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【 #ステファン・ランビエール 最新】北京オリンピック目前!大人気フィギュアスケートコーチに@BAILAが独占取材

選手以上に注目を集めているフィギュアスケートのコーチ、ステファン・ランビエール。今回、2回目となるBAILA独占オンラインインタビューが実現! 

ステファン・ランビエール 1
Stéphane Lambiel ステファン・ランビエール

Stéphane Lambiel ステファン・ランビエール


1985年スイス生まれ。2006年トリノオリンピック男子シングル銀メダリスト。2010年に競技から引退、プロスケーターに転向後は世界中のアイスショーで観客を魅了し、現在はコーチ、振付師としても活躍中。好きな昆虫はテントウムシ。社会現象を巻き起こしたフィギュアスケートアニメ「ユーリ!!! on ICE」では、本人役で出演。

目次

  1. 1. 北京オリンピック直前。ステファン・ランビエールコーチ独占インタビュー!
  2. 2. ステファン・ランビエールってどんな人? 初心者向けに解説!
  3. 3. 羽生結弦、宇野昌磨ら日本のフィギュアスケート選手との交友録&蔵出しショット
  4. 4. BAILA独占インタビュー!スイスの自宅からリモートで登場!
  5. 5. もっと知りたい!ステファンの手料理から愛用の香水までQ&A

前回、取材した2020年9月からあっという間に時は過ぎ、気がつけば北京オリンピック開幕まであと数日!
@BAILAでは、北京への出発を翌週に控えたステファン・ランビエールさんに独占インタビューを敢行。
ラトビア代表のデニス・ヴァシリエフス選手、そして日本代表の宇野昌磨選手という2人の愛する教え子たちと向かう、4年に1度のオリンピック。
忙しい合間を縫って、直近に開催された大会でのエピソードやプログラムの見どころなどを話してくれました!

ステファン・ランビエール 2

1. 北京オリンピック直前。ステファン・ランビエールコーチ独占インタビュー!

年末には日本で全日本選手権、年明けにはエストニアで欧州選手権と、相変わらず大忙しのステファン・ランビエールコーチ。年末年始、つかの間の休日をどう過ごしていたのでしょうか。

「全日本選手権のためクリスマスを日本で過ごし、スイスに戻ってからは家族や友人と過ごす時間がありました。ポルトガルに住む祖母と久しぶりに会うことができ、美味しいポルトガル料理をたくさん作ってもらいました」

— ステファンさんは料理好きでも知られていますね。

「大みそかには友人とスイス版“しゃぶしゃぶ”をやりました。私はそれに合うポテトフライやサラダ作りを担当しましたよ」

—スイス版“しゃぶしゃぶ”とは?

「薄く切ったお肉をブイヨンが入ったスープに入れて火を通し、ガーリックソースやダブダブソース、カクテルソースなどに付けて食べます。日本のしゃぶしゃぶ”によく似てますけど、スイスの伝統的な料理なんです。家族や友達とリラックスした休暇を過ごせました」

欧州選手権で見事銅メダルを獲得! オリンピックへ向け弾みをつけた愛弟子、デニス・ヴァシリエフス選手

つかの間の休息を楽しんだあとは、ヴァシリエフス選手とともに欧州選手権へ。
ヴァシリエフス選手はフリーで4回転サルコーを着氷させ、自己ベストをたたき出し3位に。念願のISUチャンピオンシップ初のメダルを獲得した。

欧州選手権で見事銅メダルを獲得! オリンピックへ向け弾みをつけた愛弟子、デニス・ヴァシリエフス選手

2021年フランス杯でのショートプログラム演技後。Photo: Getty Images

—素敵な休暇のお話をありがとうございます。
その後はすぐ欧州選手権でしたね。ヴァシリエフス選手の技術と芸術が融合した最高の演技に、胸が熱くなったという声も多いです。

「私もとても感動しました。デニスはトレーニングを非常に頑張っていたし、演技中はアグレッシブであると同時にすごく冷静でしたよね。彼がとても素晴らしいことができると証明してくれました。一瞬一瞬が、本当に素晴らしかったんです。特にフリープログラムはエキサイティングでした」

—フィニッシュを決めた後、会場はスタンディングオベーション。
歓喜のあまり、いてもたってもいられず頭を抱えていたあなたの姿もあり、ファンの間では画面越しにも興奮が伝わってきたと話題に。

「人生で一番の体験だったと言えます。あのようなプレッシャーのなかで自分をコントロールした演技をできるということが素晴らしい。これまで僕の人生にはたくさんの美しい瞬間があったけど、その中でも最も素晴らしい瞬間のひとつだったと言えると思います。自由で力強くて、感情をみなぎらせた姿を見ることができたのが本当に幸せでした」

—キス&クライで得点を待つ間、ヴァシリエフス選手の手をぎゅっと握っていましたよね。その後の感動もひとしおだったと思います。

「よく覚えていないのですが、その瞬間瞬間を生きていたからこそ、自然とそうしていたのかもしれないですね。
その日は泣かなかったのですが、翌日になって、改めて前日に体験したことの素晴らしさに気づき、涙を流しました」


デニス・ヴァシリエフス選手

ランビエール氏のインスタグラムより引用

—フリープログラム『ロミオとジュリエット』のエレガントさはもちろんのこと、ショートプログラムは迫力があって、ヴァシリエフス選手の新たな一面を見たような気がします。

「彼は様々な意図をプログラムに込めることができるスケーター。ただテーマに沿って滑るだけではなく、どうやって演出し、どうやって音楽に感情をのせていくかということに大変長けています。
ですからショートプログラムの『The Battle Drums』では、野性味を出すことができるし、フリープログラムの『ロミオとジュリエット』では、ロマンチックさを出すことができるし……魅力が満載で、もっともっと色々な彼を見たいと思っていますよ」


逆境のなかでオリンピック代表をつかみ取った正真正銘のファイター、宇野昌磨選手

さらに注目は平昌オリンピックの銀メダリスト宇野昌磨選手。
オリンピック以降この4年間、不調や、拠点変更など幾多の試練を乗り越え、一回りも二回りも成長してきた。
今シーズンはフリーで4回転5本を組み込むという高難度の構成で、表彰台の頂点を狙う。

宇野昌磨

2021年NHK杯。フリープログラム「ボレロ」はステファンの振付。写真:YUTAKA/アフロスポーツ

—宇野選手は直前に足に痛みを抱えていたにもかかわらず、代表選考を兼ねた全日本選手権で素晴らしい演技を披露してくれましたね。不安もあったかと思いますが、ショートプログラムの演技直前、コーチとしてどのように送り出したのでしょう?

「何と言ったかは正確には覚えてないのですが、彼の穏やかさをぶち壊そうとして、美しいアクションを見せて欲しいということを伝えました。全日本選手権の約1週間前に足首を痛めたことで、私も不安を感じていましたが、痛みに耐えながら、ショートでもフリーでも素晴らしいパフォーマンスで戦ってくれました。

もちろん大会が終わってからはしっかり休んでと伝え、今は回復したのでトレーニングを再開し、週に2、3回オンラインでトレーニングを行っています」

—オリンピックへの準備は万全ということでしょうか?

「今はリハーサルをたくさん重ね、いよいよ出発前の最終段階に入っています。やることはたくさんありますが、その中で私は彼の健康や、ジャンプ、ランスルー(通し演技)など何をどれくらいやるべきか管理しています」

宇野昌磨 ステファン・ランビエール

優勝した2021年NHK杯にて固い握手を交わす。写真:長田洋平/アフロスポーツ

—直接指導できない状況でもどんどん進化されているのは、信頼関係があるからこそですよね。
宇野選手がよく口にされる、“ステファンのために”という言葉からも感じます。

「昌磨のスケートが大好きなので、私のために戦ってくれるというのはとても嬉しいです。ですがこれは彼のスケート人生で、彼の挑戦。私の役目はあくまで彼の成長の手助けであり、結果がどんな色のメダルだって構いません。
私の優先順位は彼が自由でハッピーで、自信に満ちた表情で滑ってくれること。メダルを取ることは重要ではありません。
その後に成功がついてきたらもちろん幸せですが、重要なのは彼が楽しみ、彼の“人生”のために戦うことだと考えています」

ステファン・ランビエール 宇野昌磨

Photo:KYODO NEWS/Getty Images

—お二人にはオリンピック銀メダリストという共通点がありますよね。ご自身と重ね合わせることはあるのでしょうか?

「私たちには互いにスケートが好きという共通点と、何年も一緒にやってきた歴史もあります。初めて彼を見たインスブルックユースオリンピックを思い出しますよ。とても若くて、とっってもキュートでしたよ。その時から今に至るまで、長い道のりをかけて技術的にも芸術的にも大変成長しています。
独自の素晴らしいスピンを持っていて、最高のスケーターであるだけでなく、特別なスケーターでもある。敬服に値しますし、だからこそもっと発展させたいと願っているんです。
彼は本当に地に足の着いたスケーター。誰も彼の真似をすることはできません。
なぜなら彼は“authentique(本物)”だから」

宇野昌磨 ステファン・ランビエール

2021年NHK杯。ランビエール氏のインスタグラムより引用

北京オリンピックに向けて。そして、日本のファンへのメッセージ!

北京オリンピックに向けて。そして、日本のファンへのメッセージ! ステファン・ランビエール

—お二人が心からの演技を披露できることを祈っています。
ちなみに、北京オリンピックで個人的に注目している選手はいらっしゃいますか?

「もちろん他の選手たちもしっかり応援するつもりです。
アイスダンスのガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組はいつも私にフィギュアスケートの楽しさを改めて教えてくれるカップルですし、パイパー・ギレス&ポール・ポワリエ組もオリジナリティのある演技で大好きです。
アイスダンスは一番好きな種目で……あ! 実際にはもちろん男子シングルですよ、デニスと昌磨を応援しますから(笑)。
ペアでは、“スイハン”(ウェンジン・スイ&ツォン・ハン組)、エフゲーニヤ・タラソワ&ウラジミール・モロゾフ組、アナスタシヤ・ミーシナ&アレクサンドル・ガリャモフ組の演技に注目しています。
女子シングルは、かつて私の教え子だったスイス代表のアレクシア・パガニーニを応援します。彼女はとても可愛らしくて、美しいスケーティング技術をもったスケーターなんです」

—団体戦もありますし、毎日全種目から目が離せませんね。
では最後に、オリンピックへの思いと、日本のファンへのメッセージをお願いします。

「親愛なる日本のファンの皆さん。コーチとして迎える2度目のオリンピックです。今回初めて日本代表選手のコーチを務め、TEAM JAPANとして参加できることが嬉しいです。私も一瞬一瞬を楽しむつもりですし、皆さんもデニスと昌磨の演技を楽しんでくれることを願っています。そして、日本でまたすぐに会える日を楽しみにしています」

北京オリンピックに向けて。そして、日本のファンへのメッセージ! ステファン・ランビエール2

コーチという立場でありながら、ステファン自身が彼らの一番のファンであり、そして同じスケーターとして何より尊敬していることがひしひしと伝わってきた今回のインタビュー。
どこまでも惜しみなく注がれる愛情こそが、選手たちが伸び伸びとスケートを楽しみ、それぞれの大きな成長へと繋がっているのだろう。
2人の活躍はもちろん、画面から飛び出すほどの勢いで喜ぶステファン先生の姿を見られることを楽しみに、日本からありったけの愛を込めた応援を送ろう。


取材・文/轟木愛美 通訳/松本美穂 構成/高井佳子〈@BAILA〉 

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2. ステファン・ランビエールってどんな人? 初心者向けに解説!

伝説的スケーター

ステファン・ランビエール

写真:YUTAKA/アフロスポーツ

スイス人初の世界選手権2連覇、3度にわたりオリンピックに出場し、トリノオリンピックでは銀メダルを獲得するなど、数々の偉業を達成。軸のぶれない高速スピンを得意とすることから、「スピンの貴公子」の異名をもつアイスレジェンド。情熱的なフラメンコ「ポエタ」は彼の代表作。

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3つの顔を持つアーティスト

ステファン・ランビエール

写真:アフロスポーツ

コーチとして活躍するだけでなく、振付師、プロスケーターとしても名をとどろかせる氷上のアーティスト。教え子はもちろん、今シーズンは紀平梨花選手、宮原知子選手らトップ選手の振り付けを担当するなど、常にひっぱりだこ。合間には各国のショーに出演し、芸術的なプログラムを披露。大人の魅力あふれる演技に客席はいつもメロメロ!

宇野昌磨選手の新コーチに就任!

ステファン・ランビエールと宇野昌磨

写真:TASS/アフロ

そんな彼のもとには世界中からトップクラスの選手が集まる。今年から正式なコーチを務める宇野選手もその一人。昨シーズン長く一緒だったコーチのもとを離れ、一人でシーズンに臨んでいた宇野選手。コーチ不在で不調が続くなか、ステファンに臨時コーチを依頼。演技後には温かなハグで迎えられ、安堵の表情を浮かべる姿が話題に。

3. 羽生結弦、宇野昌磨ら日本のフィギュアスケート選手との交友録&蔵出しショット

まるで二次元!美しい師弟関係

スイス・シャンペリーののどかな大自然のもと練習に励む、ステファン率いるチーム・シャンペリー。今年から宇野選手が仲間入りし、さらに豪華に。二次元もびっくりの美しい師弟たちの動向からますます目が離せない!

宇野昌磨

宇野昌磨と肩を組むステファン・ランビエール

写真:ロイター/アフロ

試合でミスが続き、4年連続表彰台を決めていたGPファイナルへの出場を逃した宇野選手。一時は今後の進退についても考えたという彼に、もう一度滑る楽しみを思い出させてくれたのがステファンだった。ステファンのもとで練習に励み、少しずつ自信を取り戻すと、昨年末の全日本選手権では見事4連覇を果たした。

デニス・ヴァシリエフス、島田高志郎

デニス・ヴァシリエフスと島田高志郎とステファン・ランビエール

写真:ロイター/アフロ

(左)芸術的スピンに表現力、ステファンの遺伝子を受け継ぐラトビアの貴公子。モデルのようなイケメンツーショットはいつも注目の的で、同居生活を送る二人の料理タイムなど、オフショットに癒される人続出。技術の継承と、エナジーの共有を表現した師弟のコラボプログラムは世紀の名作とも評される。

(右)憧れだったステファンに師事するべく、15歳にして単身スイスに渡った島田選手。現在は父のように慕っている。英語が話せない宇野選手の通訳や、ステファンが尾崎豊さんの曲を披露した際には歌詞を翻訳するほど語学も堪能な島田選手だが、しゃべれなかったころはひたすら「I love you」とステファンに伝えていたという可愛らしいエピソードも。

深い絆で結ばれた戦友たち

現役時代をともに戦ってきた仲間たちとは、引退後もアイスショーで全国を訪れ、合間に観光や食事を楽しむなど交友が続いている。コーチ、解説者、現役スケーターなど、それぞれの立場から今もフィギュアスケート界を支えている。

髙橋大輔、織田信成

最高の親友で最強のライバル!

髙橋大輔とステファン・ランビエール
ステファン・ランビエールと髙橋大輔のメダル獲得

写真:ロイター/アフロ

現役時代に幾度もメダルの色を争った髙橋大輔さん&織田信成さんの二人には、振り付けを提供したことも。3人が夢の共演を果たした『源氏物語』をテーマにしたアイスショーでは、髙橋大輔演じる光源氏の兄・朱雀帝役で出演。平安装束を着こなす姿も話題に。

癒されるツーショット!

ステファン・ランビエールと織田信成

写真:築田純/アフロスポーツ

日本選手全員の兄的存在

日本選手の合宿で特別講師を務めていたこともあり、選手たちとは小さいころからよく見知った間柄。合宿では教え子のように手厚く指導。試合中では熱心に声援を送り、演技後には熱いハグで激励!

羽生結弦

ステファン・ランビエールと羽生結弦

フィギュアスケートの技術だけでなく、芸術性を非常に重視するスケーターでもある二人は、世代は違えど、リスペクトし合う仲。羽生選手にジャンプのアドバイスをすることもあれば、逆に試合練習中に自分の弟子のデニスのジャンプを見てほしいと頼んだことも。

神出鬼没ですっかりおなじみ♡

ステファン・ランビエールと宇野昌磨と羽生結弦
ステファン・ランビエールと織田信成の観戦風景

写真:築田純/アフロスポーツ

地域対抗戦でなぜか日本チームのキス&クライに座っていたり、暫定3位までの選手が待機する部屋で自撮りしていたりと、日本選手に混じり和気あいあいと過ごすおちゃめな一面も。

荒川静香

ステファン・ランビエーと荒川静香

写真:アフロスポーツ

トリノオリンピックのメダリスト同士でもある二人。彼女がプロデュースするショーにも多数出演。海外のテレビ番組ではペアプログラムを披露し、仲のよさをうかがわせた。

4. BAILA独占インタビュー!スイスの自宅からリモートで登場!

コーチという仕事は毎日が感動にあふれてる!

ステファン・ランビエールが自宅から登場したところ

今年からスイスナショナルチームの指導も務め、さらに多忙を極めるステファン。シーズン初戦を控えた9月中旬、約束の時間をほんの少しだけ過ぎたところで、1万キロ近く離れたスイスの地からコンタクトが届いた。

「少し遅れてしまってごめんなさい!今レッスンを終えたばかりで、自宅に帰っているところなんです」
レッスンの直後、少しでも早くと帰路の途中、歩きながらビデオをつないでくれた。その後ろにはシャンペリーの雄大な山並みと真っ青な空。自宅に到着するまでの間、バイラスタッフ陣もしばし美しい景色を堪能!

「ようやく家に帰ってきました!」
フーッと息を吐くと、スマートフォンを固定する道具を探し歩きながら、話を続けてくれるステファン。
「コーチとしての人生はとても面白いんですよ。毎日が感動にあふれています。今朝は昌磨や高志郎、デニス、(紀平)梨花など、国際大会に出場するクラスの練習でした。試合を控えているから、適度に緊張感のあるよい練習ができました」

ステファン・ランビエールのリモートインタビュー

ひとまず水を飲み、ひと息ついてもらったところで、早速最近の過ごし方について聞いてみると、意外にも自分の時間をもつことができているとのこと。
「今年はショーの出演がないので、コーチの仕事に焦点を当てて生活することができています。生徒のために新しい振り付けを考えたり、プロコーチのライセンスを取るために、その勉強も。健康的な体を保つために体調にも気をつかっているし、料理もしています」
 
充実のコーチ生活のかたわら、家族と過ごす時間も大切にしているとか。
「姪っ子はまだ子どもで何でもスポンジのように吸収していくから(笑)、一緒にいると心が安らぎます」

帰国していた愛弟子との5カ月ぶりの再会

ステファン・ランビエールの話しているところ

ロックダウンを受け一時帰国していた島田選手と宇野選手。練習の再開が大変だったのでは?
「高志郎は永住権を持っているので、2カ月くらいでただいま!と戻ることができました。でも昌磨はなかなか戻ってこられなくて、5カ月もブランクが。だけど彼のことは昔からよく知っているし、ずっと連絡を取り合っていたので、再会してすぐに絆を取り戻し、何も問題はありませんでした」
 
チームに入って間もないなかでも自然と練習に戻れたのは、長い間築き上げてきた信頼関係があったからこそ。
振り付けも務めたデニス・島田両選手のプログラムの見どころも教えてくれた。

笑顔のステファン・ランビエール

「デニスの『ロミオとジュリエット』は、若くてロマンチックなイメージがぴったり!彼はドラマチックなストーリーを表現していくのに向いていますよね。ロックダウン中はバレエにも取り組んでいて、体のラインもクラシック向きになっていました。彼にはバレエの国・ロシアのバックグラウンドもありますし、クラシックバレエからどのようにして美しいラインを見せるかということにとても気をつかっていました」
 
「高志郎は『パガニーニの主題による狂詩曲』を滑るんですが、最初は硬くスピード感があって、戦士や闘牛士をイメージしています。それが後半につれてどんどんソフトに、感情的に変化していくんです。ラストに向けて偉大な人へと成長していく姿が見どころのひとつです」

今季の宇野選手は昨年と同じプログラム。以前ステファンが振り付けを担当したエキシビションナンバーは、情感豊かでファンも多い。今後競技用の振り付けを担当する予定は?
「もちろん考えています。オリンピックに向けて新しいプログラムを今シーズンから準備し始める予定でいますよ」

5. もっと知りたい!ステファンの手料理から愛用の香水までQ&A

Q 素敵なファッションやヘアスタイルは、日本でも注目の的。最近はバッサリ短髪に!そのワケは?

A ふふふ、髪がもとのように伸びるまで待っていてね(笑)

ステファン・ランビエールが照れているところ

ロックダウンを受けて、いろいろと難しい時期ということもあり、何か変化をもたらしたいなと思って髪を切ってヒゲも伸ばしてみました。髪の毛が伸びたらヒゲもまたそるつもりですよ。でも、もうちょっと時間がかかりそうなので辛抱して待っていてくださいね(笑)。

Q グルメで知られるステファン。最近はどんな料理を作りましたか?

A 料理が大好きなので、毎日のようにキッチンに立っています!

ステファン・ランビエールのパンプキンスープ

先日は高志郎の誕生日パーティがあったので、そこでみんなと料理教室をやってみました。メニューはパンプキンスープに、メインは鹿の足のグリル。シュペッツレというスイスのパスタに、ブラウンマッシュルームをあえたものを用意して……デザートは何だったかな……そうだ!いちじくとレーズンとりんご入りのパイを作りました。普段でも毎日何かを作っています。昨日は魚のフィレを作ったし、料理が大好きなんです。

料理の自撮り写真♪腕前も一流!

ステファン・ランビエールのシカの足の料理

大好きな「お米」を昌磨が日本から持ってきてくれました

ステファン・ランビエール お米が大好き(笑)

昨シーズンに昌磨がお米をくれたんですが、大好きだからもうなくなってしまって……昌磨は私が長い間日本に行けていないのを知っているから、何か必要なものはあるかと聞いてくれたんです。それでお米を頼んだら、こちらに戻るときちゃんと持ってきてくれました。それはそれは大きい袋で、なんと5kgも!

Q 仕事で後輩に指導する場面も増え始めるバイラ世代。教えるうえで、普段どんなことを心がけているのか教えてください

A ルールを作るのと同じくらい、“自由”を与えてあげるのも大切

(とても悩んでから)私の場合は、最初にゴールや目的を明確化すること、自分の価値観をしっかりシェアしておくことを大事にしています。お互いを尊敬し合い、同じ忍耐力をもつ関係づくりも。あとはきちんとルールを作ってあげることと同時に、ある程度の自由を与えてあげること。そして何か問題が起きても軌道修正できる柔軟な考えをもっておけばよい結果が得られると思いますよ!

Q いつもいいにおいがすると噂ですが、その秘密は?

A TOM FORD BEAUTYの オードパルファムを愛用中。冬は「タスカン・レザー」、夏は「ネロリ・ポルトフィーノ」

ステファン・ランビエール

Q 例年シーズンオフには、日本に住んでいるのでは?と噂が立つほど、長期滞在しているステファン。今年は寂しいのでは?

A 日本で過ごす時間は、“人生の一部”。今はホームシックになった気分です

アイスショーのために春夏はほとんど日本で過ごしていたから、今年はそれがかなわずホームシックになった気分です。パフォーマンスをしたり、ファンやスケート仲間に会うことができなくて本当に寂しく思っています。自分の人生の中で何かが失われた気分。シーズンが始まったら、余計に寂しさを感じそうです。

Q 次回日本に来たときにしたいことは?

A 温泉、銀座のお気に入りのレストラン、京都にも行きたい!

(これまでの思い出を思い起こしているかのような幸せそうな表情で)本当にたくさんたくさんありますね。温泉もいいし、大好きなすき焼きや、京都に豆腐も食べに行きたい!お気に入りの銀座久兵衛にも行きたいし、買い物もしたいです。日本は何度行っても、新鮮な発見がある魅力的な場所。楽しい思い出ばかりで、本当に日本のことを恋しく思っていますよ。

Q プロスケーターとして、常に新たな挑戦を続けるステファン。今年はどんなプログラムを用意されていますか?

A 生きていくことには必ず意味があるということを表現したい

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、シーズンの集大成でもある世界選手権が中止に。さらにロックダウンでリンクは閉鎖され、大切な何かが失われてしまったという気持ちになりました。まだ披露できていない新プログラム「Lost」では、この失ってしまった経験を通して、私たちが生きていくことには必ず目的と意味があるんだということを表現したいと思っています。披露できる日が早く訪れることを願っています。

Message from him to Japanese fans♥ 日本のファンへメッセージ

みんなが元気になれるようなメッセージを送りたくて、自宅のバルコニーからシャンペリーの山々をバックにお届けします!ロックダウン中は、庭で野菜を育てたりオンラインエクササイズをしたりといろいろと活動して毎日忙しくしていました。もうすぐ試合が始まるし、すべてのスケーターがいい演技ができるよう心から願っています。そして私も皆さんの前で演技できるのを楽しみにしていますよ。早く会えますように!

ステファン・ランビエールの自宅の庭

シャンペリーに来るなら「山や湖のほとりで散歩やピクニックがおすすめ!ゆっくりするには最高の場所です!」

独占取材の動画もチェック!

取材・原文/轟木愛美 通訳/ヒュース夕子 構成/斉藤壮一郎〈BAILA〉  ※BAILA2020年12月号掲載内容、情報は2020年9月のもです

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