BAILA読者から集まった「私、相手に嫌な思いをさせたかも!?」と思ったフレーズたち。価値観をアップデートし続けている犬山さん&サーヤさん&中野さんの3人が、改善策をお答えします。「昔は終電も当たり前で〜」「土日に考えてきて」なんて言っている人、いませんか?
後輩によく「昔は終電も当たり前でさ~」みたいな話をしてしまい、苦笑をもらいます。今は働き方が変わっていて、うらやましいなと思ってつい言っちゃうんです。(35歳・マスコミ)
サーヤさんならこうする!
若い世代の働き方批判ではないことを明確に
「私がこう言われたら、この言葉を“今はこんなにいい環境なんだから甘えず頑張りなさい”という意味で受け取ってしまうかも……。“今の働き方のほうが正しいと思う”とつけ加えて、若い世代の働き方を批判してないことが伝わるような工夫を」
犬山紙子さんならこうする!
あの時代の働き方に怒り、セルフケアをしてほしい
「これは、当時仕事が大変でつらかった経験があるから出てしまう言葉だと思うんです。“こんなこと言っちゃダメ!”と思う前に、セルフケアをして負の連鎖を断ち切る準備をしてほしい。“ひどい時代だったよね!”と1回怒って癒されましょう」
中野円佳さんならこうする!
このフレーズ自体に問題はないけれど追加が必要
「言うこと自体は問題ないと思います。ですが、なぜそのエピソードを話しているかをつけ加えたほうがいいと思いますね。終電が当たり前だったことをよくないと思っている、など“だから何なのか”をしっかりと伝えてください」
後輩に仕事のアイディアについて、何の気なしに「土日にちょっと考えてみて」と言ったこと。自分にとっては普通でも、休みは休み!と割り切りたい人も増えているので受け入れられないのかもと私も土日中にモヤモヤ悩んでしまった。(33歳・メーカー)
サーヤさんならこうする!
私は、休日はきちんと休むのが「うまい働き方」だと考えています
「私も会社員と芸人を兼業していますが、『勤務時間の中で仕事を終わらせるのが上手な働き方。休日に休まないのは望ましくない働き方』という考えです。なので、こういうことは先輩後輩にかかわらず言わないほうがいい! おっしゃるとおり自分にとって普通なことでも誰もが受け入れるべきことではありません」
犬山紙子さんならこうする!
土日を使うかは本人の判断!考えてみてほしい内容だけを伝えて
「この人も、昔の働き方の影響で、“土日に仕事をする”という脳になっちゃってるんだろうな〜。休みに仕事させるのはよくないけれど、早めに考えてもらわなきゃマズいという場合は、“ここはもう少し考えてみてほしいな”とだけ伝えておけばいいんじゃないかな。土日に考えるかどうかは本人に任せましょう」
サーヤさん(ラランド)
1995年生まれ。漫才コンビ・ラランド。広告代理店で働きながら芸人としても活動、「M-1グランプリ2019」準決勝に出場し話題に。バラエティTV番組「トゲアリトゲナシトゲトゲ」(テレビ朝日系 月曜深夜2時16分〜)レギュラー出演中。
犬山紙子さん
1981年生まれ。イラストエッセイスト。著書に『アドバイスかと思ったら呪いだった。』(ポプラ社)など。児童虐待問題に声を上げるタレントチーム「#こどものいのちはこどものもの」を立ち上げるなど社会問題にも積極的に取り組んでいる。
ジャーナリスト
中野円佳さん
1984年生まれ。フリージャーナリスト。経済産業省「競争戦略としてのダイバーシティ経営の在り方に関する検討会」委員を務めた経験も。著書に『上司の「いじり」が許せない』(講談社)など。
撮影/押尾健太郎(犬山さん・サーヤさん) ヘア&メイク/サイオチアキ〈Lila〉(サーヤさん) スタイリスト/西村茜音(サーヤさん) イラスト/大窪史乃 取材・原文/東 美希 ※BAILA2021年11月号掲載