30代・40代の生理・妊娠のお悩みや疑問に、人気産婦人科専門医がお答え! 今回は、「おりものの様子で生理や排卵の時期や妊娠が分かるかどうか」について聞きました。
おりもので排卵や妊娠、生理周期をジャッジできる?
Nitcharee/shutterstock
30代・40代女性の、おりものと生理周期・妊娠に関する「リアルな悩み&疑問」!
・「妊活中の30代です。すでに出産経験のある友達が『おりもので排卵日が分かって妊娠できたよ』と話してました。なんでも、たまごの白身のように伸びるおりものが出てくると、セックスで妊娠しやすい日だったそうで……。さらに、『着床したときに茶色のおりものが一瞬出た。茶色のおりものは妊娠のあかしだよ』とも。私はおりものが少なめ、時期による変化も特に感じないのですが、茶色のおりものがまったく出ないと『今月もダメか……』と落ち込んでしまいます」
・「生理不順でいつも突然生理がやってきます。PMSはしっかりあるようで、ものすごく怒りっぽくなって怒鳴ったり泣いたりした後にいきなり生理が来るのですが、自分では毎回PMSと気付かないため、生理直前と予測できません……。生理前はおりもので分かるという説をネットで見かけて、びっくり。本当でしょうか? おりものが生理前にはどんなふうに変わるかを知って、自分で時期を把握できるようにしたいです」
医師がお答え!
排卵期は透明、排卵後は白や黄色……おりものも時期によって変化が
「排卵の時期は量は多め、透明で粘り気のあるおりものが出ます。排卵期におりものの量が増えるのは、精子を通しやすくして妊娠しやすくなるようにという目的のため。おりものの成分により排卵期かどうかを調べる妊活用おりものシートも販売されていますが、尿の排卵検査薬に比べるとやはり精度が劣ります。きちんと排卵日を知りたい場合は、尿で検査をするとよいでしょう。
排卵が終わり生理前の時期に入ると、おりものの量は減り、白っぽい色に変化します。白っぽいおりものが下着につくと、光の加減などで黄色に見えることも。生理前におりものの色が濃くなったことを心配する方も多いのですが、心配ないケースがほとんどです。
生理の直前に出てくる茶色っぽいおりものは、生理の経血がフライングで混じったもの。生理の終わりかけの茶色いおりものも、同様です。
妊娠すると確かにおりものは増えますが、おりものの量で妊娠しているかどうかを判断するのは難しいです。妊娠検査薬できちんと検査をすることをオススメします。
おりものは生理周期によって状態が変化しますが、変化の仕方にも個人差があります。生理が来る時期などをおりもので参考程度にみておくのはよいと思いますが、絶対ではありません。妊娠や排卵などを判断するのは別の方法で行うのが確実です」
おりもので妊娠や排卵を正確にジャッジするのは難しい! あくまで参考程度にとらえて。
取材・文/櫻木えみ