人にうまく頼れない“お願い下手”さん必見! BAILA読者から寄せられたお願いしづらい状況への対処法やお願いを切り出す決めゼリフを専門家がアンサー。今回は仕事で同僚にお願いするテクを、リクルートエージェントの中村果代さんが教えます。
リクルートエージェント カスタマーサービス3部 部長
中村果代さん
カスタマーサービス部門の管理職として、仕事を見立て誰にアサインしてどう動いてもらうか「見立てる・仕立てる・動かす」を日々設計するプロフェッショナル。
「配慮と遠慮の使い分けが大切です」
生産性や質を上げる共通の目的がある仕事において、相手の強みが発揮できたり、成長につながるお願いは、頼む側にも頼まれた側にもメリットがある機会になります。弊社では「巻き込む」という言葉を使いますが、周囲の力を頼ってこそ大きな価値やアウトプットが生み出せるので、相手をおもんぱかる配慮は必要ですが遠慮は無用という心がまえを!
1. 【仕事でチームメンバーに】チームメンバーに仕事を任せたい。でも、忙しそうにしていて話しかけるタイミングや伝え方を見計らっているうちに躊躇してしまい、ストレスがたまります。(32歳・飲料メーカー)
決めゼリフ 「Aさんが得意と聞いてお願いしたいことがあるんです」
相手の忙しい状況をわかっていることを最初に伝えた上で「それにもかかわらずなぜお願いをしているのか」という理由を相手の強みとつなげて切り出してみては。相手の成長や周囲に感謝される機会につながるなど、相手のメリットを伝えると理解してもらいやすいです。
2. 【仕事で同僚に】同僚に仕事を振りたいとき、上司でもないのに指示していいのか、言い方が上からになってしまわないかなど、いつも考えすぎて結局頼めない。(34歳・商社)
決めゼリフ 「(お互いさまの精神で)次何かあったら私が力になるからお願い」
日頃から感謝と理解のコミュニケーションを積み上げていると頼み頼まれやすい関係に。同僚の強みを普段から伝えることで、相手も自分のことを理解してくれる人の力になりたいと思えるもの。次は自分が行動する姿勢を見せることも今後の関係を育む上で大切です。
イラスト/香川尚子 取材・原文/佐久間知子 ※BAILA2022年4・5月号掲載