【スタイリストが解説】衣類スチーマーで除菌・汗抜き・花粉対策、すべてを解決！＜おしゃれ疑問一問一答＞

おしゃれを楽しむためには欠かせない、日々の洋服のお手入れ。今さら聞けない素朴な疑問にスタイリストが徹底的にお答え！　今回は、自宅で洗濯できない衣類のお悩みを解決する「衣類スチーマーの活用方法」を解説します。

着用頻度は高いものの、自宅で洗濯できないアイテムは多いですよね。読者から、自宅で洗濯できない衣類のお手入れ方法に関する疑問が多数寄せられました。

「飲食店に行くとついてしまう食べ物のにおい。自宅で洗えない服は帰宅後風通しの良いところに掛けていますが、翌日になってもにおいが取れません。こんなとき、どうしたらいいですか？」（32歳・事務）

「ジャケットやジレなどを着るたびにクリーニングに出すのは正直ムリ。でも、暑い時期は一度着るだけでかすかに汗のにおいがしてしまいます。頻繁に洗えないアイテムを清潔に保つ方法はありますか？」（35歳・メーカー営業）

そんなお悩みを解決していきます！

「衣類スチーマーにはシワを伸ばす以外にもさまざまな効果があるので、自宅で洗濯ができない衣類のお手入れにおすすめです。今回は意外と知られていない衣類スチーマーの活用方法と、効果的なかけ方を解説します」（鷹取さん、以下同）

シワ伸ばしとして使用することが一般的な衣類スチーマーですが、意外と知られていない効果があるんです。活用方法と、衣類スチーマーをかけるときのポイントをご紹介していきます。

「衣類スチーマーから噴射される熱い蒸気を衣類にあてることで、繊維についたにおいや菌を素早く除去することができます。熱による殺ダニ効果も期待できるので、衣替えのときにご活用いただくのもおすすめ。スチームをあて終えたら、陰干しをしてしっかりと乾かすことを忘れずに」

「高温で微細な蒸気と、蒸気が噴射される勢いで、汗のにおいやベタつきを除去してくれる役割も。気になる部分は重点的にあてるとより効果的です」

「高温の蒸気をあてることで、熱に弱い花粉のアレルギー物質を抑制する働きも期待できます。外でついた花粉を部屋の中に持ち込んでしまい、部屋の中でも鼻がムズムズする、なんてことがないよう帰宅後すぐにかけるのがポイントです」

自宅で洗濯できない衣類のお手入れに、衣類スチーマーは大活躍。効果的なかけ方を、ここでしっかり学んでおきましょう。

「衣類はハンガーに掛け、手で軽く引っ張りながら衣類スチーマーを一方向に動かすことでシワが伸びます。くるくる回したり、ゴシゴシ擦るように動かしたりしてしまうと、かえってシワになってしまう恐れがあるので注意して」

「衣類スチーマーは、ゆっくり動かすのがコツ。約10cmの距離を3秒ほどかけるイメージでスチームをあてると、効果的にシワを伸ばせます。高温でのアイロン仕上げができる衣類の場合は、布に衣類スチーマーを押しあてながらかけるとよりきれいな仕上がりに。高温でのアイロン仕上げができない繊細な衣類は、ハンガーに掛けた状態で軽くスチームをあてた後、下から引っ張るとシワがきれいに伸びます」

「なかなかシワが伸びない場合は、裏からもかけてみて。生地の様子を見ながらかけられるので、スチームのあてすぎによる衣類の縮みなどの抑制にもなります。衣類スチーマーと手元が一時的に近くなるので、火傷には十分注意して」

「裾や袖は、ミトンを使用するのがおすすめ。洋服の細かな部分までシワをきっちり伸ばすことができるので、一つ持っておくと便利です」

鷹取さんが推薦する「使い勝手のいい衣類スチーマー」をご紹介。

お気に入りの洋服を長く愛用するためにも、日頃のお手入れは重要！　ぜひ今日から実践してみて。

撮影／柳香穂　スタイリスト／鷹取美咲　取材・文／伊佐治里保