良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第74回は、「つまり、こういうことですね?」。
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■「つまり、こういうことですね?」がNGなのはなぜ?
人の話を聞いているときや、議論をしている途中で、「つまり、こういうことですね?」「要するに、こういうことですよね?」と話をまとめたがる人がいます。
これはかなり“上から目線”のよけいなひと言。相手の話を早く切り上げたいときや、話がよくわからなくて自分で要点をまとめたいときに、よく口にしがちな言葉です。
特に、「あなたの話は長い」「何を言いたいのかわからない」とイライラする気持ちがある場合、「結局」「要するに」「つまり」といった言葉で話をさえぎって、場を仕切ろうとしてしまうんですね。
そのように、一方的に話をまとめられると、「はい、あなたの話はもう終わり」「わかった、わかった」と強制終了されたようでいい気持ちはしません。
■言いかえるならこれ!
人の話を聞いているときに「つまり、こういうことですね?」と話をまとめるのはNG!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「こういう理解でいいでしょうか?」
が正しい!
話の途中でまとめるのは強制終了するのと同じ。
■さらに上手に使うには?
相手が話している内容を適宜まとめるのは、悪いことではありません。自分が理解していることが間違っていないかどうか、確認しながら話を進めることは大切です。
その場合は、「今の話はこういうことですよね」「こういう理解でいいでしょうか?」とだけ言って確認すればいいのです。
言葉をはさみにくい場合は、「ちょっと聞いてもいいですか?」と断りを入れてから、「今の話はこういうことですか?」と聞けば失礼になりません。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子