BAILAにこれまで数多くの格言を残してきた人気ヘア&メイク小田切ヒロさん。美容に向き合える時間が変化した今こそ小田切さんが「美」について思うこととは? 美意識も志も高める、2020年の金言をたっぷりとお届けします。
ヘア&メイクアップアーティスト 小田切ヒロ
肌も顔も心がまえひとつで変わる30代に必要なのは、甘えや惰性をたたき直す愛のムチ。人気ヘア&メイクアップアーティストの金言に導かれ、プライドをかけた肌磨きを始めよう。
どう生きてきたかが顔に出始めるのが30代
10代20代の顔は、親からもらった贈り物。ここから先は、培ったものや心にためたものが顔に表れる年代。特に30代は、友達や彼氏、職場など、かかわる人や環境の影響で顔が変わりやすい時期。ケアも人間関係も見直すなら今のうち。40代、50代になって顔相として刻みつけられると、メイクではフォローできないからね。
肌はプライド
嫌なことや悔しいこと、ストレスフルなことは誰だってあります。年齢、気候、メンタリティ、環境……。今の時代、ゆらいだり荒れる理由なんていくらでもある。でも、だからこそ、「どんな状況や環境のもとでも肌の美しさだけは損なわない」と決めています。どんなときも肌だけは常にベストでいるということに、プライドをかける。そのほうが気持ちも上がるし、心も安定していられる。常にベストな肌を保とうと誓う決意こそが、ブレない肌を支える力になるのです。
「こうでなければ」は卒業。自分受け入れ態勢、整ってる?
完璧な美にがんじがらめになっていると、余裕も抜け感もない肌に。そろそろ自分らしい肌を目指していい時期。そのためには、「こうじゃなきゃ!」という強迫観念を解いて、美の許容範囲を広げ、自分を受け入れること。自分を苦しめておざなりにする人は、他人にとっても二番手以下にしかなれないよ。
スキンケアは経験値とスキルがものをいう
肌トラブルが起きたときに、単なる出来事として流したらもったいない。状況を分析して、どうして起こってどう対処すればいいかというスキルを身につけないと、いつまでたっても経験値が上がりません。肌トラブルは、スキンケアスキルを上げる学びの機会と心得て。
my age,my beauty 30代への美容金言
美意識も志も高める美容金言が詰まってる! 小田切さんの頭の中をのぞいてみたら…。
「周りはこう言うけど、私はこう」と言えるものを持っていたい
誰かがすすめている、みんながいいと言っているみたいな情報に流されるのをやめましょう。30歳過ぎたら、自分なりの術を日々編み出すぐらいのモードに切り替えて。ちなみに僕の場合は、周りでどんなに「巡り」や「温め」がブームでも、「最後は冷やす」と決めてます。
「仕上げはクールモードで鎮静。きめがキュッと引き締まったタイトな肌に」。導入美顔器 イオンエフェクター 〈高浸透タイプ〉EH-ST98 ¥46000(編集部調べ)/パナソニック
どんな肌になりたいか、思い描くのが先決。思考貯金、してますか?
ただ漫然と「美肌になりたい」ではなく、ふわふわしたやわらかい肌なのか、ピンと引き締まった肌なのか、ツヤなのかマットなのかのイメージを描くこと。さらに、将来像としてどんな自分になりたいかというイメージを描くことが大事。肌にも思考貯金が必要です。
肌は鎧。最強にきれいなら、名刺なんていらない
肌は、自分を覆って守る一種の鎧。ボロボロだと言いたいことも言えなくなってしまうもの。肌が最強にきれいなら、名刺なんか渡さなくてもどういう人間かが証明できます。身にまとう洋服がハイクォリティだと、雰囲気の質もよくなるし自信が増す。それと同じです。
浄化と良質な睡眠でネガティブを持ち越さない
ネガティブなムードやにごった空気を、一瞬でリセットする香りの力。パロサントの香木は空間の浄化に。ユメドリーミンのグロス&パフュームは、自分だけでなくモデルにもふりかけます。ソープトピアのオイルは、突き抜けるリセット感で、一日の緊張がゆるみます。
パロサントの香木/小田切さん私物
(左)たかぶりを落ち着ける香り。ソープトピア エッセンシャルオイルSL 10㎖ ¥4300/ソープトピア新宿フラッグス店 (右)二層式のヘアパフューム。ユメドリーミン エピキュリアン グロス&パフューム「i」30㎖ ¥4800/ツイギー
その他大勢に埋もれないように
魚の群れの中の一匹、その他大勢に埋もれないためにできること。同じ場所、同じ店の服や、同じサロンのヘアスタイル。誰かと同じカテゴリーに属して安心しているうちは、オンリーワンになる強さは養えない。個性が欲しいなら、誰かと同じに甘んじないこと。
先走っても逆走してもいけない。その年代ならではの美しさを見極めて
人間には年代なりの美しさというものがあります。美容医療を駆使して10代のように若く幼くなるのも不自然だし、背伸びするのももったいない。逆行も先走りもせずに、今ならではの自分という素材をどう生かして育てていくかを落ち着いて吟味して。見た目だけでなく、中身の伴った成熟にこそ努力が必要です。
頭の中をのぞいてみたら…
撮影/青柳理都子(人)、久々江満(物) 取材・原文/長田杏奈 構成/渡辺敦子〈BAILA〉 ※BAILA2020年10月号掲載
【BAILA 10月号はこちらから!】