BAILA読者から集まった「私、相手に嫌な思いをさせたかも!?」と思ったフレーズたち。価値観をアップデートし続けているイラストエッセイストの犬山紙子さん&&ジャーナリストの中野円佳さんが、改善策をお答えします。「婚活は30代になると…」発言も実は相手に圧をかけていることに気づいて!
婚活を始めてから、同じ独身の友人に「婚活は、30代に入ったら本当に相手おらんくなるよ!」と、せかすような発言が増えていると別の友人から指摘され、反省…。(31歳・研究職)
中野円佳さんならこうする!
経験談として事実だけを淡々と伝えればOK
「これって、実体験なんですよね? それならば、“自分の場合はこうだったよ”という体験談だけを話しておけば、周囲を不快にさせなかったはず。せかすような言い方をしなければよいだけだと思いますね。“30代になったら、マッチングする相手が減っちゃったんだよね”のように、事実を伝えるだけにすれば大丈夫なのではないかと」
犬山紙子さんならこうする!
誰でも知っていることを言って圧をかけるのは“クソバイス”です
「これはクソバイスですね。アドバイスと見せかけた呪いのことです。婚活の中でエイジズムがはびこっているなか、友人にできることは圧をかけることでなく、傾聴です。もしこのことでご自身が傷ついているのなら、“むしろ年齢で相手を判断するような人とつきあわなくてすんでラッキー!”くらいの気持ちでいてください」
新婚さんの知り合いに、「子どもはまだなんですか?」となにげなく聞いてしまい、言うべきではなかったと反省しました。(37歳・卸売)
中野円佳さんならこうする!
「まだなの?」ではなく「どう考えてるの?」
「そもそも、そんなこと聞かなくてよくない?というのがまずひとつ。話が聞く流れになっていたとしても“子どもについてはどう考えてるの?”など、様々な選択肢があることを前提にした言葉選びをしたほうがいいですね」
犬山紙子さんならこうする!
子どもの話題はデリケート。不用意に触れるのは避けて
「おっしゃるとおり“言うべきではなかった”。子どもは欲しい欲しくないだけでなく、“もつのが難しい”場合もあります。自分の子どもの話をするのはありだと思いますがそれにかこつけて、つくるようにすすめたりするのは×です」
犬山紙子さん
1981年生まれ。イラストエッセイスト。著書に『アドバイスかと思ったら呪いだった。』(ポプラ社)など。児童虐待問題に声を上げるタレントチーム「#こどものいのちはこどものもの」を立ち上げるなど社会問題にも積極的に取り組んでいる。
ジャーナリスト
中野円佳さん
1984年生まれ。フリージャーナリスト。経済産業省「競争戦略としてのダイバーシティ経営の在り方に関する検討会」委員を務めた経験も。著書に『上司の「いじり」が許せない』(講談社)など。
撮影/押尾健太郎(犬山さん) イラスト/大窪史乃 取材・原文/東 美希 ※BAILA2021年11月号掲載