おしゃれを楽しむためには欠かせない、日々の洋服の「お手入れ」。今さら聞けない素朴な疑問にスタイリストが徹底的にお答え! 今回は、夏の必須アイテムである「帽子」についた汗ジミやファンデ汚れを簡単に落とす方法をわかりやすく解説します。
読者からの疑問「帽子の内側についた汗ジミ・ファンデは、もう手遅れ?」
夏の必須アイテムである帽子は、直接額が触れる内側に汗やファンデの汚れが付いてしまいがち。読者から、帽子についた汗ジミやファンデ汚れの落とし方に関する多数の疑問が寄せられました。
「お気に入りのキャップは手洗い不可なのですが、内側についたファンデ汚れは諦めるしかないのでしょうか?もし取れる方法があれば、教えてください!」(33歳・会社員)
「夏はおしゃれ的にも熱中症対策としても帽子が手放せません。この猛暑で、少し使うだけで額の汗が帽子についてしまうのですが、毎度洗うのは正直面倒です。汚れを未然に防ぐ方法はありますか?」(30歳・アパレル)
そんなお悩みを解決していきます!
スタイリスト鷹取さんの回答「諦めるのはまだ早い。洗濯表示別に汚れを落とすコツがあります!」
「帽子についた汚れは簡単に落とすことができます! 手洗いの可否によってお手入れ方法は異なるので、まずは洗濯表示の確認を。今回は、自宅にあるもので簡単にできるお手入れ方法と、そのコツを解説します」(鷹取さん、以下同)
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「手洗い可」の帽子のお手入れ方法
手洗いができる帽子は、「中性洗剤」と「ブラシ」を使用することで簡単に汚れを落とせます。繊維へのダメージが少なく色落ちの心配がない中性洗剤は、帽子のお手入れに最適です。
【手順】
① 中性洗剤を適量入れたぬるま湯に帽子を入れ、押し洗いする
② ブラシを使って汚れを落としたら、洗剤がなくなるまですすぎ洗いをして、タオルなどで水気をとる
③ 丸めた新聞紙を内側に入れて、形を整え陰干しをする
「ブラシで汚れを落とすときは、帽子に中性洗剤を入れたぬるま湯をしっかり浸透させてから行うのがポイント。乾かすときは吸湿性の高い新聞紙を入れることで、湿気がこもりやすい内側の乾きを早めてくれる効果と型崩れ防止になります。新聞紙がない場合は、通気性のいいザルでも代用OK」
「手洗い不可」の帽子のお手入れ方法
手洗いができない帽子の汚れは、「中性洗剤」を浸したタオルで“たたき拭き”を。局所的なお手入れになりますが、部分汚れはしっかり落とすことができます。
【手順】
① 中性洗剤を適量入れたぬるま湯に、タオルを浸して固く絞る
② 帽子のスベリ部分の裏側に乾いたタオルをあてたら、①のタオルでたたくように汚れを落とす
③ 仕上げに、水に浸して固く絞ったタオルで拭きあげ、陰干しをする
「スベリの裏にあてたタオルに汚れを移すようなイメージで、強くたたくのがポイント。ゴシゴシ擦ると繊維を傷める可能性があるので注意して」
お手入れ前と後で並べてみると、一目瞭然! 手洗い不可の帽子でも、こんなにきれいに汚れを落とすことができます。「豪快に付いてしまったファンデ汚れも、諦めるのはまだ早い。汚れが気になりクローゼットで眠っている帽子も復活します」
保護テープを使えば汚れを未然に防げる!
未然に汚れを防止するなら、帽子を買ったらすぐに「保護テープ」を貼るのがおすすめ。帽子の内側に保護テープを貼り、額が直接触れないようにすることで汚れの心配がなくなります。
「帽子専門店やバラエティショップなどで手軽に購入できるので、一つ持っておくと便利です」
おすすめの保護テープ3選
汗をしっかり吸収してくれる、使い捨てのパッド。ふかふかで肌あたりやさしく、粘着シールで貼り付けも簡単。Tシャツの襟元にも使用できる。汗吸収パッド アセステ(4枚入り)¥330/ゼロフィット公式オンラインストア(アセステ)
抗菌、防臭加工された使い捨てのケアテープ。肌にやさしい柔らかな不織布で、シールタイプで貼り付けもラク。ベージュと白、黒の全3色展開。帽子ケアテープ(2枚入り)¥363/キャプテン
汗やファンデーションから帽子を守ってくれるハットライナー。洗濯をして繰り返し使える。ブラックとベージュの2色展開。ハット&キャップ ライナー¥770(専用テープシート付き)/カシラ プレスルーム(カシラ)
汚れてしまった後の対処は特に重要! お気に入りの帽子を長く愛用するためにも、ぜひ実践してみて。
撮影/柳香穂 スタイリスト/鷹取美咲 取材・文/伊佐治里保