良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第63回は、「ものすごく助けていただきまして」。
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■「ものすごく助けていただきまして」がよけいなひと言なのはなぜ?
お礼や感謝の言葉を伝えるときこそ、心のこもった丁寧な言葉で伝えたいものです。
改まった場で友人同士のような言葉づかいをしたり、お礼や感謝の言葉が拙いと、相手から「社会人としてはまだまだだ半人前」と思われてしまうかもしれません。
せっかく、あなたを助けるために尽力してくれた相手をがっかりさせないためにも、相手に信頼感を与えられる大人の言葉づかいを身につけておきましょう。
■言いかえるならこれ!
手厚くサポートしてくれた人に「ものすごく助けていただきまして」と言うのはよけいなひと言!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「ひとかたならぬお力添えをいただきまして」
が正しい!
かしこまった場面でさらりと大人の言葉づかいができると信頼につながります。
■同じように間違いやすい表現は?
「ひとかたならぬ」は「並大抵ではない(非常に)」といった気持ちを表す言葉。かしこまった場面などでお礼の気持ちを強調したいときに使うほか、手紙やメールなどの文中に用いるのに適しています。
ほかにも、お祝いなどでお金を贈られたときに「こんなにもたくさんの金額をいただきまして」と言うのもNG。お礼を言う際に気をつけたいのが、お金や金額については触れないこと。この場合は、「過分なご厚志をいただきまして」という表現が適しています。
「ご厚志」はお金に対しての言い方なので、お祝いの品をいただいた場合は、「過分なご配慮をいただきまして」と伝えるといいですね。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子