良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第57回は、「これって、私が悪いってことですか?」。
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■「これって、私が悪いってことですか?」と言うのがNGなのはなぜ?
連絡の行き違いからミスやトラブルが起きたとき、特に複数のメンバーで進めているプロジェクトで起きたトラブルは、「いつ、誰が、何を」すれば問題を回避できたのかわかりづらいため、「これって誰の責任?」となりがちです。
たとえは、受注した商品の納品が間に合わず、「誰が納期を決めたの?」「先方の要望に合わせた私が悪いってことですか?」と言い合いになるケース。
後者の言い分は、「お客様ファーストの自分は悪くない」という主張。しかし、前者は、その納期で可能かどうか事前に関係者に確認しなかったのは、勝手に受注した人の責任だと言いたいわけです。
■言いかえるならこれ!
トラブルが起きたとき「これって、私が悪いってことですか?」と言うのはNG。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「意思疎通ができていませんでした。次からは確認するようにします」
が正しい!
ミスはミスと認めてまずはお詫びする。
■さらに上手に使うには?
ミスはミスとしてお詫びしたうえで、「関係者と意思疎通ができていませんでした。次から確認を徹底します」と言えば問題ありません。
行き違いをなくす方法がわからない場合は、「確認をとるにはどうすればいいですか?」と相談してもいいでしょう。そうすれば周りも、同じ失敗を繰り返さない連絡方法や連絡手段を考えて、アドバイスしてくれるはずです。場合によってはフローの作成も必要でしょう。
仕事でわからないことや不安なことがあれば、独断で決めずに、わかる人に必ず確認をとること。そのひと手間がとても大事だと思います。
■引用したのはこちら
よけいなひと言を好かれるセリフに変える 働く人のための言いかえ図鑑
サンマーク出版 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子