良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第64回は、「今やっているところです」。
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■「今やっているところです」がよけいなひと言なのはなぜ?
人から頼まれたことについて、「問題なく進んでいる?」と気を遣われると、「今やっているところです」「心配いらないです」と返事をすることがあるかもしれません。しかも急かされたりした場合は、つい口答えしたくなることもあるでしょう。
でもその言い方は、「余計なお世話です」といったニュアンスが感じられてマイナスの印象を与えてしまいます。
特にイライラしていたり、不満があったりするときの返事には、言葉や態度、表情などにネガティブな感情が表れてしまうことがあるので注意が必要です。
■言いかえるならこれ!
仕事の進捗をたずねられたときに「今やっているところです」と言うのはよけいなひと言!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「あと3日ほどで終わります」
が正しい!
相手にも状況がわかるような返事の仕方を心がけましょう。
■さらに上手に使うには?
何も心配いらない場合は、「あと3日ほどで終わります」「予定通り進んでいます」と冷静に返すのがベスト。相手の気持ちを逆なですることもありません。マイナス感情を表に出すと、さらによけいなやりとりに時間をとられることになるので、さらっと返しましょう。
もし少しでも不安がある場合は、「何か困ったことがあればこちらから相談しますので、そのときはよろしくお願いします」とつけ加えると相手も安心できると思います。
自分の感情に流されず、ビジネスの現場では常にニュートラルな対応を心がけましょう。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子