30代・40代の生理のお悩みや疑問に、人気産婦人科専門医がお答え! 今回は、「アフターピル(緊急避妊薬)の種類や買い方」について聞きました。
アフターピル(緊急避妊薬)が気になるけど……どういう用途で飲む薬? 種類や買い方は?
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30代・40代女性の、アフターピル(緊急避妊薬)の種類や買い方に関する「リアルな生理・妊娠悩み&疑問」!
・「薬局で気軽に買えるようになったというアフターピルが気になります。低用量ピルでは気持ち悪くなったこともあるので、できれば副作用が少なく、自分に合った薬を選びたいです」
・「以前避妊に失敗した際に使用したことのあるアフターピル。そのときは婦人科で処方してもらったのですが、ドラッグストアで買い物かごに入れて買えるようになったのですか?」
医師がお答え!
アフターピル(緊急避妊薬)を飲む目的、避妊のメカニズム、含まれる成分を解説!
「アフターピル(緊急避妊薬)とは、コンドームをつけなかったり途中で破れてしまった場合や、避妊のための低用量ピルを飲み忘れた場合など、さまざまな理由で避妊せず性交渉をした場合に、性交渉後72時間以内に錠剤を服用することで、避妊ができるかも、という薬です。女性ホルモンの成分が含まれる錠剤を飲むことで排卵を遅らせて、受精を防ぐというのがそのメカニズムです」
低用量ピルとは違って、アフターピルには種類はない
「アフターピルは、低用量ピルのようにいくつかの種類の中から自分の体質に合ったものを選ぶタイプのお薬ではありません。古いものと新しいもので薬の名前が違っているだけです。以前一般的だったヤッペ法の薬は、妊娠阻止率が低いという問題点がありましたが、現在日本では通常レボノルゲストレル法の薬が処方されるようになりました。こちらは、ヤッペ法に比べて格段に妊娠阻止率が高くなっています。できれば最新のこちらを飲むことをおすすめします。」
婦人科で処方してもらうほか、特定の薬局でも購入が可能
「アフターピルは、避妊に失敗した性交渉の後、72時間以内にレボノルゲストレルという薬を内服します。これまでは婦人科を受診して処方をしてもらう必要がありましたが、OTC化=薬を薬局で買えるようにしようという動きのおかげで、現在は試験販売をスタートさせている特定の薬局で購入できるようになりました(試験販売を行っている薬局のリストはこちら)。
とはいえ、今はまだ限られた薬局でしか買えませんので、近くに対象の薬局がない場合は、これまで通り婦人科を受診して処方していただくのが一番早いと思います。
試験販売を行っている薬局でアフターピルを購入する場合、棚に並んだ商品を自分で手にとって、レジに行って会計するといった買い方ではなく、薬剤師の問診を受けてから購入が可能になります。アフターピルを薬局で購入する際には、保険証は不要ですが、身分証明書は必要です」
緊急避妊薬は一部薬局でも買えるように。より身近な選択肢のひとつになりつつあるようです。
取材・文/櫻木えみ