良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第55回は、「はじめて会った気がしないですね」。
JLco Julia Amaral/shutterstock
■「はじめて会った気がしないですね」と言うのがよけいなひと言なのはなぜ?
とても話しやすい人や気の合う人とお会いして、もっと近づきたいと思ったとき、「はじめて会った気がしませんね」と言うのは、仕事関係の場では不適切なことがあります。人によっては、軽薄な人だと思われてしまうことも。
「どこかでお会いしたことありますか?」と探りを入れるような聞き方をするのも、相手を混乱させてしまいます。
「私の知り合いの〇〇さんに似ているので、初対面の気がしないです」という言う人もいますが、これもよけいなひと言。自分が知らない人のことを引き合いに出されても、返答に困ってしまいます。
■言いかえるならこれ!
初対面の気の合う仕事相手に「はじめて会った気がしないですね」を言うのはよけいなひと言。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「緊張する場でしたが、〇〇さんとはとても話しやすかったです」
が正しい!
ナンパの常套句のようなセリフはNG。距離感を大事にしましょう。
■さらに上手に使うには?
仕事の場で、単純に話が盛り上がって親しみやすさを伝えたいのであれば、「はじめての場で緊張しましたが、〇〇さんとはとても話しやすかったです。助かりました」という言い方をすると好感を持たれやすいと思います。
どこかで会ったことがあるかもしれないと思った場合は、「もしかして、〇〇の会に参加されていませんでしたか?」と具体的に聞いた方が、相手も思い出しやすいでしょう。
いきなり馴れ馴れしく話しかけたりすると、相手の気分が興ざめしてしまうことがあります。「今日はとても楽しかったです。ありがとうございました」と伝えるだけで、じゅうぶん気持ちは伝わるものです。
■引用したのはこちら
よけいなひと言を好かれるセリフに変える 働く人のための言いかえ図鑑
サンマーク出版 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子