コロナ禍で私たちの働き方はどう変わった? 転職・副業・起業を経て自分らしく働くバイラ世代の4人をルポ。憧れの広告職を目指し、4度の転職をした照屋さんは、各会社でスキルアップしてきたらこそ、現在は希望していた業務を楽しめているよう。
【転職】憧れの広報職に向かって大手からベンチャー企業まで異業種・異職種へ4回転職!
照屋杏奈さん(35歳)
坂本ラヂヲ(株)にて、スマホケースや革小物のブランドGRAMASを中心に広報業務を担当。自ら立ち上げたSDGs推進チームも率いている。
キャリアヒストリー
前向きにあきらめず転職を重ねて得た経験が今につながっている
大学卒業後の進路に迷い、就職活動に出遅れてしまった照屋さん。
「応援することが好きで、サービスや人、モノの情報を必要としている人に届ける仕事がしたいと広報職を希望しましたが、すでに募集が終了し販売職として就職。本社へのキャリアアップ制度がありましたが枠があかないまま5年がたち、20代のうちにキャリアチェンジをと転職を決意しました」
そこから2年おきに異業種、異職種に転職し、多くの経験を積む。
「27歳で転職した映像制作会社は、販売職以外の職種に就きたいと知人の紹介で飛び込みました。旅番組を担当し企画からアポ入れまで自分で進める充実の日々でしたが、広報職の求人情報を知人から得て長年の思いから29歳で医療系ベンチャー企業へ2度目の転職。広報、営業、秘書を兼ねたマルチタスクから多様な視点で物事を考える経験を積みました。その後、組織変更により転職が重なり、気づけば4度目の転職を決意」
最後のチャンスと、転職エージェントに登録して1年かけて活動。
「『自分が本当にやりたいこと』を考え抜いた結論はやはり広報職。ただ、今の日本の社会では市場価値のベースが3年勤務のため2年おきに転職している私は不利。特に広報の募集には『広報職3年以上経験者』とほぼ書かれていて、一生懸命仕事をしてきたことが認められずもどかしい気持ちに。あきらめかけながらも動き続けました。私の経験を面接時にしっかり聞いてくれたのが今の会社です」
転職を重ねたからこそ今がある。
「あきらめず挑戦してよかった。各会社で得たスキルや人脈が、広報職の糧になっています!」
Q.転職に必要なのは?
A1 成長
A2 希望
A3 貪欲さ
最初の就活で失敗した私がやりたいことを仕事にできたのは、あきらめず成長し、希望を持ち、やりたいことに貪欲だったから。自分にはできないかもと不安になるだけでは何も変わらないので、自分の前向きな気持ちを信じて動き続けました。
Q.何のために働いていますか?
A.心と体のバランスを保つため。
仕事が楽しいとプライベートがより充実!
Q.10年後の自分は?
A.子育てをしながら責任のある仕事をしていたい
自分に合っている仕事、働き方が見つかったので、この仕事を続けてさらに成長しながら10年後には子育てをしていたら嬉しいです。今後もやりたいことへの前向きな気持ちを大切に、責任とやりがいを感じながらチャレンジしていきたいです。
取材・原文/佐久間知子 構成/田畑紫陽子〈BAILA〉 ※BAILA2021年10月号掲載