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春を待つフラットシューズ【30代からの名品・愛されブランドのタイムレスピース Vol.23】

薄くて軽くて、ぺたんこの靴は、気負わず履けて、愛らしくて、なんといってもエフォートレス。どこまでも「女性の味方」でいてくれる存在だ。ヒール靴でドレスアップした女性たちも素敵だけれど、フラットシューズを履いているときに見せる普段の笑顔の、なんと魅力的なことか。ミューズたちで言うなら、オードリー・ヘップバーンにブリジット・バルドー、ジェーン・バーキン。いつまでも、いくつになっても色あせない可愛さを引き出してくれるアイテムだと思う。
アッパーにリボンをあしらったバレリーナシューズ「ヴァリナ」は、サルヴァトーレ フェラガモのアイコニックなコレクション。 イエロー/ブルー各¥72,000・ホワイト×ブラック¥74.000/フェラガモ・ジャパン(サルヴァトーレ フェラガモ)
スタイルにも気持ちにも明るい気分を連れてきてくれるフラットシューズには、春の始まりを告げるアイテムという印象も。春と呼ぶにはまだ寒すぎる頃、蕾のように膨らんだ「新しい服が着たい!」という気持ちは足元から開花させよう。ブーツを脱いで、カラフルで軽い素材のぺたんこ靴へチェンジ。まだ底冷えするし、素足ではちょっと辛い? だけど、やせ我慢して履くだけの価値はある。頼りないくらい薄くて軽やかなフラットシューズだからこそ、堅牢な靴にも、アクティブなスニーカーにも、義務感で履くパンプスにもない、自分のための「可愛い」を謳歌できるよろこびがあるのだから

【select point】
・柔らかなアッパー、薄いソール、堅牢さとは無縁のデザインで春の気分に
・色、素材、ディテール、そのどれかひとつにちょっとした冒険があるものを
・「軽くて薄い」アイテムだからこそ、ラグジュアリーであることにこだわって

個性さまざま、軽やかフラットシューズの名品5

【SALVATORE FERRAGAMO】 3代にわたる靴作りの伝統を持つサルヴァトーレ フェラガモ。アイコニックな「ヴァラ・リボン」をあしらった1cmヒールのバレエシューズ「ヴァリナ」は、履き心地の良さにも定評がある。最新モデルは、モノトーンのカラーブロックがクラシカルでありつつモダン。ずっと愛していきたい名品。 ¥74.000/フェラガモ・ジャパン(サルヴァトーレ フェラガモ) 問)フェラガモ・ジャパン 0120-202-170
【VALENTINO】 涼やかなジュート&ラバーソールのエスパドリーユも、ヴァレンティノの手にかかればリュクスな大人アイテムに。デニム地にブランドアイコンであるスパイクを散りばめ、遊び心をプラス。かかとをつぶして、リラックスした気分で履いて。 ¥82,000/ヴァレンティノ インフォメーションデスク(ヴァレンティノ ガラヴァーニ) 問)ヴァレンティノインフォメーションデスク TEL03-6384-3512
【CHURCH’S】 英国ノーザンプトン発祥のシューズブランド、チャーチ。堅牢でエレガントなオックスフォードシューズが有名だけれど、“春待ちシューズ”にぴったりのナッパレザーのスリッパを発見。グラディエーターサンダル風のアッパーが、軽やかでいてほんのり辛口なムードをプラス。老舗らしいつくりの良さも魅力だ。 スリッパ¥61,000/チャーチ 表参道店(チャーチ) 問)チャーチ 表参道店 TEL 03-3486-1801
【CHLOÉ】 ブランドのイニシャル「C」をアッパーにあしらった、角の取れた優しいフォルムのローファー。ソフトなカーフレザーを用い、かかとを踏んで着用できるようにデザインされている。締めつけのないルーズなコーディネートで、ノンシャランに履きたいリラックスシューズ。 ローファー¥80,000/クロエ カスタマーリレーションズ(クロエ) 問)クロエ カスタマーリレーションズ 03-4335–1750
【REPETTO】 世界的ダンサー、ローラン・プティの母ローズ・レペットが設立した、フランスのダンスシューズブランド。甲を深めにとったクラシックスタイルのバレリーナシューズ「サンドリオンオート」は、ブリッジット・バルドーが初めてオーダーした1956年当時の復刻モデル。ちなみにサンドリオンはフランスでのシンデレラの呼び名、ロマンティックな逸話に彩られて バレエシューズ¥42,000/ルック ブティック事業部(レペット) 問)ルック ブティック事業部 TEL 03-3794-9139
サルヴァトーレ・フェラガモはイタリア生まれ。11歳で靴屋を開業、15歳でアメリカへ渡り、解剖学を学びながら「足を痛めない靴」を作る手法を身につけた。足のサイズを細かに計測し、木型を作ってから靴を製作するスタイルは、彼がはじめて確立したもの。この手法で多くのハリウッドスターに愛され、マリリン・モンロー、イングリッド・バーグマン、オードリー・ヘップバーンらが顧客に名を連ねた。1927年にイタリアへ戻り、自身のブランド「サルヴァトーレ フェラガモ」を設立。以来、大量生産に頼らず、職人の手で仕上げられる靴作りはファミリーによって受け継がれ、バッグや服のコレクションも持つ一流メゾンとして現在に至る。
ブランドネーム入りのプレートとグログランリボンの装飾が特徴的な、サルヴァトーレ フェラガモのアイコンシューズ「ヴァラ」
甲についたリボンが特徴的なフラットシューズ「ヴァラ」の誕生は1978年。サルヴァトーレの長女、フィアンマ・フェラガモによってデザインされ、以降ブランドのアイコンとして現在まで愛され続けている。「つくりのよさ」「履き心地の良さ」と、エレガントなデザインを両立し、年を取っても、いつまでも女性を可愛らしく見せてくれる靴。受け継がれる伝統と技術が、履く人の心に常に寄り添っている、タイムレスな一足だ。

写真は1980年代のカタログ用に撮影された「ヴァラ」。愛らしいデザインとバリエーションの豊富さは今も変わらず
文・久保田梓美 撮影/富田春菜

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