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最注目はアメリカ大統領選挙。大江麻理子キャスターと考える「国際情勢」【働く30代のニュースゼミナール 拡大版】

テレビ東京『WBS(ワールドビジネスサテライト)』の大江麻理子キャスターがセレクトした“働く30代女性が今知っておくべきニュースキーワード”を自身の視点から解説する連載。連載拡大版として、激動の世界で今、何が起きているのかを幅広いキーワードから読み解きます。今回は「国際情勢」について。

【News Keyword】国際情勢

紛争や自然災害で世界が混迷を深める中、多くの国や地域で選挙が行われる2024年。最注目は11月のアメリカ大統領選挙です

【News Keyword】国際情勢

【アメリカ大統領選挙】トランプ氏の再選はある?

「4年に1度の大統領選挙が今年11月5日に行われます。共和党の候補者となったトランプ前大統領ですが、色々な裁判を現在抱えています。裁判の結果によっては刑務所に収監されるおそれのある人が候補者になるという異例の事態です。一方、現職のバイデン大統領が高齢であることを不安視する声も根強く、民主党として勝てる候補かどうかはっきりしません。11月の選挙まで不確実性の高い状況が続くかもしれません」

4年に1度の大統領選挙が今年11月5日に行われます。共和党の候補者となったトランプ前大統領ですが、色々な裁判を現在抱えています。裁判の結果によっては刑務所に収監されるおそれのある人が候補者になるという異例の事態です。一方、現職のバイデン大統領が高齢であることを不安視する声も根強く、民主党として勝てる候補かどうかはっきりしません。11月の選挙まで不確実性の高い状況が続くかもしれません

【中東・ウクライナ情勢】高まる地政学リスク

「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から2年がたちましたが、今も戦闘が続いています。ウクライナにとって最大の支援国であるアメリカが今後も支援を続けられるかが焦点です。昨年10月にはイスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘が開始。人質の解放と休戦を巡る交渉が膠着状態の中、イスラエルはパレスチナ自治区ガザへの攻勢を強めています。この衝突をきっかけに、中東各地で情勢が悪化してしまわないか懸念されています」

【難民問題】世界の人口の1%以上に

「国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2022年末時点で紛争などにより故郷を追われた人の数は1億840万人。その後にトルコやモロッコで地震が、リビアでは洪水が起きました。そしてパレスチナの現状を考えると、住むところを追われた人は急激に増えているはずです。ガザ地区の場合、壁やフェンスで封鎖されているため外に逃れることもできません。ガザ地区南部のラファには約150万人の避難民が押し寄せているとも言われています」

「国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2022年末時点で紛争などにより故郷を追われた人の数は1億840万人。その後にトルコやモロッコで地震が、リビアでは洪水が起きました。そしてパレスチナの現状を考えると、住むところを追われた人は急激に増えているはずです。ガザ地区の場合、壁やフェンスで封鎖されているため外に逃れることもできません。ガザ地区南部のラファには約150万人の避難民が押し寄せているとも言われています」

【チャイナリスク】中国経済がバブル崩壊状態か

「中国では不動産不況を発端に経済が減速。不動産会社の資金不足で建設中に工事が止まる例が相次ぎ、住宅購入者がお金を払ったのに家に住めない、引き渡しの遅れが社会問題になっています。習政権が不良債権の処理に対し抜本的な対策を取れるか、難しいかじ取りを迫られる中、現状がバブルが崩壊した1990年代の日本と似ているという見方もあり、長期低迷に入るかどうか懸念されています。中国以外に投資を振り向けようとしている投資家が世界的に増えています」

「中国では不動産不況を発端に経済が減速。不動産会社の資金不足で建設中に工事が止まる例が相次ぎ、住宅購入者がお金を払ったのに家に住めない、引き渡しの遅れが社会問題になっています。習政権が不良債権の処理に対し抜本的な対策を取れるか、難しいかじ取りを迫られる中、現状がバブルが崩壊した1990年代の日本と似ているという見方もあり、長期低迷に入るかどうか懸念されています。中国以外に投資を振り向けようとしている投資家が世界的に増えています

【大江’s eyes】世界各地が過酷な状況に置かれる中での選挙イヤー

今年は世界で重要な選挙が行われる選挙イヤーと言われています。最注目は11月のアメリカ大統領選挙です。民主党・バイデン大統領の支持率が低迷し、共和党の候補者となるのが確実なトランプ前大統領は裁判が並行して進むなど、不確実性な要素の多い選挙戦となっています。

そんな中、世界情勢を見渡すと、ウクライナでは戦闘が続き、イスラエル・パレスチナ情勢も悪化の一途をたどって、ガザ地区が壊滅状態になっています。各地で自然災害も多発していて、中国では不動産不況に歯止めがかかりません。

日々報道される戦闘のニュースに読者の方から「何かできることはないか」という声が寄せられました。どうすることもできない自分に歯がゆい思いや無力感を覚える方もいらっしゃると思います。もし何らかの支援を考えるのであれば、ひとつの選択肢として難民の支援団体などへの寄付があります。自分が行けなくても思いを乗せてお金に動いてもらうことができると思います。難民問題は長期的なサポートが必要ですので、私の場合は毎月定額寄付をしています。サポーターへ活動の現状を報告するお手紙が届くたびに、今ニュースで取り上げられていない地域でも問題が山積している状況を実感します。また、歴史を学ぶことも大切です。特にイスラエル・パレスチナ情勢については、その歴史を知れば知るほど解決が難しいこともわかり、様々な視点を持てるようになると思います。

大江麻理子

大江麻理子


おおえ まりこ●テレビ東京報道局ニュースセンターキャスター。2001年入社。アナウンサーとして幅広い番組にて活躍後、’13年にニューヨーク支局に赴任。’14年春から『WBS(ワールドビジネスサテライト)』のメインキャスターを務める。

撮影/須藤敬一 ヘア&メイク/桑野泰成〈ilumi.ni〉 イラスト/松田奈津留(visiontrack) 取材・原文/佐久間知子 ※記事の内容は2024年2月の取材時点のものです。 ※BAILA2024年5月号掲載

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