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バブル絶頂期!1980年代は肩パット入りの派手ジャケットが流行【ジャケットと働く女性の100年】

ジャケットコーデに女性の社会進出の歴史が表れている! ジャケットの歴史をひもとくと、女性たちの“生き方”、“働き方”の変化が見えてきました。ジャケットスタイルとともに、働く女性の100年を辿ります。男女雇用機会均等法が制定され、女性の働き方が多様化した1980年代。肩幅の広いジャケットがバブル絶頂期の働く女性の通勤服に。

【1980年代】世はバブル絶頂期!肩パット入りの派手ジャケットが若い女性のユニフォームに

肩パット入りのカラージャケット、バブリーすぎ!

肩パット入りのカラージャケット、バブリーすぎ!

好景気の影響で国産のアパレルブランドが多数生まれ、「DCブランドブーム」が巻き起こる。会社の行き帰りで着る通勤服として肩幅の広いジャケットにビビッドな色のスカートをまとい、終業後はそのままディスコに繰り出す女性たちも。

ジャケットと働く女性の歴史上のできごと

1985年

 男女雇用機会均等法が制定され、女性の働き方が多様化
 

1986年

 バブル景気に突入。
 株価や不動産価格が急上昇した
 

ジャケットコーデに女性の社会進出の歴史が表れている

お話を伺ったのは

井上雅人さん


武庫川女子大学准教授。専門はファッション史。『ファッションの哲学』など著書多数。

ファッション史を研究する井上さんによると、女性用のジャケットが歴史に登場するのは18世紀。

「ジャケットは西洋で上流階級向けの乗馬服として流行したものの、当時の女性のファッションはワンピース(ドレス)スタイルが基本でした。1920年代、働く女性のための服としてスーツを提案したのがガブリエル シャネルです。第一次世界大戦の影響で働き手が減り、女性も男性のように働かなければいけない時代になったことで、ワンピースよりも動きやすいツーピース(ジャケット+スカート)が定番に。中でもシャネルが発表したツイード生地のスーツは、そのデザインと機能性の高さで大流行します。日本でも大震災や戦争の影響を受けて女性の働き手が増え、ツーピースの洋服は徐々に浸透していきました」(井上さん、以下同)

日本においては1990年代頃まで、女性には制服の着用を義務づける企業も少なくなかった。そのため、ジャケットはあくまで通勤時のおしゃれ着として楽しむ人も多かったようだ。

「一方でアメリカでは1980年代、パワー・ドレッシングと呼ばれるスタイルが流行しました。これは女性が男性と肩を並べて働くための、いわば“圧のある”スーツスタイル。女性の社会進出が日本よりも早かった欧米では、おしゃれさ以上に“デキる女性”に見えるジャケットが必要とされたようです」

1990年代以降になると、不景気や男女雇用機会均等法の影響もあり、制服を廃止する企業が増加。通勤服のまま働く「オフィスカジュアル」が定番に。

「現代のストレスフリーなジャケットの流行は、女性が純粋に働きやすい服装で働けるようになってきた時代の変化をよく表していると思います」

イラスト/ユリコフ・カワヒロ 取材・原文/生湯葉シホ  ※BAILA2024年11月号掲載

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