良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第56回は、「他の仕事で、今ちょっと手が離せないんです」。
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■「他の仕事で、今ちょっと手が離せないんです」と言うのがNGなのはなぜ?
在宅ワーク中に、たとえば会社の人からメールやチャットで、「ちょっと急ぎの要件を頼みたいんだけど」と連絡がきたとき、他の仕事を急いでいる途中だったら、何と返事をすればいいでしょうか?
連絡をしてくる相手は、「在宅だから比較的いつでも対応可能」だと思っている場合があります。そこに「他の仕事で、今ちょっと手が離せないんです」と状況をそのまま伝えるだけでは、後回しにされた相手の不満が募ります。
また、「ちょっと」も相手をモヤモヤさせるNGワード。「ちょっとって、どれくらい?」「ちょっとなら、こっちを優先してほしい」と思われることもあるかもしれません。
■言いかえるならこれ!
在宅ワーク中に急ぎの要件を頼まれたとき「他の仕事で、今ちょっと手が離せないんです」と言うのはNG。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「今対応できませんので、〇時以降にご連絡いたします」
が正しい!
「後回しにされた」と思われないように謙虚な返事を心がけて。
■さらに上手に使うには?
穏便にことを事を進めるためには、「今対応できませんので、〇時以降にご連絡をいただけるとありがたいです」とお願いしてみましょう。
相手が取引先、上司、先輩の場合は、「今対応できませんので、〇時以降にこちらから連絡いたします。よろしいでしょうか?」とお伺いを立ててください。余裕をもって設定し、連絡すると申し出た時間に遅れないようにしましょう。
相手も急いでいるときは余裕のない状況のはずですから、その気持ちを考慮しうえで、謙虚な言葉で対応することが望ましいです。
■引用したのはこちら
よけいなひと言を好かれるセリフに変える 働く人のための言いかえ図鑑
サンマーク出版 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子