恋愛に前向きになりたいのに、不安になる夜
30代になって、恋愛に慎重になった。 「焦りたくない」と言いながら、気になる人からのLINEが来ないだけで、心がぐらつく。そんな自分が嫌で、スマホを裏返した夜がありました。
仕事も趣味も充実しているはずなのに、恋愛の小さなすれ違いで心がザワつく——。そんな経験、ありませんか?
私もかつて、マッチングアプリで出会った方とのやりとりに一喜一憂していた時期がありました。返信のタイミング、言葉の選び方、スタンプの有無……相手のすべての行動に意味を求めては、勝手に不安になってしまっていたのです。

不安を抱えていたのは、実は彼のほうだった
そんなとき、ある男性の言葉が心に残りました。
「返す内容を考えてるうちに時間が経ってしまって、結局送れなくなることがあるんです」
彼は30歳の男性。恋愛経験が少なく、「相手に変に思われたくない」という気持ちが強すぎて、“返信できない”というプレッシャーで自分を追い詰めていたそうです。
「スタンプをどう付けたら軽すぎないか悩んで、30分経っても送れませんでした」
そんな彼のリアルな声に触れたとき、私は「返信が遅い=私に興味がない」と決めつけていたのは、自分の側だったかもしれないと気づきました。
男性たちのリアルな声を、女性にも知ってほしくて
私は恋愛相談などを行っています。これまでに男性からの相談を受け、LINE添削・デート前アドバイス・プロフィール改善など、幅広くサポートしてきました。
恋愛に対して臆病になっている男性は、思っている以上に多く存在します。真面目で優しい人ほど、恋愛に不器用だったりする。そしてそれは決して、彼らが不誠実なわけでも、やる気がないわけでもないのです。でも恋愛市場に立ててない方が多いのも事実です。
今回、集英社BAILAという女性メディアの場でこの記事を書こうと思ったのは、異性と向き合う仕事をしているからこそ、男性と女性の恋愛における“すれ違い”や“誤解”の背景を多くの方に知っていただきたいと思ったからです。
恋愛に悩む男性のリアルな声を届けることで、女性読者の皆さんがより穏やかに人と向き合えるヒントになれば嬉しいです。

“温度差”ではなく“リズムの違い”かもしれない
返信が遅い=脈なしとは限らない。むしろ、「どう返すべきか考えているうちに返せなくなる」という声を、私は何度も聞いてきました。
恋愛における“温度差”のようなものは、実は“リズムの違い”でしかないことも多いのです。 私は「今すぐ話したい」、彼は「慎重に向き合いたい」。 その違いを責め合うのではなく、理解し合えたら、恋愛はもっと優しくなれる気がしています。
もちろん、すべての返信が遅いケースが同じとは限りません。でも、相手の見えない背景に想像を巡らせることができるだけで、自分を責めすぎずに済むのではないでしょうか。
おわりに:すれ違いの裏側にある想いを想像できたら
誰かのやさしさが伝わるまでには、ちょっと時間がかかることもある。 恋のリズムが違うだけかもしれないと思えたら、少しだけ、自分にも相手にもやさしくなれる。
この記事が、少しでも誰かの気持ちを軽くできたら嬉しいです。反響をいただけたら、恋愛に悩む男性のリアルを、シリーズでお届けしていきたいと思っています。