おしゃれを楽しむためには欠かせない、日々の洋服の「お手入れ」。シミ抜きの方法や、傷みにくい洗濯の仕方、帽子やサンダルの汚れの落とし方など、今さら聞けない素朴な疑問にスタイリストが徹底的にお答えします! 今回は、シーズンレスで活躍する「デニム」の正しいお手入れ方法をわかりやすく解説します。
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読者からの疑問「色褪せやダメージが気になって、デニムの洗濯の正解がわかりません!」
オールシーズン活躍する、着用頻度の高いデニム。汚れは気になるけれど、洗濯による色褪せやダメージが心配という方も多いはず。読者から、デニムの正しいお手入れ方法に関する疑問が多数寄せられました。
「長年大切にしているデニムの汚れが気になってきました。洗濯機で洗っても大丈夫ですか?」(29歳・会社員)
「夏場は週1でデニムを穿いているので汗汚れが気になりますが、洗濯による色褪せが不安です。洗濯をするときに気をつけた方がいいことがあれば知りたいです!」(31歳・フリーランス)
そんなお悩みを解決していきます!
鷹取さんの回答「デニムは洗濯機でも、ダメージを最小限に抑えて洗うことができます!」
「デニムの色褪せやダメージを最小限に抑えながら、洗濯機で洗う方法はあります! ただ、デニムの細かな質感やニュアンス、色みを保ちたい場合は避けた方が無難。ある程度の経年劣化を理解したうえでご判断ください。
頻繁に洗いたくないデニムのお手入れには、“5回穿いたら洗濯し、汗をかいたときは夜に消臭抗菌スプレーをかけて朝まで外干しをする”という、デニムブランドを多く取り扱う『ゲストリスト』のプレス武田さんのアドバイスを参考にしてみて」(鷹取さん・以下同)
ダメージを最小限に抑えられる、デニムの正しい洗濯方法とは?
デニムの風合いを極力失わないためにも、いつもより丁寧な洗濯を心がけることが大事。洗濯機を使用する場合は、ダメージを最小限にするポイントを抑えておくことが肝心です!
①デニムは「裏返し」にして洗濯する
まず、デニムを洗濯するときは「裏返し」にするのが鉄則。摩擦によるダメージを最小限にとどめることができます。型崩れ防止のためにもチャックは閉めて、ボタンは留めた状態で洗うのがベスト。
②「手洗いコース」や「おしゃれ着コース」に設定
デニムに摩擦は大敵なので、「手洗いコース」や「おしゃれ着コース」に設定し、やさしく洗うことが重要です。洗濯機で水温の設定が可能、もしくは、手洗いする場合は、色落ちを防げる冷水を使用するのがおすすめ。
③洗剤は「中性洗剤」を。柔軟剤を使うのは禁物です!
漂白成分や酵素成分が配合された洗剤は、色褪せの原因になるので絶対に避けて! デニムの洗濯に最適なのは「中性洗剤」。酸性やアルカリ性の洗剤と比較するとマイルドな洗浄力にはなりますが、ダメージは防げます。また、意図しない風合いや表情がでてしまう可能性があるので、柔軟剤の使用は禁物。最近はデニム専用の洗剤もあるので、そちらを活用するのも効果的です。
厳選した洗浄成分をごく微量に配合し、色落ちを気にせず洗えるデニム用洗剤。糊付けも同時に行えるため、汚れや紫外線などからデニムを守ってくれる役割も。パリッとしたハリのある洗い上がり。無香料。デニム ウォッシュ¥3300/リブレ 三宿ストア(リブレヨコハマ)
④直射日光を避けて陰干しして
洗濯を終えたデニムは、裏返しのまま日陰でつり干しを。ピンチハンガーを使ってつり干しをすることで、ピンチにかかる重みが分散され、デニムの形状が保てて縮みのリスクを回避できます。
「風通しがよくなるよう、ウエスト部分は筒状に干すのがポイント。また、ポケットやジップの部分は型崩れしないよう、シワをしっかり整えてから干すときれいな仕上がりになります」
お気に入りのデニムを長く愛用するためにも、日頃のお手入れは重要! ぜひ実践してみて。
撮影/柳香穂 スタイリスト/鷹取美咲 取材・文/伊佐治里保