかったんだ。
ゆりか その結果、先に別居生活を始めて、赴任先で再度結婚の意志を固めたんだよね。
A 別居婚のメリットは、やはりそれぞれが仕事に集中できること。
ゆりか うん。私は一人暮らしの気楽さと同時に、やっぱり寂しさも実感したのが本音。
A 会えるのは長期の休暇になるし、日々の会話も近況報告がメイン。僕たちの場合、共通体験が必要なのかもね、となって。
ゆりか そこで私は今の状況を会社にも相談。この夏からバンコクへ行き、タイ支社で働くことに。前例がないのでどうなるかはわからないけれども、1年と少しの別居婚を通じて、自分のキャリア、Aとの関係、結婚のかたちについて考えを深められたのはよかった!
A 別居婚の間にお互いタフになったよね。今まで以上に頼れる存在になった。物理的に離れた状況も経験したからこそ、家族としてのお互いの絆も深まった気がしてる。
【CASE 02】お互いを尊重しながら、その時々でベストな生活をチョイス
東京⇔シンガポール
東京 市川友梨香さん(31歳・メーカー)
シンガポール Rさん(35歳・メーカー)
【市川さんSTORY】
2014年 〈出会い〉友梨香さんのバイト先で出会う
〈交際〉その後おつきあいスタート
2015年4月 〈遠距離恋愛〉友梨香さん福岡へ
2016年 〈プロポーズ〉
2017年 〈入籍〉
2018年 〈結婚式〉
〈同居スタート〉友梨香さん東京勤務に
2021年4月 〈別居婚スタート〉Rさんシンガポールへ
市川 福岡と東京で遠距離恋愛を経験していた私たち。常日頃からお互いのキャリアについて話し合っていたので、Rの海外転勤が決まっても、お互いを尊重しあいたい気持ちから、ごく自然な流れで別居婚を選択。仕事を辞めて帯同する選択肢もあったけど、私にも仕事のチャンスが巡ってきていたので。離れて暮らすこともいい経験になると考えました。
R タイミング的にはコロナ禍がいちばん激しいときの赴任。まる1年会えなかったから、再会できたときは感動的だったね。
市川 うん。今年は二人一緒の時間も大切にしたいから私がまとまった休みのたびにシンガポールへ。離れて暮らすからこそ、よりお互い思いやりを持って接せているね(笑)。
R そうかもしれないね(笑)。僕の仕事は期限つきの赴任だから、いつか日本に戻るけど、友梨香も全国転勤がある仕事。いったんは同居に戻るけれど、また別居の可能性もゼロじゃない。親たちには驚かれた時期もあったけれども、これが僕たちの結婚スタイル。
市川 「結婚=同居がマスト」ではないよね。二人にとって心地いいかたちをつくれば。根底の信頼はゆらがないから、その時々で支え合い方を変えられる。二人だからこそ人生の選択肢を広げられる夫婦でありたいと思ってます。
※BAILA2023年8・9月合併号掲載