こんにちは。さわこです。
読書の醍醐味、現実とは全く違う世界観に浸りたいと思った時につい手に取ってしまう、村上春樹の「国境の南、太陽の西」

講談社文庫から¥770
村上春樹特有の「喪失感」が美しく描かれた作品。
学生時代、「吸引力」のために傷つけた「イズミ」とのことがしこりになり、「冷凍された歳月」を社会人になってからも送っていた「僕」が、激しい「吸引力」を感じる「島村さん」に再会し、全てを懸けて"愛しかける"お話。

あらすじだけ聞くと恋愛小説っぽいのですが、私は人生における「欠落」についてどう考えるか、向き合うかのお話になっていると思っています。
そのことだけでも過去の未来の人生や時間に思いを巡らせてしまいますし、また私がこの作品で好きなのは多くの文化に触れられること。
「僕」が経営しているバーがある青山付近の情景や、"スタークロスト・ラバーズ"やナット・キング・コールが歌う「国境の南」を始めとするジャズやバラードの名曲が作品のそこかしこに散りばめられています。
小説から派生して、そういった曲や文化に触れたり辿ったりできることも魅力で、一人時間に存分に浸れる作品となっています。
(「僕」によると明日と芸術は禿ワシに食べられてしまうのですが…笑)
不完全の美という言葉があるように、欠落さが"艶"のようにも感じる作品。
ストーリーだけでなく、今までとは違う艶美な世界に触れたい方、ぜひ手に取ってみてください。

























































