良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第70回は、「こんなトラブルになるとは思いませんでした」。
![「こんなトラブルになるとは思いませんでした」はNG](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/bc/bcbc1019-a1cd-410f-ad81-c2340dd4ded9.jpg)
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■「こんなトラブルになるとは思いませんでした」がNGなのはなぜ?
私たちの日常には、よかれと思ってやったことが思わぬトラブルを招いて、謝罪が必要になることもあります。そんなとき、あなたならどう対処するでしょうか?
「こんなふうに誤解されると思いませんでした」「まさかトラブルが起きるとは思ってもみませんでした」と、自分の思いをそのまま伝えてしまうこともあるかもしれません。
しかし、トラブルの原因が自分にある限り、「そんなつもりはなかった」と言い訳をしたくても、誰かに迷惑をかけてしまったら、お詫びをしなければならないのは自分です。改まった表現で、事態の重要性を認識していることを伝えましょう。
■言いかえるならこれ!
予期せぬトラブルが起こったとき「こんなトラブルになるとは思いませんでした」と謝罪するのはNG!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「そこまで重要性を把握できていませんでした」
が正しい!
トラブルの責任が自分にある場合、「そんなつもりはなかった」は通用しない。
■さらに上手に使うには?
こういうときは、「そこまで重要性を把握できていませんでした。私の認識を考えが甘く関係者の方々にご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」と自分の非を認めて素直にお詫びするのがベストです。
そして、また同じようなミスを起こさないためにどうすればいいか改善策を考えて関係者に報告すると、失敗の経験を次に活かすことができます。
やるべきことをひとつひとつ対処できると、失敗が信頼につながることもあると思います。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
![大野萌子](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/df/dfe701b0-4f48-4cac-b78a-32dee3bbac04.jpg)
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子