良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第60回は、「なんでもやりたいです」。
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■「なんでもやりたいです」がよけいなひと言なのはなぜ?
面接では、自分を高く評価してもらいたくて、言わなくていいことを口にしがちです。
たとえば「うちの会社でどういうことがやりたいの?」と面接官に聞かれたとき、「なんでもやりたいです」「なんでもできます」と答えると、主体性がないようにも受け取られ「何もできないんだろうな」と思われることも。
仮にやる気を買われて採用されたとしても、期待したほど仕事ができないと落胆が激しくなるため、評価が一気に下がります。
■言いかえるならこれ!
面接で「なんでもやりたいです」と言うのはよけいなひと言。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「前社で担当した〇〇プロジェクトでチャレンジ精神が鍛えられたので、どんな仕事にも尽力します」
が正しい!
漠然としたアピールは印象に残らない。経験談と絡めて説得力のある伝え方を。
■さらに上手に使うには?
ただ「なんでもやりたい」と言うのではなく、根拠となる経験談や資格などと合わせて話すことで、面接官にも興味関心を持ってもらいやすくなると思います。
「リーダータイプです」といった漠然としたアピールも「50人のチームを率いるプロジェクトリーダーを務めた」という具体的な話をセットですると説得力が増します。
ただし、採用面接では、「先頭をいくリーダータイプ」よりも「協調性」を重んじる場合もありますので、プラスアピールになるとは限らないことも。仲間意識もあわせて伝えられるといいですね。
■引用したのはこちら
よけいなひと言を好かれるセリフに変える 働く人のための言いかえ図鑑
サンマーク出版 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子